【書評:1988冊目】ビジネス書ベストセラーを100冊読んで分かった成功の黄金律(堀元見)

【ビジネス書とは矛盾するものである】
作家・堀元見氏が、『ビジネス書ベストセラーを100冊読んで分かった成功の黄金律』と題して、ビジネス書の共通点や相違点を洗い出しながら、「成功の黄金律」を考察する一冊。

■書籍の紹介文

どっちが正しいことを言っているのかな?
ビジネス書を読んでいて、こう感じることはありませんか。

 

本書は、ベストセラーになったビジネス書100冊分の教えを比較し、共通点や相違点を洗い出しながら、真に役立つ「成功の黄金律」を考察する一冊。

 

ビジネス書とは、あなたの役に立ってこそ、はじめて価値が生まれるもの。
つまり、あなたが書かれている教えを実行して、成功を手に入れてもらわなければ困るのです。

 

もちろん、あなたも成功へのヒントを求めて、ビジネス書を読むとおもいます。
そして、途方に暮れてしまうのです。

 

こっちの本では「成功するまでは1日も休むな!」。
あっちの本では「無理をするほど成功は逃げる!」。

 

「どっちを信じればいいの!?」「どっちが正しいの!?」と。
本当に困りますよね、だって、どちらも正しいのですから。

 

そう、どちらも正しいのです。
なぜなら、著者は自分の主張で成功を手に入れているからです。

 

はたから見ると同じような成功(成果)であっても、道のりはひとつではありません。
東京から大阪に行くのに、新幹線もあれば、飛行機もあるのと同じです。

 

したがって、ビジネス書に”正解”を求めるのは意味がありません。
ある意味、すべてが正解であり、すべてが不正解である、それがビジネス書なのです。
(それでも正解が欲しい人が減らないから、「科学的に正しい◎◎」という本が最近多いんだとおもいます。科学ってつくと、もっとも”らしい”ですからね・・・。)

 

じゃあ、ビジネス書を読むのは無駄なのか?と言えば、それも違います。
理由は、真逆の主張が飛び交う中にも、”共通点”を見出だすことができるからです。

 

何冊も読んでいると、「あれ?ここの教えはあの本でもされていたな」という気づきが出てきます。
この”気づき”を得ることこそが、ビジネス書を読む最大の目的だとおもいます。

 

何冊も何冊も読んで、ふるいにかけて、共通点をあぶり出す。
まるで、岩石をふるいにかけて、希少な鉱物を選別するように。

 

このおもしろさに気づくと、ビジネス書を使いこなせるようになるでしょう。
自分だけの「共通点リスト」をつくっていくのも醍醐味だとおもいます。

 

本書は、共通点のあぶり出しを追体験できるつくりになっています。
口語調で、ぶつぶつ言いながら比較していく様は、読んでいるだけでも痛快です。

 

ビジネス書の活用の仕方がいまいち分からない。
そんな人は、ぜひ読んでみることをオススメします。

 

◆ビジネス書とのつき合い方を学ぶ。

ビジネス書ベストセラーを100冊読んで分かった成功の黄金律
堀元見 徳間書店 2022-4-16
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■【要約】15個の抜粋ポイント

意見が食い違ったら、戦わずに会話を終わらせろという教えだ。

 

怒りそうになってしまった場合、取るべき行動は、
①まず散歩する。1時間でも2時間でも、歩けるところまで歩いてみる
②それでもダメなら、風呂場に防水テレビを持ち込んで放送禁止用語を叫ぶ
③叫んだ放送禁止用語を記録する
以上である。
参考にされたい。

 

「成功したサンプルだけを集めても統計的に無意味ではないだろうか。信念があったけど失敗した事例も集めた方がいいのではないだろうか」などと考えてはいけない。
疑うものに成功は訪れない。
これは、この世に働く現実の法則なのである。

 

ホリエモンを全否定する本『Think CIVILITY

 

僕たちは自分のしたいことをすればいいのだ。
それが「うまくいっている人の考え方」なのである。

 

どうやら、メモは取った方がいいらしい。
これが、ビジネス書を100冊読んで分かった結論だ。

 

あなたがメモすべきものは「すべて」である。

 

「革命を起こすぞ!」とかは思わない方がいいらしい。
特別な存在であろうとすると、それは問題行動につながるから。

 

断片的なネット記事でいいからAIについて調べてといいと思う。

 

ビジネス書は矛盾するものである。

 

僕は「この習慣、ホントに成功者がやってるのか…?テキトウこいてるのでは…?」と思いながら読んだのだが、どうやらこの態度はよくないらしい。
素直にマネすることが成功者への第一歩だ。

 

「ポイントは3つ」のように、冒頭で宣言することをガバニングと呼ぶらしい。
ガバニングによって、全体像が見やすくなり、情報を構造化しやすくなる。

 

「今ちょっといい?」と言っていると相手をイラッとさせてしまうのだ。

 

インプットの時間を十分取ることが、アイデアを生み出すのにも役に立つのである。

 

「誰かが答えを与えてくれるんじゃないか」という淡い期待を持ちながらビジネス書を読んではいけないようだ。
変わることができるのは、自分で考えて動いた時だけだ。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1988-1】メモを取る、すべてを取りきるつもりで

【1988-2】AI技術について定期的に調べる

【1988-3】素直にマネてみてから、合う合わないを判断する

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】ビジネス書ベストセラーを100冊読んで分かった成功の黄金律
【著者名】堀元見著者情報
出版社徳間書店
【出版日】2022/4/16
オススメ度★★★☆☆
こんな時に教養を伸ばしたいときに
キーワード成功法則読書術勉強法
【頁 数】192ページ
【目 次】
教え1 早起きする
教え2 雑談で話すべき内容は?
教え3 嫌な人とはちゃんと戦う
教え4 怒ってはいけない
教え5 「運が良い」と言う
教え6 理想の自分をイメージする
教え7 会議には出ない
教え8 会議で取るべき行動
教え9 食事をする時の大原則
教え10 お酒を上手に利用する
教え11 スケジュール管理のコツ
教え12 メモを取る
教え13 世界を変えようとしない
教え14 SNSは見ない
教え15 SNSを活用する
教え16 成功者のマネをする
教え17 情報を構造化する
教え18 フレームワークは捨てる
教え19 「今ちょっといい?」を使う
教え20 インプットとアウトプットの黄金比は3:7
教え21 人を動かす話し方のテクニック
教え22 嫌な頼みは断る
教え23 ひとつのことをやり続ける
教え24 ひとつのことをやり続けない
教え25 無知(または知)を武器にする
教え26 努力はしなくてもいい
教え27 自分の頭で考える

 

▼さっそくこの本を読む

ビジネス書ベストセラーを100冊読んで分かった成功の黄金律
堀元見 徳間書店 2022-4-16
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堀元見さん、素敵な一冊をありがとうございました!

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