【書評:1375冊目】不動産屋の儲けの出し方(斎藤智明)

【その代金、本当に支払う必要ありますか?】
不動産コンサルタント・斎藤智明氏が、『不動産屋の儲けの出し方』を提示しながら、失敗して後悔しないための不動産知識を解説する一冊。知識の有無が、勝敗を分ける。

■この本の紹介文

「このお金は、本当に支払う必要あるの?」
不動産取引で、このように感じた経験ありませんか。

 

本書は、一握りの不動産のプロしか知らない巧妙な手口を明らかにしながら、購入・賃貸・相続・投資などあらゆる場面で後悔しないために知っておくべき知識を解説する一冊。

 

毎日、牙を研いでいる不動産屋。
必要なときにしか関わらない顧客。

 

ビジネスの観点で、どちらが有利かはあきらかです。
さらに、独特な商習慣や難解な専門用語も相まるのですから、なおさら顧客側には不利な戦いに・・・。

 

どんなに感じのいい担当者も、ボランティアではありません。
自分自身を養うために、あなたから利益を上げなければいけないのです。

 

もちろん、顧客が不利益を被らないように、規制や法整備も進んでいます。
ですが、それも知っていなければ、活用できません。

 

要するに、安易に不動産屋を信用するのは厳禁だということです。
きちんと自分自身で”知識の習得”に励むべきなのです。

 

そうすることで、どこに気をつけて話を進めればいいのかがわかってきます。
結果として、損をしたり失敗したりという後悔するリスクが減るのです。

 

本書は、この”知識の習得”の一助になる一冊です。
不動産屋はどう考えているのか、顧客はどこに気をつければいいのかを網羅的に学習できます。

 

不動産は、生活の土台となるものです。
そこに後悔の念をもたないためにも、読んでみましょう。

 

◆知らないを敗因にしない。

不動産屋の儲けの出し方
斎藤智明 ぱる出版 2019-1-11
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■本がわかる!15の要約ポイント

売買物件の取り扱い時には売主・買主、賃貸物件の取り扱い時には貸主・借主どちらか片方から仲介手数料をもらう場合を「片手」、双方からもらう場合を「両手」と不動産業界では呼んでいます。

 

不動産屋が両手仲介を優先して囲い込みを行った結果、本来自由競争の中にいれば、売主にとってよりよい条件で売れたかもしれない物件が、元付不動産屋が自分たちに都合のよい買主が現れるまで情報を握った結果、なかなか買主が現れずに相場より下がった売却価格になる場合も往々にしてあるのです。

 

貸主からの「管理手数料」等で毎月の経営資金であるキャッシュフローを安定させることができれば、不動産屋はサービス感たっぷりに「手数料無料」と掲げて借主を呼び込むことも可能となります。

 

事故物件サイト「大島てる」と呼ばれるもので地図に炎マークがついて、「事故物件」のある場所がわかるようになっているインターネットの無料サイトです。

 

一体何のために不動産屋は「おとり広告」を店頭へ張り出すのでしょうか。
それは不動産屋が一番欲しい契約の成約率を上げるためです。
成約率を上げるには、まずはお客様から連絡をもらったり、来店してもらわなければならないので、目を引く物件を掲載し呼び込むのです。

 

投資の目的は、まずは家賃という「不労所得」を得ること。
そして減価償却費、ローンの金利分などを経費として計上することが「節税」となるからとなっています。

 

楽して儲けられる、誰でも成功できるなど、おいしいやり方を教えますと謳うセミナーが横行していますが、基本的にはそのような「やり方」はないと言ってよいかと思います。

 

●良い不動産営業マンの3つの条件
(1)経験値のある人
(2)正しく背中を押してくれる人
(3)マメに連絡してくれる人

 

不動産を購入する側のお客様である自分もまた不動産屋によく顔出しをして仲良くなっておくことが、良い情報を得られる秘訣でもあります。

 

どんな状況であったとしても「決めてきたのは自分」。

 

自分の判断を信用できるよう、ぜひ自ら飛び込んで知識を得るようにしてください。
自分への信用は自らの行動で培われ、それはやがて信用できる人を連れてきます。
自分自身の経験から切にそう感じています。

 

相続時精算課税制度は将来「相続税」のかからない人などにはお勧めです。
「相続時精算課税制度」は節税になると安易に利用せず、ご自身の将来的な資産など合わせて考えてご利用ください。

 

預り金・申込金を支払う場合には、申込金がそのまま手付金となってしまうのか事前に契約書を確認しましょう。

 

持っているだけ費用がかかり負債となる面の大きい地方の空き家、今手離しておくことを考えておく時期にきているのではないかと思います。

 

東京二十三区の都市部では規制によりワンルームマンションのみの物件が新たに建てられなくなってきているため、好立地のワンルーム物件は希少性が出てきており、中古でも高価格を維持しています。

 

■これをやろう!3つの実践ポイント

【1375-1】何に対して支払うお金なのかを理解する

【1375-2】疑問点は、すべて解消する

【1375-3】自分で勉強することを怠らない

 

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

 

■本日紹介した書籍情報

【書籍名】不動産屋の儲けの出し方
【著者名】斎藤智明著者情報
出版社ぱる出版
【出版日】2019/1/11
オススメ度★★☆☆☆
こんな時にビジネス理論を深めたいときに
キーワードビジネスモデル決断社会
【頁 数】208ページ
【目 次】
1 儲けの源「仲介手数料」の決まり方
2 「囲い込み」という悪習慣
3 さらに悪質!「囲い込み2回」の強者たち
4 仲介手数料「半分にします!」の常識?
5 仲介手数料「無料」に隠された巧妙なしくみ
[ほか]

 

この本が、あなたを変える!

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斎藤智明さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

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