【書評:1798冊目】一瞬で心が整う「色」の心理学(南涼子)

【リモートワークの成果は色次第?】
日本ユニバーサルカラー協会代表・南涼子氏が、『一瞬で心が整う「色」の心理学』と題して、人間がいかに色の影響下にあるかを示し、人生の質をあげる色の活用法を指南する一冊。

■書籍の紹介文

あなたの身の回り。
一番多くある”色”は、何色ですか?

 

本書は、わたし達がいかに”色”の影響を受けているかを科学的に示しながら、健康や仕事、暮らしの質向上につながる”色”の活用法を指南する一冊。

 

驚きと後悔。
読み終わって、まずこの2つの感情が湧きました。

 

驚きとは、「人は”色”の影響をここまで受けるものなのか」というもの。
後悔とは、「なんでもっと早く興味をもって学ばなかったのか」というものです。

 

それくらい、知的好奇心を刺激される一冊。
これまで”色”に関心のなかった人にこそ、読んでいただきたいオススメの本です。

 

◎副交感神経を高めてリラックスしたいなら、「青」を取り入れる
◎人間関係にストレスを感じている場合は、「緑」を身につける
◎健康と活力を維持するためには、「赤」を取り入れる
◎栄養のバランスを取りたいなら、「5つの色」を摂る
◎メンタル面のダメージの回復を考えるなら、「紫」を取り入れる

 

このように、改善したいなとおもっている項目には「この色」と学習しやすく構成されています。
もちろん、ひとつひとつ、研究データなど根拠となる解説がされているので知識も身につきます。

 

「集中したいときは、デスクトップをこの色にしてみよう」
「緊張し過ぎるとよくないから、服装にこの色を取り入れてみよう」
「気分転換のために、部屋にこの色を取り入れてみようかな」

 

こんなふうに、前向きに取り組んでみようという気持ちにさせてくれます。
まずは、P.46の「マッピングカラーワーク」を取り組んでみてください。

 

”色”の世界に、一気に引き込まれるとおもいます。
あとは、興味の赴くままに、”色”の世界にどっぷりとハマりましょう!

 

◆わたしの身の回りは”青”が一番でした。

一瞬で心が整う「色」の心理学
南涼子 青春出版社 2022-2-2
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■【要約】15個の抜粋ポイント

実は、白だらけの空間は、健康にはマイナスの効果を与えます。
なぜなら、白は明るく眩し過ぎるため、人を疲れさせる色だからです。
人間が落ち着く色は反射率が60%以下の色ですが、白は90%前後も光を反射するのです。

 

色彩は「刺激」と「エネルギー」そのものであり、色が乏しい空間にいると、人間が必要とする刺激が不足します。
無彩色の空間は、感覚の鈍化を引き起こし、感情を乏しくさせ、無気力、無関心、うつ病、記憶力や思考能力の低下をもたらします。

 

うつや不安を感じている人に、カラーチャートのなかから自分の気分を表す色を選んでもらうと、グレーを選びやすいことが明らかになっています。

 

色を通して自分と向き合い、自らの心と対話する「カラーワーク」をご紹介します。
色を使った表現ワークで、自分の心理状態や体調を分析することができます
(P.46〜参照。おもしろいですよ!)。

 

青のどのトーンに惹かれるのかによって、その意味や心境は大きく異なるのです。

 

過去の記憶を色として塗ることで、考え方の傾向を客観的に見直すきっかけにもなり、自分自身の再認識や心の整理につながるのです。
何度も繰り返しやってみると、さらに思いがけぬ自分の可能性を発見できるかもしれません。
(ヒストリーカラーワーク。P.88〜参照)

 

ストレスを発散するには押さえ込まれたものを元に戻す、つまり外に向かって反発する力が必要になります。
そのエネルギーを与えてくれるのが「赤」です。

 

対人関係におけるストレスの場合、「〜し過ぎる」というのが大きな原因といわれています。
その多くが「気を遣い過ぎる」「我慢し過ぎる」「虚勢を張り過ぎる」などです。
そんなときに身に着けると良い色が「緑」です。

 

考えをしっかり整頓してまとめるのに適している一番の色は「青」です。
青は心理的な平静心をもたらし、正しい判断を促す色だからです。
身につけると冷静沈着な気持ちになり、頭の中が整理されやすくなります。

 

心と身体のバランスを整え、休息を促すのに向いている色は「癒し効果が高い色」でご紹介した「緑」と、副交感神経機能を高める「青」といえますが、メンタル面のダメージの回復を考えるならば、ラベンダーなどの「紫」も取り入れてみましょう。

 

色をどのように扱えばいいのかというと、筆記用具のような面積が小さいものはあまり効果がなく、デスク周りに赤や黄色、または青のパーテーションを置いたり、カーテンやブラインドにそれらの色を取り入れたりすることで効果が得られやすくなります。

 

赤は男性ホルモンの代表ともいえる、テストステロンの分泌に大きく関わっています。
健康と活力を保つには、このホルモンの活性化が鍵になります。

 

濃い色の食べ物は老化や病気を防ぐ優れた効能があるという訳です。
さらに色の薄い淡色野菜はイオウ化合物を豊富に含んでいることが多く、身体の免疫システムを活性化させるはたらきを持っています。

 

よく1日30品目を摂ることを推奨されていますが、農林水産省では30品目にこだわる必要はなく、あくまでもそれは「色々な食材を食べることの目安」と考えれば良いとしています。
色々な食材を食べるという点では、一食に5つの色を揃えればそれも難なくクリアできるはずです。
(P.177参照)

 

色は自分を理解し、自身の「心の声に耳を傾ける」ツールであり、意識して身につける色、意識して取り入れる色は、自分のイメージに明確にはたらきかけ、心と身体を健やかに保つ一助になるはずです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1798-1】「カラーワーク」を定期的に実施する

【1798-2】「ヒストリーカラーワーク」を定期的に実施する

【1798-3】本書で学んだことを参考に、部屋に1つ色を足してみる

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】一瞬で心が整う「色」の心理学
【著者名】南涼子著者情報
出版社青春出版社
【出版日】2022/2/2
オススメ度★★★★☆
こんな時に心の平穏や導きがほしいときに
キーワード心理学健康法教養
【頁 数】217ページ
【目 次】
序章 ”色”が、心と身体に影響する「メカニズム」
1章 ”自分の感情と性質”が見える「色診断」
2章 メンタル不調を整える「科学的な色使い」
3章 身体を整える「科学的な色使い」
4章 身体の内側から心身を整える「色摂り」

 

この本が、あなたを変える!

一瞬で心が整う「色」の心理学
南涼子 青春出版社 2022-2-2
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南涼子さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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