【人の話を聞くことは学びであり喜びである】
ラーメンライター・井手隊長氏が、『「ここだけの話」を聞く技術』と題して、どんな相手からもとっておきの情報を引き出せるようになる、プロとしての聞く技術を伝授する一冊。
■書籍の紹介文
思うような話を聞き出せない・・・。
あなたにとって、そんな難敵な人はいますか?
本書は、数多くの気難しい取材対象を相手に「あんただったら」ととっておきの情報を引き出してきた著者が、そのノウハウをもとに、プロとしての聞く技術を伝授する一冊。
著者の取材現場に密着取材をしたような感覚になる。
これが、この本を読んで真っ先に出てきた言葉です。
インタビュー現場の映像を、著者の解説付きで視聴しているような空気感がワクワク感を大いにかき立ててきます。
その醸し出される”生の現場感”が、好奇心と学習意欲をビシビシ刺激してくれます。
さらに、与えられる刺激に比例して内容が頭に色濃く残ります。
たった一度読んだだけでも、解説される技術がしっかりと記憶されているのを実感します(最初の方に書いてあったの何だっけ?と、ほとんどなりませんでした)。
あたり前のようですが、これを実現している書籍って意外と少ないものです。
それだけ、著者の思いをしっかりと引き出せている良い本だともいえるでしょう。
取材⇨記事執筆→リピート獲得という、ライターさんの仕事の流れに沿った形で技術の解説は進んでいきます。
とはいえ、その”技術”はどの仕事でも応用可能なことなので、内容の汎用性はとても高く仕上がっています。
「聞く」ことは、すべての仕事のはじまり。
ゆえに、そこで発揮する技術(力)によって、得られる仕事の成果は大きく変わることになります。
気難しい取材対象を相手に磨かれてきた技術が、この一冊に詰まっています。
この機会に盗み取り、「聞く」技術をおおいに磨いてしまいましょう!
◆オススメの良書!
「ここだけの話」を聞く技術
井手隊長 秀和システム 2024-5-8
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■【要約】15個の抜粋ポイント
沈黙の時間が訪れたときに、私がよく使うのは「なるほど〜、そうなんですね」と、少し間を作りつつ、目の前にある料理やドリンクについて触れるという手法です。
あくまで「聞く」ことは手段であって、本来の目的を忘れなければ、仮に撮れ高が少なくても焦らなくて大丈夫です。
私のよくやる「頭の中の引き出しから、情報を引っ張り出すトレーニング」を紹介しておきます。
・「山」のつく都道府県を3つ言ってみる
・山手線の駅名を順番に一周言ってみる
・プロ野球チームのスタメンを言ってみる
こういうゲームを暇な時間に自分でやってみる、これだけでOKです。
私の経験上、まずは幼いころの思い出話から聞き、相手を「裸」にしてから取材を進めていくと、マイストーリーだけに終始することなく、スムーズに話を聞くことができました。
「真の魅力を聞き手が引き出す」という意味でも、マイストーリーにそのまま乗っかるのではなく、ていねいに時系列で話を聞くことです。
聞き手が素直に「凄い」と思った出来事やターニングポイントなどにフォーカスして、話を膨らませていきましょう。
必ず知らないこと、わからないことが出てきたら、その場ですぐに解消しましょう。
あらかじめ「これだけは聞いておこう」というポイントをいくつか用意し、さらにその中に順位をつけておくと、スムーズに取材を進めることができるようになります。
取材=感謝です。
感謝を大前提に置いて臨めば、まず大ケガすることはありません。
相手の話だと思って聞いているとスルスルと進んでしまいますが、自分に置き換えて考えてみると、細かな疑問がたくさん湧いてきます。
その中に、宝となるようなエピソードが隠れているものなのです。
相手が苦手な方やレジェンドクラスだと焦ってしまうので、よりこの事前のアウトラインを横目に見ながら取材することをオススメします。
このアウトラインを持っておくと慌てることがなくなるので、いつもよりも落ち着いて取材を進めることができるでしょう。
ただメモを取るだけでなく、取材での臨場感がそのまま伝わるようなノートを目指して書いていくのです。
あとになって読み返したときでも、そのときの相手の声や熱い内容がよみがえって来るようなノートを目指しましょう。
仮説を押しつけることは、結論を決めつけてしまうことにもつながります。
リピーターになれる聞き手を目指しましょう。
リピーターになれるためには、いくつか条件があると思います。
①記事の質・クオリティが高いこと
②多く読まれる記事を書けること
③締め切りを守ること
④信頼性が高いこと
⑤話をしていて気持ちがいいこと
⑥いろいろと注文をつけてこないこと
⑦我が強すぎないこと
仕事が奪われるかどうかの問題は別に考えるとして、ChatGPTの進化は止められません。
どのように有効活用できるかを考えながら、対決するような姿勢を取ることをオススメします。
相手に興味を持つことが第一歩。
相手に興味を持つようにすると、積極的に聞く姿勢がおのずとできていきます。
■【実践】3個の行動ポイント
【2110-1】何を聞くのか、項目と優先順位を事前に準備する
【2110-2】わからないこと、知らないことはその場で解消することを心がける
【2110-3】人の話を聞く際は、話を聞かせてもらっているという感謝の気持ちを忘れない
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】「ここだけの話」を聞く技術
【著者名】井手隊長 ・ 著者情報
【出版社】秀和システム
【出版日】2024/5/8
【オススメ度】★★★★☆
【こんな時に】聞く力を身につけたいときに
【キーワード】人間関係、交渉術、準備力
【頁 数】224ページ
【目 次】
第1章 しゃべらない人の「壁」を攻略する方法
第2章 自分語りする人の「鎧」を外す秘訣とは?
第3章 苦手な人からも「心の声」を聞くためのコツ
第4章 これからは聞く技術より「聞き倒す技術」を磨け
第5章 「また話を聞いてほしい」となる人を目指そう
▼さっそくこの本を読む
「ここだけの話」を聞く技術
井手隊長 秀和システム 2024-5-8
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井手隊長さん、素敵な一冊をありがとうございました!
※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。
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2024年 6月 25日
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