【書評:1412冊目】調べる技術 書く技術(佐藤優)

【今見ているその情報、自分のために必要ですか?】
作家・佐藤優氏が、人生そのものの充実度を高めることにつながる、調べる技術・書く技術といった知的生産術の磨き方を解説する一冊。教養は、こうやって身につく。

■書籍の紹介文

日々何気なく見ている情報。
どこまで「自分のもの」になっていますか?

 

本書は、人生の充実度につながる「教養力」が身につく、必要な情報を「調べ」、それをもとに「書く」といった一連の知的生産術の磨き方を解説する一冊。

 

「教養力」とは、想定外の出来事に直面した際、じぶんの頭で考え、適切に対処する力です。
その力は、インプットとアウトプットを合わせて行うことで磨かれるのです。

 

このインプットとアウトプットを合わせて行うのが、知的生産と呼ばれるものです。
本書では、知的生産力を磨く方法を、体系的・網羅的に解説していきます。

 

◎「NHK NEWS WEB」「新聞ダイジェスト(もしくは、新聞2紙の購読)」「ジャパンナレッジ」を情報源とする
◎「高校の教科書レベルの知識・教養」と「仕事に関しては大学レベルの基礎知識」を身につける
◎あるテーマを決めて、参照不可で、文章を書く

 

特に、こうした著者独自のインプットとアウトプットは、読んでいておもしろい方法だと感じました。
実践方法もていねいに書かれており、行動のハードルを下げてくれています。

 

不要な情報に貴重な時間を奪われない。
偽りの情報に貴重な思考を汚されない。

 

このためにも、学んでおくべき大切なことが整理されてまとまっています。
人生を充実させるための知的生産を、ぜひ本書からはじめましょう。

 

◆情報→知的生産→人生充実!

調べる技術 書く技術
佐藤優 SBクリエイティブ 2019-4-6
売上ランキング(公開時):421
Amazon Kindle 楽天

■【要約】15個の抜粋ポイント

知的生産力は高めればいいわけではなく、これを高めることによって、人生の充実度が上がることが重要なのだ。
知的生産は人生の目的ではなく、手段ということである。

 

社会の構造が変わるには時間も手間もかかるため、自分で何とか生き抜けるように工夫をする必要がある。
それには、読解力などの基礎学力と、コミュニケーション能力が欠かせない。

 

知的生産の根幹をなすのはアイデアであり、それは世の中の流行を見抜く眼力や柔軟な発想力、あるいはもっと根源的な人間力があれば発揮できるものなのである。

 

社会をつねに意識しながら、自分がどんな付加価値を提供できるかを考え続ける。
いわば社会との「接地面」を探り、インプットも磨きながら、トライアンドエラーを続けられる勤勉さが、知的生産に必要な素質といえる。

 

アウトプットは、インプットなくしては成り立たない。
情報を読み、理解し、主に「書く」ことによって、自分で「料理」して世の中に送り出す。

 

基礎知識・教養とは、高校の教科書レベルの知識・教養と、自分の仕事に関する知識を指す。
自分の仕事に関しては、大学レベルの基礎知識を身につけた上で、折に触れてアップデートする必要もある。

 

どんなインプットにおいても、「仕事に直結するか」どうかという視点をつねにもつことをすすめる。

 

●ネット情報収集で信頼できる3つのソース
(1)NHK NEWS WEB
(2)新聞のウェブ版
(3)ジャパンナレッジ(オンライン辞典・辞書)

 

私がすすめる情報整理法は、「手書き」が基本である。
使うノートは「1冊」だけだ。
スケジュールをはじめ、今日やるべき仕事のリスト、日誌、執筆のためのアイデア、さらには読んだ本の抜粋や、ロシア語の練習問題まで、あらゆることを記している。

 

「自分の頭で考える」とは、どういうことか。
それは「批判的思考力」をもって物事を見ることである。

 

あるテーマについての文章を、参照不可で書いてみることは、いってみれば、自分で自分に課す筆記試験だ。
これを繰り返すことで、知識量も批判的思考力も底上げされていく。

 

知的活動と福祉は、実は切っても切れない関係にある。
なぜなら、情報や知識をインプットし、理解し、自分の評価を加え、アウトプットするなどという作業は、「衣・食・住」が足りて初めて可能になるものだからだ。
つまり低福祉は、知的生産の質的・量的劣化につながりかねないのである。

 

日ごろ自分はどんなお金の使い方をしているのか、把握することである。
(略)
大きめの封筒に5万円を入れる。
お金を使ったら「飲み代○○○円」「書籍代○○○円」などと、ざっくりとした用途を封筒に書く。
そして、どれくらいで使い切るか日数を数える。
これだけだ。

 

重要となるのが、「取り分け」の発想だ。
賢く消費しつつ、そこで生じた余剰金を賢く取り分けられるかどうかで、将来の可能性は大きく変わってくる。

 

知的生産は、健康が担保されて初めて持続可能なものとなる。
あらゆる手を使って自分の心身を守ることが最優先だ。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1412-1】NHK NEWS WEBを毎日チェックする

【1412-2】P.70〜P.72の推薦本を読む

【1412-3】週1回から、テーマを決めて、参照不可で文章を書くトレーニングをする

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】調べる技術 書く技術
【著者名】佐藤優
出版社SBクリエイティブ
【出版日】2019/4/6
オススメ度★★★☆☆
こんな時に書く力を身につけたいときに
キーワード思考インプットアウトプット
【頁 数】224ページ
【目 次】
第1章 情報過多な時代の調べる技術、書く技術
第2章 【インプット】情報を「読む力」を高める
第3章 【アウトプット】読んだ知識を表現につなげるスキル
第4章 調べる技術、書く技術の「インフラ整備」のすすめ

 

この本が、あなたを変える!

調べる技術 書く技術
佐藤優 SBクリエイティブ 2019-4-6
売上ランキング(公開時):421
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佐藤優さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

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