【シェア読書:1075冊目】仕事の「生産性」はドイツ人に学べ(隅田貫)

【ドイツ人は日本人より1.5倍価値がある!?】
日独産業協会特別顧問・隅田貫氏が、経済で比較されることの多いドイツをテーマに、ドイツ人の働き方と組織の在り方から、日本の「生産性」を考察していく一冊。

■この本の紹介文

ドイツ人。
あなたは、どんなイメージを持ちますか?

 

本書は、ドイツ経済を長年みつめてきた著者が、ドイツ人は日本人より1.5倍も生産性が高いと指摘し、日本の「生産性」を向上させる方法を指南する一冊。

 

日本とドイツ。
どちらの国も”組織”で勝負するイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。

 

しかし、この本は、こうしたイメージを見事に壊します。
ドイツ人は、想像以上に”個人”を重視した国であることを知ります。

 

個人として、何を大切にするのか。
個人として、仕事とどう関わりたいのか。
ドイツ人は、個人としての在り方を非常に大切にしている姿が浮かび上がります。

 

個人として大切にしたいことがあるから、それを守るために、どうやって仕事を効率的にこなすのか。
この点において、日本人の成熟度はまだまだであると認めざるを得ません。

 

もちろん、いきなり変えることは難しいです。
ですが、「いつもより15分早く帰宅しよう」
「『なる早』ではなく『明日12時まで』と明確に伝えよう」
このように、意識すればすぐにでも始められる小さな行動も、たくさんあります。

 

仕事は、人生の支配者ではありません。
仕事は、自分の人生を豊かにするためのパートナーです。

 

あなたの考え方が変われば、どんどん変わっていけるのです。
変化の成熟度が、「生産性」という指標となって可視化されるのです。

 

◆生産性は、人生の充実度。

■本がわかる!15の要約ポイント

OECDの調べでは、ドイツは、時間当たり65.5ドル、日本は42.1ドルだ。
つまり、単純に比較すれば、ドイツは日本の1.5倍以上の生産性があると言える。

 

自分の意識を変えずに、働き方や生き方は変わらない。
産休後に職場に復帰する際、会社と16時に帰ると合意していても、周囲に気兼ねしていればうまくいかない。
原因は「同調圧力」だ。

 

ドイツ人が多様な働き方を受け入れているのは「人は人、自分は自分」という意識が強いからだ。
それは「自分の人生を生きている」ということだ。

 

自分の人生を第一に考えているから、働くことに対しても客観視ができている。
問答無用で仕事を優先させるのでなく「その仕事を本当に自分がするべきか」と考えてから決断するのだ。

 

自分だけでも時短勤務の人をフォローしてあげるとか、理解してあげるというだけでも大きな変化と言える。
残業も5回に1回は断るなどして、自分の時間を優先する方法もある。

 

日本の生産性を下げている一例が「なるはやでやってね」という言い方だ。
日本人には、本音をハッキリ言わず、控えめであることが良く、ひとこと多いことを嫌うという美意識がある。

 

ドイツには「なるはや」に該当する言葉はない。
ドイツに限らず、海外では「以心伝心」や「暗黙の了解」は通用しない。
すべて言葉に出して相手に伝えなくてはならないのだ。

 

生産性を上げるには、わからないことはその場で即聞くことだ。
たとえば「“なるはや”はいつまでですか?」と聞けば、忖度の必要はない。
忖度している時間こそ、非生産的なのだ。

 

短時間労働のほうが生産性はあがる。
「今日は定時に帰る」と決めたら仕事が途中でも帰ることだ。
これを実践すれば、仕事のスピードは上がるはずだ。

 

上司の緊急依頼より、自分の今の業務を優先させる。
これはドイツ人独特の優先順位のつけ方だ。
「他の仕事を割り込ませない」という方法は、生産性を上げる最もシンプルな方法だ。

 

組織はフラットでないと意見は言いづらい。
だから、周りは忖度し「部長にこんな報告をしたら叱られる」と、言いたいことを取捨選択するようになる。
これが生産性を阻害する要因になる。

 

1人あたりの分担を増やさないように心がけるだけで、生産性はかなり上がる。
アサインメントを決めるには、マネジメントの力量が問われる。
だが、一度決めれば円滑に仕事が進むはずだ。

 

仕事の生産性を上げるには、きちんと休暇を取ることだ。
ドイツの職場では、1年分の大きなカレンダーがチームごとに張ってある。
各自が自分の休暇を赤や青のマグネットで示している。

 

家族は、社会の最小単位だ。
家族がうまくいっているから仕事にも打ち込める。
仕事の生産性を上げるためには、家族との時間を持てるようにすることが重要課題なのだ。

 

人口減少、少子化に向かう日本にとって、テクノロジーの発展、強制的な残業の抑制だけでは不十分だ。
仕事の生産性を挙げれば、少人数で国を支えるためにも必要だ。

 

■これをやろう!3つの実践ポイント

【1075-1】「自分がやるべき仕事か」の確認をしてから仕事をはじめる

【1075-2】抽象的な表現をしないように注意する

【1075-3】意見の出しやすい雰囲気を自分だけでも形成する

 

■ひと言まとめ

ダラダラ仕事するのは、人生最大の浪費!

 

■本日紹介した書籍情報

【書籍名】仕事の「生産性」はドイツ人に学べ 「効率」が上がる、「休日」が増える
【著者名】隅田貫
出版社KADOKAWA
【出版日】2017/9/28
オススメ度★★★☆☆
こんな時に明日の仕事力を磨きたいときに
キーワード働き方リーダー組織改革
【頁 数】224ページ
【目 次】
序章 「生産性」ーー日本とドイツで差がつく理由
1章 「自立・独立の考え方」が生産性に直結 【意識】
2章 報告、会議「それは本当に必要?」【コミュニケーション】
3章 退社時刻を決める、優先順位を考える【時間管理】
4章 フラットな組織は「スピード」が速い【チーム】
5章 まず「休む」、その後に「仕事」がある 【生き方】

 

この本で、あなたは変わる!

 

隅田貫さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

 

ここまで読んで、ちょっと目が疲れたなと思ったらこちらを!!

 

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