【整理整頓すべきは、モノではなく自分!】
工学博士・森博嗣氏が、『アンチ整理術』と題して、「モノよりも生き方が散らからないことが大事だ」と提起し、テクニックではない、本質的な整理・整頓を指南する一冊。
■書籍の紹介文
あなたの職場や住居。
散らかっていませんか?
本書は、「なぜ、整理・整頓が必要なのか?」からはじまり、モノよりも生き方を整えていく、本質的な整理・整頓を指南する一冊。
モノの散らかり具合は、生き方の散らかり具合に比例する。
これが本書のメッセージです。
ゆえに、物理的な整理・整頓をいくらしても、生き方が整っていなければ意味がない。
このことを、考えさせられる内容です。
したがって、お片付けテクニックはほとんど出てきません。
「モノを片付ける前に、自分を片付けることが先だろ?」という意味で”アンチ”なのです。
自分が片付いていれば、ブレることもないので、モノが不必要に溜まることもない。
言い換えれば、モノの散らかりは、自分の内面の散らかりを移す鏡である、といえます。
哲学的であり、自己啓発的であり、仕事術的であり、・・・。
不思議な空気をまとったまま、話は進んでいきます。
その空気に乗って、自分を整理・整頓してみてください。
「その片付けって必要?」と突っ込まれたときに、固まらずに済みます。
◆外面ではなく内面の片付けを!
アンチ整理術
森博嗣 日本実業出版社 2019-11-8
売上ランキング(公開時):3,369
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■【要約】15個の抜粋ポイント
整理・整頓すれば「仕事ができるようになる」「発想が生まれる」「効率を高める」などと余計な効果を期待する人が多い。
しかし、物理的にも、科学的にもそんな効果はない。
「なぜ、整理・整頓は必要か」を、いつも意識することだ。
「何のためにするのか」を自問するのだ。
整理・整頓には、本当に効果があるのかを各人が確認するべきだ。
なにしろ、整理・整頓には、大きなエネルギーを要するからだ。
片付ければイライラしないでいられるという効果もある。
だから、イライラしたくない人は、整理・整頓に時間を使えば良い。
散らかっていても気にならない人は、その時々で考えればいい。
整理・整頓は、自分の外側でなく、まず自分の心の中でするべきだ。
これが、最も効果があるはずだ。
日頃から、心が散らかっていないか、とチェックをすることを忘れるべきでないのだ。
立場を決めれば、自分はこちら側だとか、こちらが味方だとかいう認識は不要だ。
ただ無視すればいい。
議論の必要もないはずだ。
新しい情報を取り入れる必要もない。
頭の中は空っぽと同じだ。
慣れないことをすれば、頭は働く。
新しいことを始めれば、頭は自ずと使われる。
どんなジャンルでも良い。
むしろ、自分が得意でないことのほうがいい。
そのほうが頭を多く使うからだ。
現代人は、多くの自由を手に入れた。
自分が好きなように生きることができるようになった。
そのため「どう生きるか」を、自分で考えなければならない状況になったのだ。
個人の人間関係は、今後も限りなく多様化、多層化するはずだ。
限界は、個人の頭がついていけるところだ。
認識できるうちは、自由に複雑化するはずだ。
頭脳の限界以外には障害がないからだ。
これからは、人間関係も、まず自身の思考・自身の価値観を、きちんと整理・整頓することだ。
その上で、常に更新し、修正し、再認識していく必要があるのだ。
モノではなく、自分自身を整理・整頓することだ。
自分の立場や周囲との関係を含めて、自分の成り立ちを考え、無駄を自覚し、本質をぼんやり捉えることで、自分の生き方を吟味することだ。
自分が生きる上で、「一番大事なことは何か?」あるいは「目指しているものの本質は何か?」を考え尽くすことだ。
そうすることで、余分なものが排除され、頭はすっきりし、行動も洗練されるのだ。
信頼を得て、他者に使ってもらえる人間は、人として片づいている人だ。
だから、もし自分を使ってもらおう、仕事をもらおうと思うなら「この人は片づいているな」と思わせることが大事なのだ。
人生の整理・整頓ができている人に共通するのは、自己評価が絶対的であることだ。
基本的には自分は一人だ。
人生は一度きりだ。
その人生を自分で評価することが前提だ。
他者の評価を得ることは、ちょっと微笑ましいという程度のオプションでいい。
■【実践】3個の行動ポイント
【1566-1】闇雲に整理・整頓せず、「なぜするのか?」を自問する
【1566-2】自分自身を整理・整頓することを常に意識する
【1566-3】人生の評価は自分でする
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】アンチ整理術
【著者名】森博嗣
【出版社】日本実業出版社
【出版日】2019/11/8
【オススメ度】★★☆☆☆
【こんな時に】心の平穏や導きがほしいときに
【キーワード】生き方、自己対話、人間関係
【頁 数】256ページ
【目 次】
第1章 整理・整頓は何故必要か
第2章 環境が作業性に与える影響
第3章 思考に必要な整理
第4章 人間関係に必要な整理
第5章 自分自身の整理・整頓を
第6章 本書の編集者との問答
第7章 創作における整理術
第8章 整理が必要な環境とは
この本が、あなたを変える!
アンチ整理術
森博嗣 日本実業出版社 2019-11-8
売上ランキング(公開時):3,369
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森博嗣さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)
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