【生きるとは、創造することなのだ】
芸術家・岡本太郎氏が、『誰だって芸術家』と題して、芸術とは生活であり、生活こそが芸術であると語りながら、色あせることのない岡本太郎の芸術観・世界観・人生観を語る一冊。
■書籍の紹介文
岡本太郎。
あなたはどんなイメージを持っていますか?
本書は、日本を代表する芸術家のひとりである、岡本太郎が遺した膨大な数の言葉を再構成し、日本人に育んでほしい芸術観・世界観・人生観を語りかける一冊。
芸術とは生活であり、生活こそが芸術である。
ゆえに、芸術精神・芸術感覚をもって生きていってほしい。
これが、本書のテーマ。
数十年経ってもまったく色あせない『岡本太郎』の圧倒的なエネルギーで迫ってきます。
奇人といったイメージの強い『岡本太郎』。
ただ、実際は真逆であることが、この本を読むとわかります。
なぜなら、語られている言葉にまったく古さを感じないからです。
さきほども述べたように、本書に収録されている言葉は数十年も前のものです。
にも関わらず、古さを感じない。
つまり、『岡本太郎』が思考し言葉に遺したものは、普遍的な”本質”だということです。
だから、言葉の強度はどこまでも高く、読む者の内面にグサグサと刺さってきます。
「人間とはなにか」「芸術とはなにか」「生きるとはなにか」を考えさせられます。
ただし、『岡本太郎』は論じません。
一方的に「俺はこう思うぞ!」「俺ならこうするがな!」と語るだけです。
「なんで、そこまで言い切れるんだろう?」「その考えは、どこからくるの?」
『岡本太郎』の言葉に「?」を立てることで、自然と「自分はどうだろうか」と自己対話へ誘います。
なにかとクリエイティブ(創造)さが求められる時代。。
そもそもクリエイティブって何さを整理するのに、役立つとおもいます。
◆人生それ自体が芸術。
誰だって芸術家
岡本太郎 SBクリエイティブ 2023-2-7
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■【要約】15個の抜粋ポイント
だれでも、その本性では芸術家であり、天才なのです。
ただ、こびりついた垢におおわれて、本来の己れ自身の姿を見失っているだけなのです。
いずれにしても、現在を不毛にし、生活を味気ないものにしている、余計な夾雑物(きょうざつぶつ)を切り捨てることこそ急務です。
私は、はっきりと言います。
芸術なんてなんでもない。
人間の精神によってつくられたものではありますが、道ばたにころがっている石ころのように、あるがまま、見えるがままにある、そういうものなのです。
ひろい世界のなかに、独自な生命感をひらくこと。
ひらききること。
それこそ生きがいではないか。
●私が主張する芸術の三原則
・うまくあってはいけない
・きれいであってはならない
・ここちよくあってはならない
どんな理想的な社会になっても、生がある限り、矛盾はかならずあるにちがいないのだ。
各自が自分のポジションにおいて、それぞれもっとも効果的に社会に問題をぶつけ、働きかけること以外に芸術の道はない。
そこにおのずと独自の表現、新しい芸術が生まれてくるのである。
「こういうもの」を描きたい、描くべきだ、という具体的な情熱がおこるまでは、私は絵描きではない。
つくること、味わうことーーつまり創造することは、人間の根源的な情熱だ。
と同時に、瞬間瞬間にハリを失っていく現代生活に、明るい生きがいをもたらす原動力でもある。
人間存在自体がきわめて矛盾に満ちている。
矛盾こそ存在の根源であり、生きがいであり、感動である。
これからの日本は、「外国にたいして」ではなく、「われわれにとって」の問題を決定していかなければ意味がない。
日本は輸入文化国だといわれる。
なにからなにまで翻案であり、オリジナリティを持たないというのが、多くの知識人のひがみである。
しかし、そんな心配はつまらないことだ。
どんな文化だって、交流の上に成り立っている。
どんどん異質の文化を輸入し、吸収することは結構なのである。
無名であることは優れた芸術作品のひとつのあり方である。
私は光琳という人間、芸術家を推賞したいのである。
人間はすべてその姿のままで宇宙に満ち、無邪気に輝いているものなのだ。
人々は現在、過去、未来とめぐってふたたび現在にかえる。
■【実践】3個の行動ポイント
【1985-1】創作活動を習慣にする
【1985-2】良いと感じたものはどんどん取り入れる
【1985-3】尾形光琳の作品を鑑賞する
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】誰だって芸術家
【著者名】岡本太郎
【出版社】SBクリエイティブ
【出版日】2023/2/7
【オススメ度】★★★☆☆
【こんな時に】他人の生き方に触れたいときに
【キーワード】人生、発想力、哲学
【頁 数】208ページ
【目 次】
序章 そもそも芸術ってなんだ!?
第1章 道なき道をゆく人生こそが芸術だ
第2章 ほんとうの芸術家精神を持て
第3章 ただ衝動がある、手段はなんでもいい
第4章 つくらなくても芸術家だ!
第5章 人はどうして芸術に感動するのか?
第6章 伝統も創造も超えてゆけ
第7章 忘れたくない日本の芸術
第8章 私は挑んだ、さて君たちは?
▼さっそくこの本を読む
誰だって芸術家
岡本太郎 SBクリエイティブ 2023-2-7
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岡本太郎さん、素敵な一冊をありがとうございました!
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2023年 3月 30日
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