【書評:2128冊目】30歳でも大人な人 50歳でも子供な人(有川真由美)

【あなたは本当に大人ですか?】
作家・写真家/有川真由美氏が、『30歳でも大人な人 50歳でも子供な人』と題して、大人であるとは何なのかを考えながら、信頼される”成熟した”大人であるための秘訣を指南する一冊。

■書籍の紹介文

「この人は大人だな」と尊敬の念を抱く。
あなたにとって、それはどんな大人に出会ったときですか?

 

本書は、「未熟な大人」と「成熟した大人」の分かれ目はどこにあるのかを考察しながら、周りから好かれ、信頼される「成熟した大人」であるための秘訣を指南する一冊。

 

どれだけ自分の未熟な部分を自覚し、向き合い、克服しようとしてきたか。
その積み重ねの厚みによって、大人としての成熟レベルは決まる。

 

著者の97個に及ぶ問いかけを考えながら、このように”分かれ目”を捉えました。
生まれた時からの時間、つまり、年齢の高い低いは、”大人”の本質とはあまり関係ないのです。

 

若いうちから積み重ねがきちんとできている人は、20歳でも30歳でも「成熟した大人」。
反対に、未熟さに蓋をして積み重ねを怠ってきた人は、50歳でも60歳でも「未熟な大人(幼稚な大人)」というわけです。

 

では、どうやって自分の未熟な部分を自覚するのか。
自覚できたとして、それとどう向き合い、克服していけばいいのか。

 

この部分を、著者の実体験を交えながら、97の方法を提示していきます。
「自分はどうだろうか?ねぇ、どう思う?」と自分と語り合うためのたたき台に適しています。

 

頑張っているのに、いまいち周りからの信頼感を感じられない・・・。
悪いこともしていないし真面目に生きているのに、いまいち幸福感を感じられない・・・。

 

こうしたモヤモヤの裏には、現実と自覚の間で成熟レベルの認識誤差があるかもしれません。
自分は成熟した対応をしているつもりが、周りからは未熟(幼稚)な対応だとみられているわけです。

 

せっかく歳を重ねるなら、カッコイイ成熟した大人でありたい(見られたい)ですよね。
本書を活用して、まずは自分の未熟さ加減を自覚するところからはじめましょう!

 

◆大人としての成熟を考える。

30歳でも大人な人 50歳でも子供な人
有川真由美 興陽館 2024-6-15
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■【要約】15個の抜粋ポイント

真に成熟した大人と、未熟な人との違いの一つは、人からの評価を”マスト(必須条件)”としないことです。

 

「正論」や「白黒思考」は一つの方向からしか物事を見られないので、融通の利かない生き方になってしまいます。
「それもあり」と現実に寄り添おうとすることが、成熟した大人のあたたかい目線を作り、現実的な対応に向かわせるのです。

 

自分が悪くなくても、場を収めるために「申し訳なかった」「ごめんね」と謝れることこそ、大人としての誇り。
謝ったところで、命までとられません。
逆に、「さすが、器が大きい」とまわりからの信頼を得られるのです。
素直に謝る能力は、歳を重ねるほど意識してもっておきたいものです。

 

「だれに対しても丁寧に接すること」は、もっとも賢明な処世術でもあるのです。

 

人が見ているかどうかは関係なく、少しでも人の役に立つこと、喜ばれることをする、人が困っていたら助ける・・・。
損得を考えずに、”あたりまえのこと”としてやり、満足できる人は、最終的にいちばん徳を積み、いちばん得になっているのです。

 

どんな大きな仕事も「あたりまえの小さな約束」で成り立っていて、責任も一つひとつは「小さな約束を守ること」の積み重ねです。

 

「成功」を目指しても、それは約束されませんが、自分のなかに蓄える「成長」なら約束されます。
結局のところ、自分が成長していくことでしか、確実な道はないのです。

 

自分も相手の理想にはなれないのですから、求めることより、受け入れることを覚えたほうが賢明です。

 

自分の気持ちを感情的にならず、穏やかに伝えるのは、日々の練習が必要。
「今日はよくできた。やさしくなれた」という成功体験を重ねて、人は成長するのです。

 

自分のなかの「これはマズい」という未熟な部分に向き合って、修正していくことは、大人の部分を育ててくれます。

 

成熟する大人になるために効果的な方法は「本」と「旅」。
どちらも新しい世界に触れることで、自分と向き合う機会を与えてくれるものです。

 

大人は、気持ちが言葉を作るのではなく、言葉が気持ちを作ると知っているので、ポジティブな方向から見た言い方をするし、「面白い」「好き」「最高」「楽しい」「嬉しい」などポジティブな感情を積極的に口にするのです。

 

幼稚な3M言葉「無理」「無駄」「面倒」を口ぐせのように使っていると、すべて「できない」と却下する思考になり、先に進めなくなってしまいます。
大人の3K言葉「可能性はある」「価値はある」「簡単」に変換してみましょう。
積極的な行動を呼びおこし、ふとチャンスがやってきたとき、その波に乗れるようになります。
できない理由よりも、できる方法を考えるのが、大人の思考なのです。

 

お金で買えるのが「快楽」、お金だけでは買えないのが「幸福」です。

 

思い通りにならない人や物事を前にしたとき、心のやわらかさや賢さ、愛情深さなど、大人としての成熟度が試されるのです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2128-1】1日10分、「今日どうだった?」「なにがしたい?」など自分と語り合う習慣をもつ

【2128-2】「読書」と「旅」を趣味にする

【2128-3】自分で選択する、自分で決断する、ことを大事にする

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】30歳でも大人な人 50歳でも子供な人
【著者名】有川真由美著者情報
出版社興陽館
【出版日】2024/6/15
オススメ度★★★☆☆
こんな時に生き方に迷ったときに
キーワードマインド生き方人間関係
【頁 数】240ページ
【目 次】
第1章 あなたが大人になる、ちょっとした習慣
第2章 大人のマナーはここが違う
第3章 大人は仕事で成長できる
第4章 大人は恋愛で成熟していく
第5章 大人は自分とうまくつき合える
第6章 子供っぽい人の言葉、大人な人の言葉
第7章 大人はこうして幸せになる

 

▼さっそくこの本を読む

30歳でも大人な人 50歳でも子供な人
有川真由美 興陽館 2024-6-15
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有川真由美さん、素敵な一冊をありがとうございました!

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