【結局、働くってなんなんだろうか?】
「脱社畜ブログ」管理人・日野瑛太郎氏が、『あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。』と題して、社畜精神の呪縛から解き放つ方法を指南する一冊。
もくじ
■書籍の紹介文
勤めている会社。
あなたはどんな感情をもっていますか?
本書は、「仕事は”やりがい”」と思うことこそ社畜に成り下がっている証拠だと指摘し、社畜の呪縛から解き放ち、自分らしく生きる方法を指南する一冊。
著者は、「社畜」をつぎのように定義します。
「会社と自分を切り離して考えることができない会社員」と。
◎35年の住宅ローンを組んで家を買った人
◎その会社でしか通用しない仕事に従事し、転職が難しい人
◎会社と自分の人生を切り離して考えられない人
これらの人は、「社畜」である可能性が高いのです。
会社がすべての前提になってしまっている生き方ともいえるかもしれません。
仕事は大切です。
ですが、今勤めている会社が大切なのではありません。
この区別をきちんとつけられるか。
ここが、社畜の呪縛に囚われるかの分かれ道になるのです。
自分の働き方を考えるのに、よい刺激となる内容です。
このままでいいのかな?という思いがあるのなら、読んでみてください。
◆働く人へのカンフル剤。
あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。
日野瑛太郎 東洋経済新報社 2014-1-10
売上ランキング(公開時):181,721
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■【要約】15個の抜粋ポイント
日本人にとって、「会社」という存在は、人生の中で大きな地位を占めている。
そういう意味で、多くの日本人は、いまだに「社畜」なのだ。
会社で働く場合、根底にあるのは会社と従業員の間にある契約関係だ。
従業員は、会社に決まった時間の労務を提供する。
会社は、それに対して給料を払う。
「仕事」の基本は、この考え方だ。
この関係が成立しなくなれば、それは「仕事」ではない。
働いた分の給料がもらえないなら、それは「ボランティア」であり「奴隷労働」だ。
人生は、仕事のためだけにあるわけではない。
「やりがい」にとらわれすぎて「給料」や「時間」といった生きるための基本的な条件を忘れてしまうと、逆に不幸になってしまうのだ。
「辛くて、もうこれ以上は無理だ」という状況に長い時間さらされると、人は簡単に壊れる。
一度壊れると、元に戻るのには時間がかかる。
職場の人間関係がうまくいかないのは、相性が悪い人と運悪く一緒に働く羽目になってしまった、というだけに過ぎないのだ。
ここで避けなければならないのは、くじ引きで作られた職場の人間関係を「絶対視」してしまうことだ。
職場の人間関係は、あくまで職場だけのものだ。
いったん会社を出れば、意味を持たないものだ。
終身雇用の時代は終わり、昔のように会社が社員の一生を保証するというのは現実的ではない。
これからは、会社と社員の関係も時代に合ったものに見直すべきだ。
具体的には、会社を「取引先」のように考えることだ。
自分のことを「○○会社の一員」と捉えるのではなく、自分という人生の経営者と捉え、一時的に○○会社と「取引」していると考えるのだ。
身内だと思うと、どうしても甘えの気持ちが出る。
対等になれば、甘えがなくなり、義務をしっかり果たすという意識が高くなる。
プロフェッショナリズムが徹底されると言ってもいい。
とはいえ、会社と対等な立場で働くというのは容易なことではない。
たとえば、会社が理不尽な働き方を強制してきた時に、強い態度に出るには、いつでも取引先である会社を移れることが前提になる。
社畜にされないためには、勤務先への依存度をできるだけ少なくしておくことだ。
それには「負債」を極力背負わないようにすることも大切だ。
人間は1人ひとり違う。
「みんなと同じ」になれるはずがない。
大事なことは「みんなと同じ」になることではなく「自分にとって、一番いいように行動する」ことだ。
大切なのは、世間の評価基準でなく、自分の評価基準だ。
あなたが「辛い」と思うなら、それは辛いのだ。
あなたが「不毛だ」と思うなら、それは不毛なのだ。
あなたに価値観を押し付ける会社も、上司も、同僚も、しょせんは他人にすぎない。
他人の人生を生きるのは、人生最大の浪費だ。
もっと自分の価値観に正直に、自分のために生きるべきなのだ。
■【実践】3個の行動ポイント
【190-1】職場の人間関係を絶対視しない
【190-2】職場を取引先と捉えて働く
【190-3】自分のために生きることを軸にする
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。
【著者名】日野瑛太郎 ・ 著者情報
【出版社】東洋経済新報社
【出版日】2014/1/10
【オススメ度】★★☆☆☆
【こんな時に】明日の仕事力を磨きたいときに
【キーワード】働き方、職場環境、人間関係
【頁 数】167ページ
【目 次】
第1章 あ、今日は用事があるんで定時に失礼します。
第2章 いえ、それは僕の仕事じゃないんで。
第3章 はい、将来の夢は毎日ゴロゴロ寝て暮らすことです!
第4章 えー、「従業員目線」で考えますと…
この本が、あなたを変える!
あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。
日野瑛太郎 東洋経済新報社 2014-1-10
売上ランキング(公開時):181,721
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日野瑛太郎さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/
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