【書評:1499冊目】疲労回復 最強の教科書(久賀谷亮)

【疲労回復には、脳にもっと空白を!】
医学博士・久賀谷亮氏が、『疲労回復 最強の教科書』と題して、疲労の原因は「脳」にあると提起し、科学的エビデンスに基づいた「脳の疲労回復ステップ」を解説する一冊。

■書籍の紹介文

疲労感。
どれくらい感じていますか?

 

本書は、疲れがなかなか取れないのは「脳疲労」が原因であると提起し、科学的エビデンスに基づいた「脳の疲労回復ステップ」を解説する一冊。

 

現代人は、身体的な疲労よりも脳の疲労のほうが深刻である。
だからこそ、身体的な疲労回復よりも脳の疲労回復に力を注ぐべきなのだ。

 

これが、著者のメッセージです。
このメッセージに即した、脳の疲労回復に役立つ方法を示していきます。

 

スマホを筆頭に、わたし達は朝目覚めた瞬間から脳をフル稼働しています。
さらに、睡眠時間も短くなり、睡眠中に脳を充分にリセットすることもできなくなっています。

 

このため、脳は余裕(空白)を失い、結果としてさまざまな不調をきたすのです。
パソコンやスマホが、熱くなったりフリーズしたりするのと似ているかもしれません。

 

つまり、疲労を回復させ、パフォーマンスを上げるためにやるべきことはひとつ。
脳に余裕(空白)をつくることなのです。

 

では、実際にどうすれば脳に余裕(空白)はできるのか。
その方法が、100本を超える科学的なエビデンスに基づいて、まとめられています。

 

脳がスッキリしていると、体調もよくなり、幸福感も上がります。
脳の疲労を回復させる方法、ぜひこの機会に身につけましょう!

 

◆脳の負担は限界に達している。

疲労回復 最強の教科書
久賀谷亮 SBクリエイティブ 2019-8-3
売上ランキング(公開時):67,298
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■【要約】15個の抜粋ポイント

脳には色々な場所があり、相互に補完している。
使う場所を減らし、使わないスペースを増やせば、脳は疲れず、疲労も回復し、パフォーマンスも向上する。
脳に空白を生むスキルが大事なのだ。

 

恐れを無くせば、脳の空白は増える。
「そうなったらどうしよう」と思うなら「そうなったからといって、どうだというのか?なるようになる」と言い換えればいいのだ。

 

苦難を乗り切った人々が口にする言葉が「まいっか」「しょうがない」「なるようになるさ」だ。
敗北宣言のようだが違う。
積極的な受け入れだ。
完璧とのズレを受け入れる魔法のフレーズなのだ。

 

ルーティンの行動をとると、心はぼんやり彷徨ってしまう。
結果、何かをしながら、未来や過去のことが浮かびやすくなってしまう。
この心のさまよいが脳を占領する。
これが幸福感の低下を生む。

 

今は「スマホ環境」がルーティンの主戦場だ。
そこで、たとえばスマホのアプリの配列を変えてみる。
それだけでルーティンの動きが妨げられる。
ムダな思考が減っていくことに気づくはずだ。

 

仕事から距離をとり、本気でワーク・ライフバランスに取り組むべきだ。

 

仕事と家庭の行き来に疲れたら「サードプレイス」という逃げ場を持つことだ。
これは、家と仕事場以外の心を許せる場所のことだ。
1980年代にアメリカ人レイ・オルデンバーグが提唱したものだ。

 

サードプレイスは、仕事とも、家とも違う人間関係があるところがおすすめだ。
普段の自分の立場とは関係なく、素の自分でいられるのは心地いいものだ。

 

「サードプレイス」があれば「セカンドプレイス」すなわち「仕事」も、人生の主体からぼやけてくるはずだ。
これからは、それくらいでちょうどいいのだ。

 

仕事で追いつめられたら、他人に弱みを話せばいい。
言葉にして、誰かに伝えることは、自分の気持ちを客体化することになる。
人に弱みを見せることができる人のほうが人生は楽だ。

 

仕事のストレスに加えて、空白を奪う元凶が「自尊心の低さ」だ。
現代人は、とかく自分に厳しい。
この厳しさは、自己評価を下げる。
そして、それが強い疲労につながっている。

 

褒められたら「ありがとう」と言って受け止め、卑下しないことだ。
「感謝」と「卑下・謙虚」は違う。
謙虚という名の元に自己卑下を繰り返すと自己肯定感が育たず、コンプレックスも消えない。

 

現代人は、幸せになっていない。
幸福度の低さは、スペースのなさ、ネガティブさや疲労になる。
AIが脳の役割を代替する時代だ。
それを利用して、できたスペースを幸せになるために生かすべきだ。

 

キャンプファイヤーをイメージするといい。
火をおこす時、薪をきっちり積み重ねる人はいない。
程よい空間を薪と薪の間に作るから、十分な空気が入り、立派な炎が燃え上がるのだ。

 

時間も同じだ。
空白をみっちり埋めるのでなく、十分な余白のままにしておくことだ。
何もしない時間に慣れることだ。
日本人は、まずはここから始めるべきだ。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1499-1】「まいっか」「しょうがない」「なるようになるさ」を口癖にする

【1499-2】スマホのアプリの配列を変える

【1499-3】褒められたら「ありがとう」で受け止める

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】疲労回復 最強の教科書
【著者名】久賀谷亮
出版社SBクリエイティブ
【出版日】2019/8/3
オススメ度★★★☆☆
こんな時に健康的な人生を送りたいときに
キーワード脳科学セルフケアメンタル
【頁 数】232ページ
【目 次】
第1章 脳を空白にする
第2章 仕事と自分を切り離す
第3章 自分を解放する
第4章 空白(スペース)を味わう

 

この本が、あなたを変える!

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久賀谷亮さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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