【モノを作らず、ヒトを作れ!】
人材育成のプロ・早矢仕正克氏が、「現場をなめるな!」と題し、20年続けたトヨタの研修をベースとした”自ら考え自ら動く”リーダーの育て方を解説する一冊。現場力を引き出せ!
会社の業務で受ける研修。
あなたは、積極的に参加していますか?
本書は、企業が競争力を発揮するには「ヒトづくり」が最も大切であるとし、自ら考え自ら動くリーダーの育成に欠かせない考え方や方法論を解説する一冊。
不祥事や不正隠蔽といった、企業の疲弊した姿を伝えるニュースが多い昨今。
強く活き活きした企業と弱く疲れ切った企業の差が、著しくなっているように感じます。
この差はどこから来るんだろうか?
そのひとつの答えが、この本で学べた気がします。
著者は、次のように述べています。
【強い企業には、優れた企業理念があり、企業理念を体現するリーダーがおり、結果、現場が強い】と。
このことを、トヨタを例に、その現場力の秘密を明かしながら、「企業理念を体現するリーダー」を育てる”人間力”育成の要諦を伝えています。
人間力とは、一生をかけて磨き続けるもの。
だからこそ、上に立つリーダーこそ率先して磨き続けるべきなのです。
なぜなら、部下はこう思っているからです。
魅力的でカッコいい上司の下で働きたいと。
◆人間力のあるリーダーへの道。
トヨタの「強み」は「社員の潜在能力」を引き出す強いリーダーと「仕組み」があることだ。
「人を責めるな。仕組みを責めろ」というのが、トヨタ社内の共通の“トヨタ用語”だ。
問題が見つかった時「仕組み」に焦点を合わせるのは「問題解決」の基本だ。
「仕組み」に問題があることがわかれば、それを変更するだけでなく「標準化」を図ることができるようにもする。
つまり「誰がやっても再現できる」ようにできるのだ。
極論すれば、トヨタの企業理論は「モノづくりは人づくり」という一言だ。
優れた経営者に共通するのは、人づくりを大切にする姿勢だ。
トヨタの企業理念で、特に共感するのは「人間力」重視だ。
トヨタのディーラーから広まった「鬼と金棒」の寓話がある。
鬼を「人間力」、金棒を「知識・スキル」とみなし、どんなに大きな金棒を手に入れても、鬼が小さければ使いこなせない、という教訓だ。
研修を受けた日から“別人”になれるわけがない。
研修は“きっかけ”や“手がかり”をつかむのだ。
講師は“先生”でなく“刺激”だ。
「教えず」で「気づかせ、自ら決意してもらう」のだ。
教育で伸びるために必要な資質は「素直さ」や、自分を客観的に見つめる「内省力」だ。
たとえ頭脳明晰でも、素直さや自分を見つめる力がないと成長は難しい。
リーダーシップは「対人影響力」すなわち「目標達成に向かって、そこに関係する人々を巻き込む力」と位置づけることができる。
それはトヨタに限らない。
すべての企業に言えることだ。
現場リーダーの行動を支えているのが「人間力」だ。
「苦難に立ち向かう勇気」や「仲間への思いやり」「自己を客観的に見つめる内省力」などのメンタリティなのだ。
「こんな先輩になりたい」と憧れや尊敬の念を抱けば、メンバーは自らスキルや知識の習得に励むものだ。
自分自身で「成長のエンジン」を積むことが大事だ。
教育には、教える側と教えられる側の人格のぶつかり合いが不可欠だ。
カリキュラムやテキストは大事だが、教える側の教育に対するこだわりや信念、愛育の心無くして教育効果は期待できない。
人材が育ち、組織が強くなる企業は、教える側に人材育成に対する思想と信念・熱意があるのだ。
つまり、教育担当や経営者の考え方と情熱、やり続ける執念によって、研修の成否が決まるのだ。
多くのリーダーを見てきた経験から言えることだが、求心力のあるリーダーの特性には、様々な要素がある。
おおまかに整理すれば、部下から「恐れられる」「尊敬される」「好かれる」ことが必要だ。
「言っていること」より「やっていること」が相手を動かす。
部下は、上司を日々よく見ている。
上司の意志を鋭敏に感じている。
耳障りのいい言葉だけで、人はついてこない。
今、リーダーには様々なことが求められているのも事実だ。
だが、煎じ詰めれば「部下の何を知っているのか」「本気で部下のためを思っているか」が問われているのだ。
【1174-1】問題分析は仕組みに焦点を絞る
【1174-2】有言実行を大切にする
【1174-3】相手に本気で対する
人に魂を込めよ!
【書籍名】トヨタの研修を20年続けたプロが直言する 現場をなめるな! ~自ら考え自ら動くリーダーの育て方~
【著者名】早矢仕正克
【出版社】あさ出版
【出版日】2018/4/7
【オススメ度】★★★☆☆
【こんな時に】明日のリーダー力を磨きたいときに
【キーワード】指導力、組織改革、問題解決
【頁 数】224ページ
【目 次】
第1章 トヨタに学ぶ「人づくり」の思想
第2章 この研修でなぜ、「強い現場」ができるのか?
第3章 私がトヨタで実践してきたDMP研修の中身
第4章 本当の教育は研修が終わってから
第5章 【研修企業からのメッセージ】私の会社はこう変わった!
この本が、あなたを変える!
早矢仕正克さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/
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