【書評:1824冊目】なぜか好かれる人の「言葉」と「表現」の選び方(牛窪万里子)

【言葉ひとつで、言葉の持つ力が変わる!】
元NHKキャスター・牛窪万里子氏が、『なぜか好かれる人の「言葉」と「表現」の選び方』と題して、人間関係を保ちながら、よりよくするための言葉の選び方を解説する一冊。

■書籍の紹介文

あっ、間違えたかも・・・。
言葉選びに失敗してしまった経験はありませんか?

 

本書は、「避けるべき」「無難」「目指すべき」の3つの表現を対比させながら、相手との強い信頼関係につながる”言葉と表現の選び方”を解説する一冊。

 

何を伝えたかより、何が伝わったかを意識する
話し方を指導する際、著者が常に意識することです。

 

わたし達は、なにかを伝えるとき、『きちんと伝えたか』に気を取られがちになります。
結果、どれだけ伝えられたか、によって満足感を”勝手に”得てしまいます。

 

わかりますよね。
伝えるという行為は、伝える側(自分)と伝えられる側(相手)の二者がいて成り立つものです。

 

つまり、『きちんと伝えたか』は伝えるの一端しか満たしていません。
相手に『何が伝わったか』、伝えた(と思っている)ことと伝わったことがイコールになるかが大事なのです。

 

では、どうやってイコールを完成させるか。
ここで役立つのが、本書のテーマである『「言葉」と「表現」の選び方』です。

 

伝えたいことが、きちんと相手に伝わる。
このゴールにむかって、どんな言葉を、どんな表現を、選んでいけばいいのか。

 

意識や心構えなど、そのために必要となるポイントが学べます。
言葉ひとつで、相手にいい印象を与えることができることを解説していきます。

 

人間関係は、”信頼”で成り立っています。
相手の”信頼”にこたえるために、どんな心遣い、どんな言葉遣いをすればいいか、どれだけ”丁寧”になれるかが大事になってくるのです。

 

このことを、よくあるシチュエーションごとに、3つの表現を対比させながら指南していきます。
自分ならどう表現しているかを考えながら学ぶことで、学習効果がいっそう発揮されるとおもいます。

 

自分の言葉足らずで、伝わらない、誤解を招く、あのなんともいえない”悔しさ”。
くり返さないために、言葉の選び方、表現の選び方、を磨いていきましょう。

 

◆言葉ひとつで、信頼度は変わる!

なぜか好かれる人の「言葉」と「表現」の選び方
牛窪万里子 明日香出版社 2022-2-10
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■【要約】15個の抜粋ポイント

言葉には記憶を書き換える力があります。
いかに相手の記憶に残るいい言葉をプレゼントできるか。
そうした言葉への配慮が、あなたへの好印象につながり、強い信頼関係を築くための強力な味方になってくれるのです。

 

言葉はできるだけ省略せず、内容を具体的に伝えることが大切です。

 

どんな場合にも、相手を信頼し、尊重する言葉を使って表現することで、よりよい人間関係を築くことができ、ビジネスもスムーズに進められるようになります。

 

×私にはできません。
○私では力不足で、お引き受けするのは難しいです。
◎私はお引き受けできませんが、Bさんならば対応可能です。
断る際には誤解を招かないように、誠意ある表現を心掛けましょう。

 

×ご希望通りにはできませんでした。
○ご希望に沿えず、申し訳ございませんでした。
◎ご希望にお応えできず、申し訳ございませんでした。
相手の要望を仕方なくお断りする際には、できる限り、相手に寄り添うような誠意ある表現を心掛けましょう。

 

×普通はこうするよね。
○一般的にこういうやり方もあるよね。
◎こういうやり方があるけれど、どう思う?
「普通はこうする」と一方的に押し付けるよりも、相手にさまざまな選択肢を提示し、自身で決めてもらう方がその後の行動も前向きなものになります。

 

×次回も頼むよ。
○●●が好評だったから、次回も頼むよ。
◎あなたでなければ、この仕事は任せられない。
ほめ言葉で大切なのは、相手への敬意と、信頼感を盛り込み、相手の承認欲求を満たしてあげるようにすることです。

 

×大丈夫だよ(大丈夫です)。
○問題ないよ(問題ありません)。
◎安心して(安心してください)。
「大丈夫」は便利な言葉ですが、ビジネスの場面では曖昧な表現はできるだけ避けた方がいいでしょう。

 

×たぶん問題ありません。
○問題ありません。
◎●●を確認したところ問題ありません。
報告は、状況がわからない人に事実を伝えるのが目的です。
相手に不安や疑問が残らないように曖昧な表現は避け、裏付けや経緯などを明確に伝えるようにしましょう。

 

×君の意見でもいいね。
○君の意見もいいね。
◎君の意見はいいね。
助詞の使い方一つで、伝わる印象がまったく異なる例です。

 

×お世話になりました。
○お力添えがありがたかったです。
◎支えになり、心強かったです。
人は誰でも誰かの役に立ちたいという思いがあり、それが叶うと満足感を得られます。
「何かあれば、またいつでも言ってください」という返事が返ってきたら、それはあなたとの信頼関係が深まった証しです。

 

×お役に立てるか、わかりませんが〜
○お役に立てることがありましたら〜
◎お役に立てればうれしいので〜
謙遜の前置きは逆効果。ポジティブな表現を使う。

 

×やばいね。
○まずいね。
◎困ったね。
普段から「やばい」という表現が口癖になっている人は、ついビジネスにおいても使ってしまう傾向もありますので、日頃から言わないようにすることをおすすめします。

 

他人の意見に反論する際の注意点としては、最初から「私はそうは思わない」とか「あなたの意見は間違っている」など、相手を頭から否定する言葉を使うのは避けるということです。

 

相手の状況を察しながら、相手に寄り添うような表現で締めくくると、相手もあなたの心遣いをうれしく思ってくれるはずです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1824-1】曖昧な表現をなくし、具体的な表現を意識する

【1824-2】「大丈夫」という表現を使わない

【1824-3】相手の状況を察し、相手に寄り添う表現を常に心がける

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】なぜか好かれる人の「言葉」と「表現」の選び方
【著者名】牛窪万里子著者情報
出版社明日香出版社
【出版日】2022/2/10
オススメ度★★★☆☆
こんな時に伝える力を身につけたいときに
キーワード話し方ことばのチカラ人間関係
【頁 数】232ページ
【目 次】
第1章 言葉や表現を変えるだけでこんなに印象が変わる
第2章 人に好かれる表現の変え方・伝え方
第3章 SNS、メールやLINEで注意したい表現

 

この本が、あなたを変える!

なぜか好かれる人の「言葉」と「表現」の選び方
牛窪万里子 明日香出版社 2022-2-10
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牛窪万里子さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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