【書評:1753冊目】「会社員」として生きる。(石川和男)

【周りに影響されて失敗しないために…】
会社員と並行して複数の専門家でもあるスーパーサラリーマン・石川和男氏が、『「会社員」として生きる。』と題して、「安定」と「自由」を両立させる働き方を指南する一冊。

■書籍の紹介文

「安定」と「自由」。
仕事をするうえで、あなたはどちらに重きを置きますか?

 

本書は、現役の会社員でありながら複数の専門職をこなす著者が、なぜ「会社員」を働き方の軸とし続けるのかを語りながら、楽しく働き楽しく生きるコツを指南する一冊。

 

不透明な社会情勢に、追い討ちをかけるコロナ禍・・・。
「安定」を求めたい気持ちが強いでしょうか。

 

むしろ、不透明で不確実な状況だからこそ、自分らしく「自由」を求めたい気持ちが強いでしょうか。
もちろん、この問いかけに対して、”正しい答え”など存在しません

 

ただ、ひとつだけ共通していることがあるとおもいます。
それは、『できることなら、「安定」しつつも「自由」に生きたい』という感情です。

 

自分の心に問いかければ、「NO!」は返ってこないはずです。
そうした感情をもつことは、とても自然なことだとおもいますし、わたしも持っています。

 

では、なぜ多くの場合、どちらかを”犠牲”にしようとするのでしょうか
「安定を求めるなら、自由は捨てて会社員人生」「自由を求めるなら、安定は捨ててフリーランス」といったように。

 

ここに、なにか大きなバイアス(先入観)がかかっているように感じます
どちらも望むなら、「自分が納得できるバランスを取ればいい」という選択肢があるはずだからです。

 

「安定80:自由20」「安定60:自由40」「安定30:自由70」など。
「安定100:自由0」「安定0:自由100」とゼロサムゲームをする必要はないのです。

 

このことを示してくれている書籍であり、バランスを取るためのコツを教えてくれます。
「自分が納得できるバランスを取ればいい」という選択肢を取り返すのに役立つ一冊です。

 

ちなみに著者は、「安定」の会社員を軸に、
・税理士
・大学講師
・時間管理コンサルタント
・セミナー講師
・ビジネス書著者
と、5つもの自分がやりたいと望む「自由」も手にしています。

 

もちろん、仕事中毒人間ではなく、ご家族とのプライベートも大切にされています。
縁あってご本人を存じ上げていますが、人を大切にされる人間的にも魅力のあるかっこいい大人です(ちょっと持ち上げ過ぎかな?)。

 

こう書くと、「この著者だからできるんでしょ?」とおもう方が必ずいます。
これも大きなバイアス(先入観)ですから、必ず捨ててください。

 

「自分が納得できるバランスを取ればいい」という選択肢があることに気づく。
そして、本書を参考にしながら、先入観に惑わされず、自分にとってのバランスを模索していきましょう

 

なぜ、そうするか?
そのほうが、人生が”楽しくなる”からです。

 

◆自分に合った生き方を築こう!

「会社員」として生きる。
石川和男 きずな出版 2021-11-27
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■【要約】15個の抜粋ポイント

会社員は、ファーストコンタクトの時点で「会社の信用」を借りられます。
個人の能力や人間性を知らなくても、所属している会社や実績が、あなたという人間の信頼性を高めてくれるのです。

 

会社員はお金をいただきながら成長することができるのです。
会社員は実費で勉強している人たちと比べ、たいへん恵まれています。

 

失敗すれば責任を取らされたり、会社に居づらくなることもあるでしょう。
しかし、あなた個人のお金が減ったり、借金を背負うことはありません。
また、会社の決裁をとっていれば、ビジネスが失敗した責任は上司や経営者にもあります。
会社が被った損害を社員個人に請求することはありません。
その意味では、会社員はむしろ、個人事業主よりも思い切ったことを提案したり、チャレンジすることができるのです。

 

不平不満はあるかもしれません。
それでも仕事がこなせているのであれば、少なくとも「あなたに向いていない仕事」ではないのです。

 

やりたいことが見つからないときは、悩まずに社長の夢のお手伝いをする。
やりたいことが会社の利害と一致していたら、会社で実行する。
やりたいことが見つかったら、独立・転職する。
悩まず苦しまず、気長に考えていきましょう。

 

会社員と、一部の成功者たちを収入面で比べることに、意味がありません。

 

仕事におけるだいたいの失敗、悩み、ピンチは、1年もたてばすべて解決しているものです。
(略)
これが独立すると、同じ悩みや失敗でも深刻さの度合いが変わります。
売上が伸びないとか、利益率が上がらないとか、人が集まらないとか、資金繰りが大変だとか、そういった悩みは、下手すれば1年後も続いている可能性があります。

 

会社における人間関係の大前提は「無理してまで、同じ職場の人と仲良くする必要はない」ということです。

 

言動に差をつけないのは、部下以外に対しても、ビジネスコミュニケーションの大原則です。

 

会社員のメリットに「定時が決められている」ということがあげられます。

 

●定時で仕事を終わらせる5つの基本原則
(1)定時で仕事を終わらせる意識を持つ
(2)仕事を細切れにする
(3)仕事に優先順位をつける
(4)時間帯によってやるべき仕事を変える
(5)自分以外の人間にも効率的に動いてもらう

 

午前中にどのくらい仕事をこなせるかが、定時で帰れるかを左右します。
重要なのは「会社に行ったら仕事以外のことはしない」と決めることです。

 

●転職すべきかどうかを決める2つの基準
(1)労働時間外も拘束されるか
(2)「人格否定」か「行動否定」か

 

転職しなくても満足しているし、いざとなれば転職することもできる。
こうした状況をつくれれば、生きるのがラクになります。
このような働き方は無敵です。

 

人生を楽しむ方法はいくらでもあります。
仕事に楽しみを見出す人もいれば、副業に楽しみを見出す人、趣味に楽しみを見出す人、家族との団らんに楽しみを見出す人もいるでしょう。
仕事が楽しくないのであれば、仕事以外のところで楽しみを見出せればそれでいいのです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1753-1】他者との比較をしない

【1753-2】人をみて言動を変えない

【1753-3】1日の中に「楽しい時間」をみつける

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】「会社員」として生きる。
【著者名】 石川和男著者情報
出版社きずな出版
【出版日】2021/11/27
オススメ度★★★★☆
こんな時に明日の仕事力を磨きたいときに
キーワード働き方生き方職場環境
【頁 数】208ページ
【目 次】
第1章 会社員だけがもっている7つのメリット
第2章 仕事に「やりがい」はなくてもいい
第3章 出世はしてもいいし、しなくてもいい
第4章 会社の人とは仲良くしなくていい
第5章 残業ゼロ・定時で絶対帰る仕事術
第6章 人生を豊かにする転職・副業・趣味

 

この本が、あなたを変える!

「会社員」として生きる。
石川和男 きずな出版 2021-11-27
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石川和男さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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