【書評:1755冊目】「物語」の見つけ方(たちばなやすひと)

【自分の人生に夢中になろう】
「全裸監督」プロデューサー・たちばなやすひと氏が、『「物語」の見つけ方』と題して、自分の物語(人生)を自分で描くのに役立つ、自分と向き合うためのストーリー思考を指南する一冊。

■書籍の紹介文

いまの自分の人生。
主体的に生きられていますか?

 

本書は、自分の人生に責任を取れるのは結局自分だけなのだと提起し、自分の人生を自分で描くのに役立つ、自分と向き合うためのストーリー思考を指南する一冊。

 

魅力的な展開、魅力的なキャラクター。
わたし達は、つねに「ストーリー(物語)」に熱狂しながら生きています。

 

アニメ、ドラマ、映画、ニュース、サブスク・・・。
あたかも、「ストーリー(物語)」に触れていないと死んでしまうかのごとく。

 

一方で、歩むべき道がわからない、毎日がモヤモヤしたまま過ぎていく・・・。
こうして、自分の生き方に悩み苦しむ人がたくさんいます。

 

物語には熱狂して夢中になれるのに、自分の人生は五里霧中の状態
この大いなる矛盾から、自分自身を救い出してほしいと書かれたのが本書です。

 

自分の人生に夢中になれることほど、幸せなことはありません
これを「ストーリー(物語)」の力を使って現実にしようというのが本書のアプローチです。

 

・魅力的な構成を描く技術
・魅力的なキャラクターを作る技術

 

こうしたストーリーを作る技術を学ぶ。
そして、学んだ技術を使って、自分の人生(ストーリー)を描いていくのです。

 

これができると、物語には夢中になれるわけですから、自分の人生にも夢中になれるわけです。
すると、自分が何を目指して、どう歩んでいけば良いのか(人生の目的)も自然と見つけることができるのです。

 

くり返し読んで、じっくりと技術を吸収したい。
そんな読み込み甲斐のある一冊です。

 

◆自分の物語を描こう!

「物語」の見つけ方
たちばなやすひと
クロスメディア・パブリッシング
2021-10-29
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■【要約】15個の抜粋ポイント

私にとっての「物語」とは、情報的なものではなく生き様そのものです。
誰かが主体となって生み出し、そこに生き様を感じるものを「物語」と呼んでいます。
私は、皆さんにも、主体的で自分の生き様がこめられた「物語」を生きて欲しいと思っています。
それは結果、夢中に生きるのと同じ意味を持ちます。

 

私達が「次も見たい」と思うのは、単発のネタの面白さというよりは、日々投稿される写真やテキストの連続性です。
その連続性から発信者の人柄やライフスタイルを含めたストーリーを感じることで、共感や好意を覚えて、その後の活動や発信にも注目するのです。

 

ストーリーの定義:主体(主人公)がいて、変化があること
ちなみに主人公と主体は厳密には違います。
例えば『シャーロック・ホームズ』では主人公はホームズ、主体はワトソン。
『ドラえもん』で言えば、主人公はドラえもん、主体はのび太になります。
主体はそのストーリーの起点や視点となる人物で、必ずしも主人公とは限りません。

 

CQ【セントラル・クエスチョン】:何に期待して見ればいいかを指し示す

 

CQは「主体+目的」で構成されると話しました。
これをもう少し掘り下げていくと、CQの型は次の三つに分けられます。
A:主体+目的
B:主体+客体の目的
C:主体+障害

 

構成の基本は、要素の順番を組み立てて、いかに効果的な流れを作るかを考えることです。
その際に最も重要なのは、「期待を持続させる」ことです。

 

●ドラマカーブにある「7つのポイント」
①CQ:CQを提示し、最後まで見届けたいと期待を高める
②プチハッピー:いい調子で上昇し、迎える序盤のピーク
③ボトム:目的達成がほぼ不可能なほど、どん底に落ちる
④再起:何かしらの転機を迎え復活する
⑤上昇:再起したあと、グングン上昇する
⑥クライマックス:CQの結果が出る(基本的には達成する)
⑦プラスα:伏線の回収、あるいは次へのひっぱり

 

これまでの人生で最もつらいと感じたボトムから、自分が何を考え、どのように立ち直ったかを思い出すことは、これから先の人生にも必ず役に立ちます。

 

キャラクターの魅力は、外的か内的かに限らず、まずは長所に対する期待から生まれるものです。

 

長所と短所に期待を抱いてもらう際、気をつけるべきなのは、それが自分のCQ達成に対しての「強み」になっていないと意味がないということです。

 

●ストーリーを彩る主要な「7つのキャラクター」
①主体:ストーリーを主体的に経験する人
②客体:主体が行為を働きかける相手
③敵対者:主体の目的を邪魔する人
④協力者:主体と一緒に行動して、ともに目的達成を目指す人
⑤援助者:主体に必要な援助をする人
⑥犠牲者:主体の目的達成の過程で犠牲になる者
⑦いたずら者:主体の目的を邪魔することが多いが、終盤で協力したりもする

 

共感が生まれるしくみは、人間までの進化の過程の記憶(すなわちDNA)も含めて、私達人類全体の深い知性とも繋がっています。
CQにおける目的や障害が切実であればあるほど良いというのは、それが人間の本能を揺さぶるものだからなのです。

 

皆さんが何かに没入するほどに打ち込んでいる姿は、それだけで周りの人を惹きつける力があり、共感や感動にも繋がるのです。

 

「自分にとっての世界の意味」「自分にとっての人生の指針」といった世界観から「あるべき世界」が生まれ、内的CQに繋がるのです。

 

「外的CQ(現実的にやらなければいけないこと)→内的CQ(本当にやりたいこと)→世界観」と、少しずつ内側にフォーカスしていくのがいいと思います。
段々と外堀を埋めるように、意識を心の奥底に染み入らせていくと、おぼろげに世界観が見えてくるのです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1755-1】ストーリーを意識したSNS投稿を心がける

【1755-2】ドラマカーブに沿って、人生を振り返ってみる

【1755-3】キャラクタータイプに当てはめて、人間関係を整理してみる

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】「物語」の見つけ方
【著者名】たちばなやすひと著者情報
出版社クロスメディア・パブリッシング
【出版日】2021/10/29
オススメ度★★★★☆
こんな時に考える力を身につけたいときに
キーワード思考発想力最高の自分
【頁 数】288ページ
【目 次】
第1章 誰の人生にも「物語」がある
第2章 何を目的にすれば、夢中で生きられるのか
第3章 人生の展開をどのように描いていくべきか
第4章 人生の登場人物達と、どう向き合っていくか
第5章 なぜ「物語」は、私達の心を動かすのか
第6章 「物語」を見つけた人が手にするもの

 

この本が、あなたを変える!

「物語」の見つけ方
たちばなやすひと
クロスメディア・パブリッシング
2021-10-29
Amazonで探す Kindleで探す 楽天で探す

たちばなやすひとさん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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