【全力で挑むためのリスク回避術!】
42年間無事故で飛び続けたパイロット・小林宏之氏が、JALで学んだ、誰もが意識すべきミスをふせぐ仕事術をまとめた一冊。命を預かる現場で磨かれた、ミス防止の極意とは?
あなたが日々とり組む仕事。
ミスをふせぐために実践していることはありますか?
本書は、42年間・飛行時間18,500時間を無事故で飛んできたパイロットによる、ミスはなぜ起こるのかにはじまり、ミスをふせぐ方法からミスをへらす方法まで、その仕事術を語った一冊。
「ミスとは、独自の解釈を勝手に加えたときに起きるもの」
わたしは、ミスをこのように捉えています。
その上でこの本を読んでみて、「マニュアルという形式知を暗黙知から身体知にする」という著者の言葉がとても印象に残ります。
「マニュアルは、破るためにある!」
「マニュアルより、自分の経験値だ!」
「マニュアル人間の何がおもしろい!」
ドラマや映画でこうしたセリフをよく耳にしますが、どことなくマニュアルを軽視する風潮が漂っているように、わたしは感じます。
もちろん、状況に応じて臨機応変に対応する姿勢はとても大事です。
ですが、この本を読むと、「マニュアルを身体知にまで高められた人」こそが、本当の意味で、臨機応変に対応ができる人なんだなと痛感しました。
なぜ、そのマニュアルは存在しているのか。
なぜ、そのルールは存在しているのか。
これを身体知にまで高めてはじめて、臨機応変に、的を得た判断・行動ができるのです。
人間はミスをする生き物です。
人間であるから、ミスをするのです。
その上で書かれた、ミスをふせぐ仕事術。
すべての人が読んで考えるべき本だと思います。
◆ミスは、決してなくならない。
JALに限らず、現在の航空業界では「人はエラーをするものだ」という前提に立って、これをいかにコントロールし、安全で質の高い仕事をするかの工夫をしています。
危機管理は大切なものを守るマネジメント。
そのためには事前に優先順位を決めるのが、第一です。
●ミスをふせぐ4つの目
・鳥の目
・虫の目
・魚の目
・心の目
ミスをゼロに近づけたいなら、「目」や「声」など、アナログなチェックも軽んじないことです。
●確実なコミュニケーションのための「5つのC」
・Clear(明確に)
・Correct(正確に)
・Complete(完全な)
・Concise(簡潔な)
・Confirm(確認をする)
マニュアルは形式知であり、マニュアルを守ることは基本中の基本であることに変わりありません。
でもただマニュアルを守れということではなく、「なぜマニュアルにこのように書いてあるのか」を考えることによって、形式知が暗黙知になり身体知になって、確実な行動として定着するのです。
「リスク管理」の基本はやはりなにより「健康管理」にあるのです。
日頃から正しい生活習慣を身につけ、いざというときの自分なりの回復法を持っておく。
これは継続的にミスなくいい仕事をしたい人の、必須条件だと思います。
スケジュールが遅れているときほど焦らない。
「仕事」をしていると感じているうちは、仕事をやらされているのかもしれません。
仕事をしていても仕事をしていると感じないという領域に立ってはじめて、その仕事が好きで仕事と一体となっているのかもしれません。
ミスが少ない人はこの領域に立つ人なのだと思います。
寝る前にはその日がどんな日であったとしても、その日1日に感謝するようにすると、ストレスは消えやすくなります。
寝る前でも朝起きたときでも結構ですので、日々のすべての経験や出来事を「だからよかった、ありがたい」「自分は運がいい!」と心にたたき込むことを習慣にすることです。
自分の仕事の根幹を失わないこと、チームを消滅させずに生き残らせること。
状況はそれぞれかと思いますが、まずはなにより生き残ること、これが重要です。
リスク管理の鉄則は、なにより「悲観的に準備」して、「楽観的に対応」することです。
もしもイメージ通りにならないと判断したら、それまでのイメージにこだわらず、状況に応じたイメージに切り替えていく。
それを日頃から訓練し、習慣づけておくようにしなければなりません。
ミスや失敗を恐れてチャレンジすることをためらっていては、前に進むことができません。
仕事も攻守のバランスを取ってこそ、確実な成果と発展との両立が期待できます。
【1143-1】健康管理の本を1冊読む
【1143-2】寝る前に、1日の感謝とよかったことを書き出す
【1143-3】ミスは起きるものと思って準備する
ミスは、仕事への本気度の現れ!
【書籍名】JALで学んだ ミスをふせぐ仕事術
【著者名】小林宏之
【出版社】SBクリエイティブ
【出版日】2018/2/21
【オススメ度】★★★☆☆
【こんな時に】明日の仕事力を磨きたいときに
【キーワード】働き方、問題解決、決断
【頁 数】208ページ
【目 次】
第1章 最大の「準備」でミスをふせぐ
第2章 「チーム」の力でミスをふせぐ
第3章 「心」と「体」を整えてミスをふせぐ
第4章 ミスが起きたらどうするか?
この本で、あなたは変わる!
小林宏之さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/
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