【書評:1805冊目】20歳の自分に教えたいお金のきほん(池上彰)

【お金を増やしたければ世の中を知れ!】
ジャーナリスト・池上彰氏が、『20歳の自分に教えたいお金のきほん』と題して、世の中の流れを理解するのに身につけておくべき、経済の基礎知識をわかりやすく解説する一冊。

■書籍の紹介文

コロナ禍にも関わらず、日経平均株価は上昇を続けました。
その理由を、自分なりに説明することはできますか?

 

本書は、お金を増やしたいならお金の理解が必須であり、お金を理解するには経済の基礎知識をしっかり身につけることだということを、わかりやすく解説する一冊。

 

生涯で一番多く払う税金は何税なのか。
電気代やスマホ代のこの項目は何のために払っているのか。

 

すこし見つめ直すだけでも、お金についての疑問はたくさんみつかります。
大切なのは、疑問をきちんと疑問として認識できているかどうか。

 

「税金だから」「払うべきものだから」という意識ではお金は一向に増えません。
理由も把握せずに手元から失っているわけですから、お金を大事にしていないのと同じです。

 

大事にしてくれない人のところに、お金は集まってくれません。
こうならないためには、疑問におもうことを解消して、お金のことをよく知ることが大事です。

 

では、どうやってお金のことを理解していくか。
「お金は天下の回りもの」という言葉を聞いたことがあるとおもいます。

 

天下とは世の中、つまり、経済です。
経済という大きなうねりの中をお金はグルグルとまわっています。

 

税金など国・自治体に納めるお金も、経済をまわすため。
料金として企業に支払うお金も、経済をまわすため。

 

要するに、経済のことを理解することができれば、お金のことも理解することができるのです。
経済を理解し、お金の流れを把握できれば、手持ちの資産を増やす方法もみつけやすくなります。

 

このことを、著者の十八番である「わかりやすく」解説してくれるのが本書。
経済を理解するのに役立つ、”経済の基礎知識”が一冊にまとめられています。

 

◆経済を知ればお金がわかる。

20歳の自分に教えたいお金のきほん
池上彰 SBクリエイティブ 2022-1-6
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■【要約】15個の抜粋ポイント

国民が銀行に預金したお金で銀行は国債を買っています。

 

日本国内にいる私たち消費者にしてみれば、外国から入ってくるものが安くなるので円高のほうがうれしい。
しかし、輸出で稼いでいる産業にとっては円安のほうがうれしい。
立場の違いによって円高を歓迎する人と円安を歓迎する人、両方います。
このため、経済にとってどちらがいいとは一概に言えないのです。

 

世界的な危機の時は逃げる先として日本の円が選ばれるということで、円はそれだけ信頼されているのです。

 

朝から日経平均株価が下がっているときは、前の日にニューヨークの証券取引所で株価が下がっていることがよくあります。

 

2022年度からは高校の家庭科で投資の基礎を教える授業が始まります。

 

投資をするということは、自分の儲けの追求にとどまらず、株式会社の株を買ってその会社を応援することでもあります。
投資が増えれば、投資した人も儲かり、会社も事業がやりやすくなります。
結果的に日本経済が豊かになっていく。

 

経済動向や国際情勢のことを学んで、日々のニュースにも敏感になっていれば、投資を行う上で有利になる、ということは言えます。
それでも必ず儲かる保証はありません。

 

ビールも40%ぐらいが税金です。
500ミリリットル缶を1日1本、60年間飲み続けたとします。
すると、この間に払う税金は219万円になります。

 

一生で一番多く納める税金は消費税

 

お金の使い方を見れば、その人が何を大事に考えてどんな生活をしているかがわかります。
税金についても同じことが言えます。
集めた税金の使い道を見れば、日本という国が何を大事に考えているかがわかるのです。

 

借金を完全にゼロにする必要はありません。
どこの国も借金はしていて、これをゼロにするのはとても大変です。
そこまでしなくても、借金が増え続けなければ大丈夫だろうというのが一般的な見方です。
(略)
しかし、今の日本は借金が増え続けています。
だから心配だという声が上がっているのです。

 

公正取引委員会は、不正な手段を用いて市場で独り勝ちする企業などを取り締まるのが仕事です。
政府をはじめ他からの圧力を受けないように独立した機関となっていて、その見解には重みがあります。

 

国営放送には税金が投入されるので、放送局を運営する費用は全て国の予算から支出されます。
しかも、国の命令に従わなければならず、時の政府に不都合な番組は制作できません。
NHKはこれとは性格が異なり、私たちから受信料を集めて国から独立した運営を行う公共放送です。

 

(電気代の)燃料費調整の仕組みは1996年に導入されました。
石油や天然ガス、石炭の値段が上がったときは、電力会社がいくら経営努力をしても抑えられないので、その分は利用者に負担してもらうというのが基本的な考え方です。

 

見方を変えると、これまでは処分場が決まっていないのに、ずっと原発を運転してきたわけです。
原発を運転すればどうしたって核のゴミが出る以上、これの扱いについては私たちみんなで考えていく必要があります。
私たちが電気を安定的に使っているその裏には、こういう問題もあるんだということを知っておいてほしいと思います。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1805-1】自分のお金の流れを細かく分析してみる

【1805-2】余裕のある範囲で投資を行ってみる

【1805-3】日経平均株価や為替など、主要経済指標をノートに書き留め続ける

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】20歳の自分に教えたいお金のきほん
【著者名】 池上彰
出版社SBクリエイティブ
【出版日】2022/1/6
オススメ度★★★☆☆
こんな時にお金と賢く付き合いたいときに
キーワード20代お金教養
【頁 数】224ページ
【目 次】
第1章 20歳の自分に教えたい経済のきほん
第2章 20歳の自分に教えたい投資のきほん
第3章 20歳の自分に教えたい税金のきほん
第4章 20歳の自分に教えたいお金のきほん

 

この本が、あなたを変える!

20歳の自分に教えたいお金のきほん
池上彰 SBクリエイティブ 2022-1-6
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池上彰さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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