【動かそうとするほど、人は動かなくなる】
エグゼクティブコーチ・大平信孝氏が、『部下は動かすな。』と題して、リーダーシップの発揮に繋がるリーダー自身のセルフマネジメント法を、4つのステップで解説する一冊。
もくじ
■書籍の紹介文
なかなか思い通りに動いてくれないな。。
職場の部下たちをみて、こんなふうにおもった経験ありませんか?
本書は、1万5000人を指導してきてたどり着いた、部下が自然と動きたくなる、リーダーシップを最大化するセルフマネジメントの技術を4つのステップで解説する一冊。
「思い通りに動いてくれない」、上司と部下の関係に限らず感じてしまうシーンはあるとおもいます。
しかし、そもそも、あなたは「人の思い通りに動かされること」を良しとしますか?
はっきり言って、わたしはキライです。
そして、おそらくあなたもキライなはずです。
それでも、チームを率いるリーダーは、部下に動いてもらわなければなりません。
当たり前のことですが、ここをきちんと自覚するところからはじめる必要があります。
思い通りに動かされることを嫌う人に、どうやって思い通りに動いてもらうか。
禅問答のようですが、その方法が書かれているのが本書です。
動かされることを嫌う人でも、自然に動くことがあります。
それは、「この人のためなら!」「この人についていこう!」という感情を持ったときです。
つまり、リーダーシップとは、「リーダーのために動きたい!」と部下がおもうリーダーになること。
部下をどうするか?ではなく、部下が動きたい!とおもう人間にあなたが変わることが大事なのです。
この本では、4つのステップに分けて、あなたを引き上げていきます。
1つ身につけるごとに、「○○さんのためなら!」と部下が動いてくれるリーダーに近づきます。
部下が動いてくれないと悩むのなら。
まずは、部下が動きたいとおもうリーダーにあなたが変わるのです。
◆まずはリーダーが変わる。
部下は動かすな。
大平信孝 すばる舎 2022-1-26
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■【要約】15個の抜粋ポイント
部下を強引に動かそうとすると、次のことが起こります。
・強制的に動かすことで、「反発心」が生まれる
・主体性がなくなり、言われたこと以外やらなくなる
・「萎縮」して、「創造的仕事」が困難になる
・「心身に不調」をきたしたり、突然「退職」したりする
●リーダーシップ構築の4ステップ
ステップ1:「自分」を知る
ステップ2:「セルフリーダーシップ」を発揮する
ステップ3:「相手(部下・チームなど)」を知る
ステップ4:「リーダーシップ」を発揮する
「自分を知る」とは、「自分がどんなことを大事にしているのか」「会社で何を成し遂げたいのか」「今どんな夢や目標を描いているのか」といったことを明確に理解することです。
●自分を知る4つの方法
①自分の「過去」を知る:「キャリアや人生を振り返る」
②自分の「現在」を知る:「『セルフマネジメントシート』を使う」
③自分を「深く」知る:「『3つの声』を聞き分ける」
④自分の「未来」を知る:「『ぶっとんだ目標』をたてる」
自己理解が深まれば深まるほど、他者理解への洞察も深まっていくということです。
自分自身の「あり方」を整えるセルフリーダーシップとして、次の3つを推奨します。
①口癖をマネジメントする
②睡眠であり方を整える
③自己肯定感を上げる
まずはあなた自身が「自分は、本当は何がしたい?」を気持ちよく語れるように、もうひとりのあなたが自分自身を認め、応援する必要があります。
「あなたなら、できるよ」
「少しずつ成長しているよ」
「ずっと応援しているよ」
そうやって、自分に対して、常にもうひとりの自分がOKを出せる。
それが、「自分と仲良くなる」ということなのです。
自分の行きたい未来に向かうための「セルフリーダーシップ」として、効果的な振り返りを実践することをオススメします。
振り返りの効用は、「成果を出しやすくなる」ことです。
定期的に振り返って軌道修正をすることで、「やりっぱなし」で終わるのを防ぎ、経験をリソース化できます。
「信頼関係は、すべての土台となる大切な要素」
これは私が常にお伝えしていることです。
●信頼関係を作る3つのステップ
1:「相手の興味関心」に関心を持つ
2:共通点を見つける
3:できていることを「承認」する
「コンディション」を簡単に把握できる方法をご紹介します。
コンディションとは、「心の状態と体の状態」のことです。
これらは「数値化」することで、客観的に把握しやすくなります。
具体的には、
①今、「心の状態」は10点満点中、何点か?
②今、「体の状態」は10点満点中、何点か?
を明確にすればいいだけです。
定期的に、部下に自己採点してもらいましょう。
リアクション上手の上司のもとで、普段話を聞いてもらっている部下のほうが、上司からのアクションを受け入れやすいです。
まずは、現在地を確認しましょう。
「現在地を確認する」とは、「現在どんなことができていて、何が課題なのか」を把握することです。
具体的には、できているところと、できていないところに分ける。
もしくは、数値目標に対する達成度合いを確認することです。
「作業」と「スキル」に分けて指示を出していますか?
「作業」は、やり方を伝えていますか?
作業をやってもらうには、ひとりで進めるのに十分な知識を伝えていますか?
「スキル」をマスターするのに必要なトレーニングの場を作っていますか?
もちろん、不安と向き合い、徹底したリスク管理をすることも重要です。
でも、それにも増して重要なのが「希望の未来を描く」こと。
防戦一方になるのではなく、不安な気持ちやネガティブな流れに抗うようによき未来を描くのです。
リーダー向け研修でも「過去と未来は綱引きをしている」という話をよくします。
行きたい未来に指をさす。
「ここに行く!」とコミットしているリーダーに人はついていきます。
■【実践】3個の行動ポイント
【1787-1】月に1回、批判・否定をせず、改善と未来のための課題を書き出す
【1787-2】週に1回、「心の状態」と「体の状態」を自己採点する
【1787-3】月に1回、「現在地を確認する」時間を設ける
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】部下は動かすな。
【著者名】大平信孝 ・ 著者情報
【出版社】すばる舎
【出版日】2022/1/26
【オススメ度】★★★★☆
【こんな時に】明日のリーダー力を磨きたいときに
【キーワード】リーダー、指導力、人間関係
【頁 数】224ページ
【目 次】
第1章 なぜ御社のチームは強くならないのか?
第2章 「自分を知る」セルフマネジメント入門
第3章 「セルフリーダーシップ」を発揮する方法
第4章 「相手を知る」コミュニケーションマネジメント
第5章 リーダーシップを発揮する
この本が、あなたを変える!
部下は動かすな。
大平信孝 すばる舎 2022-1-26
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大平信孝さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)
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