
【人が活きる”仕組み化”のアイデアの宝庫!】
株式会社プリマベーラの松田幸之助氏と吉川充秀氏が、『ヤバいくらい成果が出る人財教育の仕組み化』と題して、「人」に焦点を当てた人財教育の仕組みづくりを指南する一冊。
■書籍の紹介文
あなたが勤める職場の環境。
働く人の顔は、活き活きとしていますか?
本書は、”仕組み”とそれを動かす”人”が噛み合ってこそ組織は活性化されると提起し、「人」に焦点を当てた『成果を出す人財育成の仕組みづくり』を指南する一冊。
どんな優れた仕組みであっても、それを活用できる人がいなければ宝の持ち腐れである。
ここを原点に、失敗と試行錯誤のうえに手にした、「仕組み」と「人」の両輪を最大限に回すためのアイデアがまとめられています。
成果=スキル×モチベーション×ベクトル
これがマネジメントの方程式であると著者は説きます。
成果を上げたければ、3つの要素をいかに伸ばすかを考える。
どれか一つが欠けてもダメ、3つの要素をどれだけ磨けるかが成果の値に直結するというわけです。
あなたがリーダーであるのなら、3つの要素ごとに仕組みづくりをしなければなりません。
あなたがプレイヤーで成果が欲しいのなら、3つの要素に分けて自分の現状を分析する必要があります。
とかく、仕事における教育というと”スキル”を偏重する傾向にあります。
テストや資格試験などで、成果を可視化しやすいからというのもあるでしょう。
一方で、”モチベーション”や”ベクトル”はどうでしょうか。
残念ながら、精神論で片づけられたり属人的に判断されたりしてしまうのが現状だとおもいます。
まずは、自分の組織の現状を3つの要素ごとに分析するのがよいでしょう。
そのうえで、本書に詰まっているアイデアを参考に、80×10×10を50×50×50へと仕組みを整えていくのです。
どのアイデアも、著者が創業者、代表として実地での失敗、試行錯誤のうえに手にしたものばかりです。
ゆえに、現場での導入イメージもしやすいように丁寧にまとめ上げられています。
成果を実感し始める頃には、働く「人」の表情がきっと変わっているでしょう。
人手不足が叫ばれる時代、仕組み化の力を使って人材を人財にできる組織は強くなっていくはずです。
◆熱量とボリュームが凄い!
ヤバいくらい成果が出る人財教育の仕組み化
松田幸之助、吉川充秀 あさ出版 2025-4-22
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■【要約】15個の抜粋ポイント
会社の業績=戦略確率(報告と決定)×実行確率(実施とチェック)
社長が担当すべき要素は「決定とチェック」です。
社員が担当すべき要素は「実施と報告」です。
なぜ社長の仕事は「決定とチェック」なのでしょうか。
シンプルに言うのであれば「決定なくして実施なし」、「チェックなくして実施なし」。
つまり、社長が決定とチェックをしないかぎり「現実、現場は変わらない」からです。
人が行動できない理由は、この3つです。
①やりたいけどできない(スキル不足)
②やる気が起きない(モチベーション不足)
③やる意味がわからない(ベクトル共有不足)
つまり、リーダーがこれら3つの要素を適切に支援することで、「実行確率」を最大化することができるのです。
マネジメントの本質は「実行確率を上げること」であり、現場の実行確率が低い場合は、管理職の評価が下がる仕組みが必要となります。
まずは「マニュアル」や「チェックリスト」などをしっかりと「守る」ことからスキル教育を始めます。
教育のすべてを強制するのではなく、「教えるタイミング」を意識して社員教育を行うのが、プリマベーラの教育の特徴です。
なぜなら、「業績=スキル×モチベーション×ベクトル」だからです。
自分が「知りたい・学びたい」と思っているときは「モチベーション」が高い状態にあり、そのタイミングで学ぶことで、スキルが大きく磨かれ、教育効果が高まるのです。
社員教育においては「人間性を高める心の教育」と「成果を出す実務教育」のバランスが何よりも重要です。
(1)「これを行えば成果が出る!」と思える方針(戦略)をつくる
(2)その方針を人事制度と紐づける
(3)教育の場を設け、方針が確実に実行できる支援を行う
このように教育の仕組みを設計することで、方針を実行に移せる「成果の出るスキル教育」ができるようになるのです。
「実は」や「ぶっちゃけ」といった言葉は、深い本音が出てくるサインです。
この本音をしっかりとキャッチし、それをもとに行動を起こすことが、質の高いコミュニケーションから成果につなげる秘訣と言えるでしょう。
「自分の普通と相手の普通は違う」ことに気づくだけで、コミュニケーションエラーは劇的に改善されます。
なぜ、社員のベクトルを合わせる必要があるのでしょうか。
それは、「人の考え方はそれぞれ違う」からです。
(略)
「考え方」が違うと、「言葉の受け取り方」も変わってきます。
これが原因でコミュニケーションエラーが発生したり、仕事の生産性が低下したりすることがあります。
最悪の場合、見解の違いから離職につながることもあります。
ベクトルを合わせるうえで、そして仕組み化経営を進めるうえで最も重要な道具が「経営計画書」です。
プリマベーラでは、経営計画書を仕組み化経営の「扇の要」と位置づけています。
私たちは経営計画書を、ただの方針書ではなく「成果の出る経営計画書」に仕上げることを重視しています。
プリマベーラでは、経営計画書を「ルールブック」と位置づけています。
社長が会社をどのようにしたいのか、どうあるべきなのかをまとめるだけでなく、「やってほしいこと」「やってはいけないこと」を明確に定義したものです。
「自走化(決められたことを、自分で行動すること)」から「自創化(自分たちで決めて、自分で行動すること)」へ進化させることが組織の理想形。
成果を最大化するために、従来のPDCAサイクルに「ゴール設定(G)」と「横展開(Y)」を加えた「GPDCAYサイクル」を活用する。
■【実践】3個の行動ポイント
【2174-1】「自分の普通と相手の普通は違う」と意識したコミュニケーションを心がける
【2174-2】組織づくりでは、使う言葉の定義を統一する
【2174-3】組織づくりでは、「やってほしいこと」「やってはいけないこと」を明文化しておく
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】ヤバいくらい成果が出る人財教育の仕組み化
【著者名】松田幸之助 ・ 著者情報
【著者名】吉川充秀 ・ 著者情報
【出版社】あさ出版
【出版日】2025/4/22
【オススメ度】★★★★☆
【こんな時に】明日のリーダー力を磨きたいときに
【キーワード】指導力、職場環境、組織改革
【頁 数】400ページ
【目 次】
第1章 人財教育が成果につながる理由
第2章 人財教育の方程式「スキル×モチベーション×ベクトル」
第3章 マニュアル化、チェックリスト化でスキルを磨く
第4章 仕組みと制度でスキルを磨く
第5章 2.56倍の「やる気」の差がつくモチベーションを高める仕組み
第6章 会社の辞書をつくって、社長と社員のベクトルを合わせる仕組み
第7章 経営計画書で社長と社員のベクトルを合わせる仕組み
第8章 仕組みで人を教育し、人が仕組みを磨く
▼さっそくこの本を読む
ヤバいくらい成果が出る人財教育の仕組み化
松田幸之助、吉川充秀 あさ出版 2025-4-22
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松田幸之助さん、吉川充秀さん、
素敵な一冊をありがとうございました!
※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。
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