【書評：2063冊目】即決！営業道場（堀口龍介）

【スピード重視の時代に適した即決営業術！】
株式会社即決営業代表取締役・堀口龍介氏が、『即決！営業道場』と題して、営業初心者を即戦力に鍛えることを目的に、延べ5万人を鍛えた即決営業メソッドを伝授する一冊。

■書籍の紹介文

営業マンが学ぶべきこと。
それはなんだとおもいますか？

本書は、営業で結果を出すには「お客様にいかに即決してもらえるか」が重要だと提起し、即決で決めてもらえる人材になるための営業メソッドを伝授する一冊。

「心理学」と「脳科学」。
この2つこそ、プロの営業マンになるために学ぶべきだと著者は説きます。

心理学と脳科学の原理原則に沿った営業技術の『型』を、徹底的に身につける。
これさえできれば、営業初心者であっても半年以内に結果を出すことができるようになると断言します。

即決と聞くと、どうしても「強引な押し売り」をイメージしてしまいます。
しかし、よくよく考えてみれば、売り手側にとっても買い手側にとってもメリットしかありません。

なにより、「検討します」に引きずられて何度も訪問しなくて（されなくて）済みます。
結果、時間の節約にもなりますし、時間の節約はコスト削減にもなります。

「検討しますってことは、買うってことじゃないのか！」
「検討しますってことは、買う気がないって察しろよ！」

こうした双方の心の中の叫びは、”無駄”以外の何物でもありません。
それよりか、その場で”即決”してもらったほうがお互いにスッキリします。

ここで重要になってくるのが、冒頭の「心理学」と「脳科学」です。
人がどんなときにどんな動きをするのか、何が嬉しく何が嫌なのか、どんなときに警戒心を抱くのか、・・・これらがわかれば、”即決”してもらう営業トークが定まるからです。

本書では、著者お墨付きのトークを組み立てる『型』が公開されています。
あなたのビジネス・商品に当てはめるだけで、すぐに実践できるように構成されている万能テンプレートです。

『型』を活用するにあたって大切なのは、我を捨てること。
プロの営業マンになるという目標だけを見据えて、『型』の習得に専念しましょう。

”道場”というタイトルのように、まさに「守破離」の世界観で解説は進んでいきます。
結果も出していないのに、「著者の主張はおかしい」「自分ならこうする」と我が出てしまうと、その分だけ成長は鈍化してしまいます。

『型』を学ぶことに集中することで、『型』に秘められたマインドを自分の脳と心にセットする。
これができると、成長速度はどんどん加速すると著者も説いています。

【商売は、［商＝商品・サービス］［売＝セールス］の2本の柱で成り立っている】
この一文には、思わずハッとさせられました。

要するに、あなたの営業力が磨かれるほど、あなたの会社・ビジネスは伸びていくのです。
商品で差がつきにくい現代において、あなたの営業力こそがなくてはならない武器というわけです。

『型』は誰でも習得できるからこそ『型』です。
あなたの営業力で、会社・ビジネスを引っ張っていきましょう！

◆気合いの入る一冊。

即決！営業道場
堀口龍介秀和システム 2023-9-12
Amazonで探す Kindleで探す楽天で探す

■【要約】15個の抜粋ポイント

プロの営業マンになるには、心理学と脳科学を学ばなければなりません。

「営業マンが本当の意味で役に立つには、クロージングで忖度しなくていい」と頭に入れておきましょう。

売れる営業マンは、すべてを「契約からの逆算」で考えます。

●第一印象の3つのポイント
（1）お客様に会うときは、はじける二段階笑顔
（2）ネイビーのスーツ×白シャツ厳守。小物は黒統一、髪型はおでこ出し
（3）ビシッと90度のお辞儀をして、笑顔で顔を上げる

●料金説明3つの鉄則
（1）松竹梅の法則を使う
（2）二者択一で攻める
（3）第三者話法で喋る

「もし契約（スタート）されるとしたら、松と竹のどちらがよろしいですか？」
この「仮定法＋二者択一」の型がクロージングの必殺技です。

問題に対して行動を起こして経験を得る、この積み重ねが人の未来を変えていきます。
ですから、営業マンは「お客様のスタートをつくる」存在になりましょう。

営業マンがお客様に得られるはずの未来をしっかり見せて、背中を押してあげなければ、商品は売れないのです。

商売は、［商＝商品・サービス］［売＝セールス］の二本の柱で成り立ちます。
営業マンは、その「売の柱」を担う、社会にとってなくてはならない存在です。

競争にめげないマインドは、どうすれば身につくのでしょうか？
大切なのは、「6つのネガティブ感情」と、うまくつき合うことです。
①怒り：自分にとって重要な境界が破られた
②嫉妬：重要な資源を他人が持っている
③恐怖：すぐそばに危険が存在する
④不安：自分にとってよくないことが近づいている
⑤悲しみ：大事なものが失われた
⑥恥：自己イメージが壊れた

劣等感は本気のシグナルです。
「私はここで向上したい」と思う人は、必ず自分と周りを比べて、もっと実力をつけようとします。

成長には大原則があります。
「すべては自己責任」、この捉え方が、トップセールスの絶対条件です。

●お客様のインパルス（衝動）を上げる3つの方法
（1）ＩＦ活用（イメージ）
（2）比較をつくる（アンカリング）
（3）訴求する（ピグマリオン効果）

買い手の関心事はただひとつ、「私に何を与えてくれるか」だけです。

あなたのモチベーションが下がって前に進めなくなったら、思い出してほしいことがあります。
それは、3つの問いかけです。
①目標が具体的か？
②亀になっているか？
③現在地を認めているか？

■【実践】3個の行動ポイント

【2063-1】他人の不幸を願うようなことはしない

【2063-2】自分以外に期待しない

【2063-3】わからないことを放置しない

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】即決！営業道場
【著者名】堀口龍介・著者情報
【出版社】秀和システム
【出版日】2023/9/12
【オススメ度】★★★☆☆
【こんな時に】明日の営業力を磨きたいときに
【キーワード】稼ぐ力、マインド、交渉術
【頁　数】240ページ
【目　次】
初段新人営業マンこそ即戦力になる
二段まず「売り」を鍛えよ
三段即決力の極意は「引いてから足せ」
四段デキる新人こそ競争大好きになる
五段「新人の十年後」も成功を続けられる絶対法則