【書評:1781冊目】ノイズに振り回されない情報活用力(鈴木進介)

【情報との付き合い方を見つめ直す】
思考の整理家・鈴木進介氏が、『ノイズに振り回されない情報活用力』と題して、量を求めるほど情報の精度は悪くなると指摘し、情報の本質を見極める力の磨き方を指南する一冊。

■書籍の紹介文

いま、これを読んでいるあなたへ。
明確な目的があって、読まれていますか?

 

本書は、知識欲に囚われて情報を求めるほど情報の精度は悪くなると指摘し、あふれる情報の中から「本質」を見極める力の磨き方を指南する一冊。

 

いきなり好戦的な問いかけで失礼しました。
(ぜひ最後まで読んでください、よろしくお願いします)

 

ただ、本書のメッセージはそういうことなのです。
要するに、「考えて情報に接していますか?」ということです。

 

考えなしに情報に接していると、瞬く間に情報の渦へと飲み込まれてしまいます。
一度飲み込まれてしまうと、なんの疑問も持たず”情報の奴隷”へと成り下がり、なかなか脱出できなくなります。

 

わたし達は、改めて自覚する必要があります。
「脳のキャパシティ」と「時間」は”有限”である、ということに。

 

朝昼晩と、同じニュースを見て同じようなリアクションをしている場合ではありません。
発表された数字の増減だけを見て、一喜一憂、右往左往している場合ではありません。
そんなことをしている余裕も時間もないのです。

 

もしも、あなたが少しでも「マズいかも…」とおもったのなら。
すぐに、情報の渦から抜け出し、主体的に情報を活用できる状態になるための行動を開始する必要があります。

 

そこで役立つのが本書。
主体的に情報を活用できる状態、つまり、情報の本質を見極める力を身につけるのに必要なスキルが解説されています。

 

スキルは、大きく分けて3つです。
インプット:自分に必要な情報の効率的で精度の高い集め方
・集めた情報の整理
アウトプット:情報を使いこなすための方法

 

この3つのスキルについて、1つ1つ細かく解説していきます。
意識すべきこと、心構え、身につけておくべき思考法など、要点を押さえた実用的な構成になっています。

 

価値に気づき、意識するかしないかがすべてです。
あなたは情報にひれ伏す”奴隷”でいますか?それとも、情報の本質を見極め活用する”支配者”でいますか?

 

◆情報をかき分け、情報の本質を突け!

ノイズに振り回されない情報活用力
鈴木進介 明日香出版社 2022-1-17
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■【要約】15個の抜粋ポイント

有益な情報にたどり着くためには、何が有益な情報かをあらかじめ定義しておく必要があります。
言い換えれば、検索する前に仮説を立て、検索の方向性を決めることです。

 

情報と向き合う際は、「優先すべき20%の情報は何か?」「捨ててもよい80%の情報は何か?」という意識を持つことが大切なのです。

 

●3ステップ式情報活用
①インプット(Input)
②整理(Seiri)
③アウトプット(Output)

 

そもそもインプットをする時には、「何のために行うのか?(目的)」「どのレベルまで行うのか?(目標)」の2点が重要です。

 

インプットに行き詰まった時は、視点を切り替えてリフレームする(問いを立て直す)ことで精度の高いインプットが可能になるというわけです。

 

インプットしてから整理するのではなく、整理する保存先をつくってインプットするのです。

 

「情報は1日以上寝かせてみると、本当の質がわかる」
これは私の持論です。

 

●情報整理の3ステップ
ステップ1:情報の準備
ステップ2:グルーピング
ステップ3:配置

 

●情報チェックに役立つ3つの見方
・視点(どの切り口で見るか)
・視座(どの位置から見るか)
・視野(どの範囲を見るか)

 

何を(What)伝えるかだけでなく、「どう(How)伝えるか」も強く意識してほしいのです。

 

「たった一つだけ伝えるとすればどの情報を使いますか?」
唯一にして絶対的な情報以外は、ノイズとして捨ててください。
これにより、余白(間)ができますので「伝えるべき唯一無二の情報」がインパクトを持ちます。

 

タイトルにこだわることは、「ありきたりなタイトルだな」と相手に湧き出るノイズを取り除き、中身をダイレクトに伝えることにつながります。
また、相手はタイトルで表現されている価値を念頭において資料を読み、話を聞いてくれますので、相手の頭に湧き出てくるノイズを予防することにもつながります。

 

ノイズから逃げるためには、普段の「意識の持ち方」を変えることです。
私たちが情報を活用する際には、「量の誘惑」と「新しさの誘惑」が襲ってくるということを前提にしてほしいのです。

 

ノイズを予防するために「時間に制限」を設けるという考え方です。
時間制限を設けるメリットは3つあります。
「①集中力が発揮される、②重要なことに的を絞れる、③効率が上がる」ことです。

 

定期的にノイズを自分の中から「抜く」ための”解毒”時間を持つことです。
情報を断ち切り、その代わりに一人になって「自分の頭の中を整え、自分の内側と向き合う時間」を持つのです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1781-1】今自分がほしい情報をハッシュタグのように手帳に書き出す

【1781-2】作業するときは、制限時間を設けて行う

【1781-3】情報に一切触れない時間をスケジュールに設ける

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】ノイズに振り回されない情報活用力
【著者名】鈴木進介著者情報
出版社明日香出版社
【出版日】2022/1/17
オススメ度★★★★☆
こんな時に考える力を身につけたいときに
キーワードインプット情報整理アウトプット
【頁 数】216ページ
【目 次】
第1章 ほとんどの情報はノイズである
第2章 少ない労力でインプットする秘訣【インプット編】
第3章 使える情報を選別する極意【整理編】
第4章 最少の情報で最大限アウトプットする方法【アウトプット編】
第5章 ノイズから逃げる技術

 

この本が、あなたを変える!

ノイズに振り回されない情報活用力
鈴木進介 明日香出版社 2022-1-17
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鈴木進介さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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