【書評:1901冊目】英語学習のつまずき50の処方箋(西澤ロイ)

【英語の上達は方法より意識の変化から】
イングリッシュ・ドクター/西澤ロイ氏が、『英語学習のつまずき50の処方箋』と題して、英語が苦手な人が陥る50の症状別に、処方箋となる苦手克服メソッドを解説する一冊。

■書籍の紹介文

英語が自在に使えたら。
あなたはどんなことがしてみたいですか?

 

本書は、苦手意識を正しく治せば英語はだれでも上達できると提起し、英語を苦手とする人が陥る50の症状別に、処方箋となる苦手克服メソッドを解説する一冊。

 

「英語がうまくなりたい」と多くの人がおもっています。
英語が上達するための優れた教材は、世の中にたくさんあります。

 

でも、英語に苦手意識をもっている人は・・・・。
そう、一向に減りません。

 

なぜなのでしょうか?
ここには、ふたつの理由があるとおもいます。

 

(1)「なぜ上達したいか」克服目的が不明確だから
(2)症状にあった治療法を選択できていないから

 

(1)に関しては、冒頭の質問がそのまま使えます。
つまり、英語が自在に使えたら○○をしたい!と答えられない人は、なぜ英語に取り組むかが不明確なので治療が続かず挫折してしまうのです。

 

(2)に関しては、英語のなにが苦手なのかが理解できていない状態です。
風邪にも頭痛、発熱、鼻炎などと症状があるように、英語苦手にもリーディング、リスニング、発音など”具体的な”苦手分野があるはずです。

 

当然、症状ごとに治療薬が異なるように、苦手克服にも分野ごとに対処法が異なります。
ここを理解しないと、いつまでも苦手の根本克服には至りません。

 

では、具体的にどのように取り組めば、(1)(2)を乗り越えて英語が上達するのか。
この問いに真正面から答えてくれるのが、本書です。

 

英語学習を7つの分野に分けて、症状を特定するセルフ式の診断チャートを用意。
チャートに従うことで、それぞれの分野で自分が罹患している症状が判別できます。

 

そのうえで、症状別に処方箋が用意されています。
どんな治療(学習法)が必要なのかを解説し、課題と推薦図書も付記されています。

 

まさに、英語における”家庭でできる予防医学”の書籍といえます。
症状の特徴、治療でやるべきこと、克服するために必要なこと、必要なポイントが凝縮されています。

 

英語苦手病を克服したい人にとっては、またとないガイドブックとなるでしょう。
興味をもったのなら、迷わず購入したい一冊です。

 

最後に、英語苦手病は治療をしなくても害のない病です。
だからこそ、なぜ治療をするのか、目的を明確にすることからはじめましょう。

 

◆やるべきことが明快な良書!

英語学習のつまずき50の処方箋
西澤ロイ ディスカヴァー・トゥエンティワン 2022-8-26
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■【要約】15個の抜粋ポイント

普段から生活の一部として英語が存在する環境を作ることがまずは重要なのです。

 

疑問の解消は、学習者が自分で責任をもって行わなければならない重要な作業の1つです。
ぜひしっかりと疑問を解消し、英語への理解をどんどん深めていってください。

 

基本的な英単語の中でも特に基本動詞(have、makeやget)や前置詞(onやover)などに関しては、その意味をイメージで捉えることがとても大切です。

 

●脳の仕組みを生かした記憶法
(1)覚えたい内容をサッと確認(短期記憶に記銘)する
(2)その直後に、思い出す作業に入る(想起)
(3)20分後〜1時間以内に思い出す作業を再度行なう
(4)(3)を何度か繰り返す
(5)翌日、再び思い出す作業を行なう(記憶が怪しければ3に戻る)
(6)(5)を何度か繰り返す

 

ぜひ「自分は英語を話せない」などと頭ごなしに否定せず、できることは「できる」と肯定してください。
そして、実際に英語を使うことにもどんどん挑戦していきましょう。
そうすることで、英語力を上達させる上で極めて重要な「経験値」をたくさん積めるようになりますよ。

 

英語でスラスラと口から出てくるようになるためには、英文を組み立てる筋肉が欠かせません。
それを強化するためには、語順を意識して単語を並べていく練習から行ないましょう。

 

文頭に使われる定番のフレーズがパッと言えると、よりスムーズな発話がやりやすくなります。
<文頭に使われる定番フレーズの例>
・I want to …(私は…したいです)
・I was able to …(私は…できました)
・Why don’t you …?(…してはいかがですか?)
・Would you mind (-ing)…?(…していただけませんか?)
・I’d be happy to …(喜んで…いたします)
・It’s not that …(…というわけではありません)
・I hate to say this, but …(こんなことは言いたくないのですが…)

 

音読での最も重要なポイントは、発音のお手本をしっかりと聞いた上で、それを真似て読むということ。

 

構造文法は一度学んで習得してしまえば、そこで終わりであり、あとは一生役に立つ知識となるのです。

 

音がどう変化していようと、意味が全く分からなくても、1段階目の「音の聞き取り」には基本的に関係ないのです。
ですから意味を考えずに、純粋に音だけと向き合うことで、聞き取れるように耳を鍛えるトレーニングが大切です。

 

●リスニングに効果的な学習手順
(1)音声の題材を用意する
(2)リスニングを行なう
(3)スクリプトを確認する
(4)繰り返しリスニングをする

 

英語をしゃべる際には、まずは大きな声を出すことが大切です。
それだけで通じ方が大きく変わります。

 

単語の発音をチェックする際には必ず、アクセントの位置も一緒に確認しましょう。

 

正解できたかどうかという「結果」ではなく、答えにどのようにたどり着けるか、その言葉をどのように使うかといった「プロセス(過程)」こそが英語学習においては大切だということです。

 

英語上達のためには、正しい方法を取ることが大切です。
正しいやり方で学べば、誰でも上達できます。
ただし、正しい方法を取るための前提となるのが「正しい意識をもつ」ことであり、意識のもち方1つで、学習の成果はガラッと変わってしまいます。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1901-1】英語を習得したらやってみたいことを書き記す

【1901-2】Twitterで英語アカウントフォローする

【1901-3】できないと全否定せず、1つ1つできることはできると認める

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】英語学習のつまずき50の処方箋
【著者名】西澤ロイ著者情報
出版社ディスカヴァー・トゥエンティワン
【出版日】2022/8/26
オススメ度★★★★★
こんな時に明日の語学力を磨きたいときに
キーワード英語勉強法苦手克服
【頁 数】272ページ
【目 次】
第1章 英語学習総合科
第2章 単語学習科
第3章 英会話表現科
第4章 リーディング科
第5章 リスニング科
第6章 発音科
第7章 資格試験科

 

この本で、あなたは変わる!

英語学習のつまずき50の処方箋
西澤ロイ ディスカヴァー・トゥエンティワン 2022-8-26
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西澤ロイさん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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