【解決策は”観察”にあり】
行動観察学の第一人者・松波晴人氏が、『ビジネスマンのための「行動観察」入門』と題して、人の行動を観察・分析することで問題解決に役立てる手法「行動観察」を解説する一冊。
もくじ
■書籍の紹介文
今日1日の職場を思い出してください。
気づいたことを書き出すと、いくつ書けますか?
本書は、人間の行動をつぶさに観察・分析することで問題解決策を模索する手法「行動観察」を、ビジネスの現場に活かす形にまとめて解説する一冊。
『すべての答えは、人の行動の中にあり』
これが、本書の骨子になります。
今日1日の職場で気づいたこと。
意識していなくても、いろいろなことに気づけたとおもいます。
これを、「行動観察」を用いて意識的に観察をする。
すると、問題解決へとつながる糸口が見えてくるようになるのです。
生産性の向上や個人としての成長など、応用範囲は限りなく広いと感じます。
人間工学、心理学、表情分析などの知見にも通じるので、教養本としても楽しめます。
問題は、人の活動によって起こります。
その解決策もまた、人の活動の中にあるのです。
観察する目を鍛えましょう。
見えなかったものが見え、一段と成長できるでしょう。
◆観察眼を磨こう!
ビジネスマンのための「行動観察」入門
松波晴人 講談社 2011-10-18
売上ランキング(公開時):ー
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■【要約】15個の抜粋ポイント
行動観察が重視される理由=二つの課題解決に大いに役立つから
⇒「付加価値の提案」
⇒「生産性の向上」
●行動観察の3つのステップ
Step1:観察
Step2:分析
Step3:改善
行動観察では、人の行動をすべてつぶさに観察することにより、本人が認識していない課題やニーズを知ることができる。
『君は観察(observe)をしていない。ただ見ている(see)だけだ。私が言いたいのは、観察するのと見るのとは全然違う、ということだ』
(シャーロック・ホームズの冒険より筆者訳)
「行動を起こす前にすべて考えつくしてしまう」というより、「まずは行動を起こして、その中で考えながら進める」ことにしたのである。これは行動観察をするときの基本的な姿勢でもある。
人間の気持ちは事実や理屈だけで決まるものではない。
ニュースで事件が報道されるだけで、様々な心配が生じ、それが行動に現れる。
心理学の分野では、普通の人間は「他者評価よりも自己評価が高い」ことがわかっている。
人間の周りにはパーソナルスペースという空間があり、知らない人間に近い距離に入ってこられると不快に感じる。
(中略)
通常は親しい人にしか許されない距離は四五センチである。
サービスを科学していくと、最終的には人材育成に行き着く。
つまり、得られたノウハウや知見をどう現場に受け入れて実践してもらうか、という点がとても重要である。
認知心理学において、人間の処理できる能力は限られており、「同時に7+ー2個」が目安と言われており、マジカルナンバー7と呼ばれている。
全く同じお客さんの反応であっても、受ける側の思考方法が違えば、解釈が違ってくる。
●サービス業で笑顔が重要な理由
(1)表情と感情が繋がっているため
(2)笑顔には相手を笑顔にする効果があるため
ここが人間の興味深いところで、他人に決められるより自分自身で意思決定したほうがより達成に向けて努力する。
よほど意志の強い人を別にすれば、「これは私自身が決めたんじゃなくて、あの人がやれと言ったからやっているだけ」というような言い訳が頭をもたげてくるのが人間である。
●記憶の手順
①符号化:(情報を)吸収する
②貯蔵:保存する
③検索:思い出す
人間は「ラべリング効果」によって大きく影響を受ける
■【実践】3個の行動ポイント
【268-1】周りをよく「観察」して、気づきをまとめる
【268-2】相手のパーソナルスペースを意識する
【268-3】自分で意思決定することにこだわる
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】ビジネスマンのための「行動観察」入門
【著者名】松波晴人
【出版社】講談社
【出版日】2011/10/18
【オススメ度】★★☆☆☆
【こんな時に】明日の仕事力を磨きたいときに
【キーワード】行動科学、コミュニケーション、問題解決
【頁 数】272ページ
【目 次】
第1章 行動観察とは何か?
第2章 これが行動観察だ
第3章 行動観察とは科学である
この本が、あなたを変える!
ビジネスマンのための「行動観察」入門
松波晴人 講談社 2011-10-18
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松波晴人さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)
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