【書評:2111冊目】10年後のハローワーク(川村秀憲)

【積極的に使いこなす側へ回れ!】
人工知能研究者・川村秀憲氏が、『10年後のハローワーク』と題して、悲観論を叫んだところで本格的なAI社会から逃れる術はないと断言し、明るい未来をつかみ取る術を考察する一冊。

■書籍の紹介文

10年後の自分の仕事。
どんな状況の下で働いていると想像できますか?

 

本書は、AIに搾取される側ではなく使いこなす側にいかに回れるかが今後10年の勝負だと提起し、各業種の未来予測をしながら、使いこなす側に必要な能力を考察する一冊。

 

スマホなんて不要、ガラケーで十分だよ。
一昔前、こんな会話がそこかしこでされていましたよね。

 

現在、状況はどうでしょうか。
スマホがなければ生活できない!といっても言い過ぎには感じないほど、あたり前の社会になっています。

 

そして、いち早く使いこなし、ビジネスに生かした人ほど”明るい未来”をつかみ取っています。
これは、よく分かってないけど新しいおもちゃだ楽しそう!と、無邪気な子どものように楽しめる人ほど、チャンスをつかみ取りやすい環境だといえます。

 

いい意味で楽観的に飛び込む人ほど、”明るい未来”をつかみ取りやすい。
反対に、悲観的・保守的な人ほど、”明るい未来”をつかみ損ねやすい。

 

デジタルテクノロジーの発達は、この分岐を否応なく強調してきます。
そして、『AI』についても「あなたはどっち?」と強烈に問いかけているように感じます。

 

ただやっかいなのは、AIは社会全体を根底から書き換えるくらいのインパクトを持っている点です。
これは、うまく適応し進化していかないと、20年後、30年後の未来の”明るさ”が絶望的なほど変わる可能性があるということです。

 

例えるなら、SF映画で見るような『使う側』と『搾取される側』のディストピア的な世界。
心情的には、あの世界が目の前の自分の人生にひろがる可能性があるほど、AIがもたらすインパクトは凄まじいのです。

 

とはいえ、2024年現在はまだまだアイドリング期間のようなもの。
いろいろ学び、いろいろ試し、使いこなすための経験値を蓄えられる準備期間です。

 

大切なことは、童心にかえって無邪気に遊んでみることです(もちろん他人に迷惑かけない範囲で)。
そして、遊んでいく中で感じた「可能性」や「活用方法」を大事に膨らませていくことです。

 

本書では、これから社会全体が経験値を蓄えていくにつれてどう変化していくのか。
広く考察をしながら、「可能性」と「活用方法」を提示していきます。

 

悲観論で遠ざけてしまうことが、未来の可能性を閉じることになりかねません。
使い、理解し、考えることが、何よりも重要です。

 

◆フラットな考察で読みやすい!

10年後のハローワーク
川村秀憲 アスコム 2024-3-28
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■【要約】15個の抜粋ポイント

ひと言で結論を述べるなら、たとえば10年後の社会では、
仕事は「意思決定」と「作業」に分解され、
このうち「作業」に関しては、
相当部分がAIに取って代わられる
とまとめることができます。
違う言葉で言い換えるならば、
「自分で何をするか決める仕事」は残り、
「人から言われてやる仕事」は
AIに取って代わられる
とも言えると思います。

 

少し皮肉な話ですが、AIがホワイトカラーを「狙い撃ち」してくるかのように見えるのは、そここそが「お金になる」からです。
要するに、ホワイトカラーと呼ばれてきた人たちがしてきた仕事を、AIで安く、正確に代替していくビジネスには、世界的に大きなニーズがある、ということです。

 

少子高齢化と人手不足で悩む日本で進行するAIの応用で、「おもてなし」や「サービス精神」といった、いわゆる日本流ソフトパワーのAI化と捉えることで、全世界のAI化で先行メリットを得ることができるのではないか、大きなチャンスが隠されているのではないかと期待しています。

 

今後は「自分にしかできない仕事」の価値が高くなるでしょう。
従ってもしも子どもに教えるとしたら「指名で仕事を受けられる人になりなさい」と言えばいいわけです。

 

「その人の名前がブランド化している」状態が、意思決定のできる姿です。
「属人化」はこれまで悪いキーワードと思われてきましたが、AIの普及後は、人から切り離せない仕事こそ残るのです。

 

本当に重要な最終決断までをすべてAIに頼って決めていいのか、という疑問が生まれると思います。
人と人をつないでくれたり、意思決定を助けてくれたりする存在として生身の人間に相談し、アドバイスを受けたい、またはよりAIを活用するために相談したいというニーズはむしろ増えるとさえ考えられます。

 

マニュアルに依存しない「人対人」の魅力を顧客が認めるような仕事は、今後も残っていくでしょう。

 

自分で自分のベーシックインカムを確保する行動もまた、AI時代のルールの大きな変化なのかもしれません。

 

いままでの社会人としての人生を「下積み時代」からの一直線で送ってきた人は、自分の好きなことや、興味・関心が高い分野へのリスキリングをなるべく早くするべきでしょう。

 

ビジネスとして成り立つかどうかを考えるうえで、AI時代に重要になるのは、むしろ「いままでになかったものかどうか」だと思います。

 

習慣からの脱出を促進するためにおすすめしたいのは、少しずつ日常とは違う行為を増やすことで、自分に刺激を与える方法です。

 

学びたい側自身が、AIと対話することで、本当に知りたいこと、自分が深く学ぶべきことを、素早く、しかも確実に見つけ出していけます。
その先にあるのが、AIには代替できない世界なのだと思います。

 

AIで変化する社会に対応しやすいのは、この「判断のセンスに長けた人」です。
そのために、どんな学びが大切になるのでしょうか。
結論は、「心から学びたいものを学ぶ」です。

 

AIが登場したことは、大きなプラスの材料となります。
AI自体が子どもの先生になってくれますし、大人になったあとでも、AIにできることはAIに任せられるために、より多くのリソースを未知の問題、課題の解決に振り向けられるようになるからです。

 

したくもないのにしなくてはいけないのは、外からの価値観の影響を強く受けていて、そうしなければならないと信じているからだと思います。
他人の情報、他人の思考で意思決定をしているのです。
これからは、AIが、その苦しみから人間を解放してくれると考えましょう。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2111-1】「自分が本当にしたいことは?」と自問し、浮かぶだけ書き出してみる

【2111-2】行ってみたいけどまだ行ったことがない場所へ行ってみる

【2111-3】ChatGPTなど、AIサービスを実際に体験してみる

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】10年後のハローワーク
【著者名】川村秀憲
出版社アスコム
【出版日】2024/3/28
オススメ度★★★☆☆
こんな時に生き方に迷ったときに
キーワード働き方キャリアアップ稼ぐ力
【頁 数】304ページ
【目 次】
第1章 これからの10年で起こること
第2章 10年後に「なくなる仕事」「伸びる仕事」
第3章 10年後も必要とされる人になる思考の深め方
第4章 学びとキャリアの未来

 

▼さっそくこの本を読む

10年後のハローワーク
川村秀憲 アスコム 2024-3-28
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川村秀憲さん、素敵な一冊をありがとうございました!

※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。

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