【書評:2109冊目】12歳から始める心が折れない技術(堀田秀吾)

【自分を大切にできるから人を大切にできる】
明治大学法学部教授・堀田秀吾氏が、『12歳から始める心が折れない技術』と題して、子どもたちが自分で取り組むことができる、折れない精神力を創る方法を伝授する一冊。

■書籍の紹介文

忘れることのできない心の傷。
あなたの心の中にも残っていませんか?

 

本書は、子どものうちから確立しておきたい「自分の心を守り健全さを保つための技術」を、子どもが自分で取り組めるように、わかりやすい平易な言葉で伝授する一冊。

 

”人様”に迷惑をかけないように。
”相手”の話はしっかり聞くように。
”相手”のことをよく考えて行動するように。

 

とかく、わたし達は”自分以外の誰か”を尊重するように、小さいときから躾けられます。
合わせて、そのための方法もたくさん教え込まれます。

 

子どものときは、それに疑問を挟む余地はほとんどありません。
「これが大人になるってことなのか(嫌だな、面倒だな・・・)」と心の中で愚痴るくらいです。

 

そして、ある時、気づきます。
「ところで・・・自分(の心)のことはどうやって守ればいいの?誰が尊重してくれるの?」と。

 

『自分の心が折れない技術』、これって意外と教えられた記憶がないとおもいます。
あっても、精神論的な物言いで片づけられていたように感じます。

 

しかし、現代社会はそれでは心がもちません。
SNSの発達をはじめ、わたし達が晒される”ストレス”は増す一方です。

 

あおり運転やネットの誹謗中傷など、明らかに心が悲鳴を上げていると思われるトラブルや事件も増えています。
これらは、自分の心が穏やかで健全な状態なら決して起こらないことです。

 

そんな時代を生きているからこそ、早いうちからしっかりと『自分の心が折れない技術』を学んでほしい。
子どものうちに技術を自分のものに出来れば、大人になって社会に出ても自分らしく逞しく生きていける。

 

こうした想いから、書き上げられたのが本書です。
学術的に裏打ちされた確かな技術を、噛み砕いてわかりやすく教えてくれます。

 

お子さんに読ませるも良し、お子さんへのアドバイスに悩む親御さんが読むも良し。
もちろん、今さら聞きづらいという現役世代も良し。

 

自分の心をしっかり守れるからこそ、相手のことも真に尊重できるのです。
しっかりと学びましょう!

 

◆オススメ。

12歳から始める心が折れない技術
堀田秀吾 秀和システム 2024-5-15
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■【要約】15個の抜粋ポイント

大切なのは、友だちとうまくいかなくなっても、「まあ、そういうものだよな」と軽く受け流すことです。
理想を追ってはいけません。

 

自分でできることをする、つまり、自分が謙虚でいることが大切なのです。

 

まず「○○はわかってくれない」というのは、当たり前のことです。
他人に理解を求めることが、そもそもまちがっていると言えます。

 

なんでも全力で一生懸命に集中して取り組み、自分の財産・宝物をどんどんふやしていくこと。
これが、若いうちでいちばん大切なことです。

 

人間は頭ではなく、体が基本です。
それゆえに、体を動かすこと、つまり運動をすることが、脳の健全な働きをたもつためにも重要なのです。

 

「みんな」というのは「すべて同じ」ではありません。
「いろいろ」あって「みんな」なのです。

 

「この状況を楽しんでやるぞ!」という気持ちで、笑顔で行動してみてください。
それだけでも楽しくなってきますし、そこで重ねた努力が、あとになんらかの形で自分の成長、そして成功につながることでしょう。

 

うれしさや喜びなどの明るい感情はできるだけ素直に出しつつ、怒りや悲しみといったマイナスの感情は、できるだけ見せないようにしたほうが、まわりの人から好かれるでしょう。
覚えておいて損はないポイントです。

 

あまり他人のことをうらやまないように心がけて、自分らしく、元気に楽しく毎日をすごすようにしましょう。

 

どの自分も「本当の自分」です。

 

プレッシャーにさらされたときは「わたしは不安だ」などと思わずに「わたしはワクワクしている!」とつぶやいて自分に言い聞かせましょう。

 

怒りという感情は、じつは寿命が短く、数秒間をやりすごせばおさまるということが言われています。
だから、怒ったときは、深呼吸をしたり、10まで数えてみたり、ほんの数秒でいいので、ちがうことで気をまぎらわせると、少し気持ちが落ち着くのです。
何か別のことを考えるのももちろん有効です。

 

自分軸がはっきりすれば、まわりの意見に左右されなくなりますし、自分の意見をしっかりと言えます。
そして、自分らしい人生を送ることができるようになります。
自分軸を作るには、まずは自分自身のことを分析することが大切です。
自分の好きなこと、得意なこと、興味のあることは何なのかをはっきりさせましょう。

 

「できない理由をさがさない。どうしたらできるかを考える」

 

楽しいことも、うれしいことも、つらいことも、悲しいこともたくさんありました。
でも、どれを取ってもムダだったと思うことは一つもありません。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2109-1】他者と比べず、自分はどうしたいかにこだわる

【2109-2】言動が感情的になりそうだと感じたら、ゆっくり深呼吸する

【2109-3】できない理由を探さず、できる方法を探す

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】12歳から始める心が折れない技術
【著者名】堀田秀吾著者情報
出版社秀和システム
【出版日】2024/5/15
オススメ度★★★★☆
こんな時に明日の人間関係を良くしたいときに
キーワードメンタル人間関係子育て
【頁 数】232ページ
【目 次】
第1章 親・友だち・先生…みんなとどう向き合えばいい?
第2章 ストレスや不安の対処法を教えます
第3章 「自分はこんなはずじゃない」をかなえる
第4章 感情にふり回されず、変化を楽しめる人になろう
第5章 何事にも折れない心はこうして育てる

 

▼さっそくこの本を読む

12歳から始める心が折れない技術
堀田秀吾 秀和システム 2024-5-15
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堀田秀吾さん、素敵な一冊をありがとうございました!

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