【書評:1180冊目】1冊のノートが「あなたの言葉」を育てる(川上徹也)

【1冊のノートで育む”言葉の木”】
コピーライター・川上徹也氏が、相手の心を動かすのは内面から出る言葉だと提起し、1冊のノートで「あなたの言葉」を育てる方法を叙述する一冊。あなたの言葉が変わっていく。

■この本の紹介文

頑張って発した言葉。
思ったほどの反応が、相手から返ってこなかった経験ありませんか?

 

本書は、テクニックや型の前段階にある、相手の心を動かすもっとも大切な「内面の言葉をつくる」方法を詳しく教える一冊。

 

内面の言葉をつくるイメージを、「言葉の木」に例えてわかりやすく表現しています。
【「種」を植える→「根」を広げる→「幹」を育てる→「葉」をつける→「花」を咲かせ「実」を実らす】のように。

 

「言葉の木」を育てるには、3冊のノートを用意が必要です。
「根」を広げる→日気(にっき)ノート
「幹」を育てる→内幹(ないかん)ノート
「葉」をつける→出言(しゅつげん)ノート

 

この3冊のノートの質によって、『果実=言葉』の出来が変わってくるのです。
まさに、ノートは土であり肥料であり太陽であるのです。

 

このように、「言葉の木」の育て方は、この本でしっかりと学べます。
ですが、1つだけあなたでないとできないことがあります。

 

それは、どんな木を植えるかを決めることです。
どんな木とは、すなわち、どんな言葉をつかっていきたいかということです。

 

どんな言葉とは、最終的に、どう生きたいというところに繋がります。
なぜなら、言葉は自分そのものだからです。

 

木(言葉)の育て方を学びながら、どんな木(言葉)を育てたいかを考える
言葉の育て方を通して、自分と向き合う良書です。

 

◆言葉を育てるとは、自分を育てること。

■本がわかる!15の要約ポイント

よく使われるような常套句では人の心は動きません。
さらに付け加えると、借り物ではない「自分の言葉」になっていることが望ましい。

 

知らない「言葉」が出てきたら、すぐに調べましょう。

 

まず、日々の「気づき」をノートに記していきましょう。
このノートのことを「日気(にっき)ノート」と呼ぶことにします。

 

何か頭に浮かんだ「疑問」を書いておき、後から、その下のスペースに何かの「気づき」「仮説」などをどんどん書き足していけばいいのです。

 

私自身は、できるだけ「話し言葉」を採取するように心がけています。
(例)
「話し言葉」の方が、自然で生き生きした言葉が採取され応用が利くからです。

 

定期的に見返して、新たに気づいたことや、分析を書き加えていくことが重要です。
そのためには、最初に書き記す時には、できるだけ余白を空けておきましょう。

 

木の印象は、やはり「幹」で決まります。
きちんとした「幹」があってこそ、あなたの「言葉」(「発言」「文章」)に重みや深みが出るのです。
「幹」は別の言葉で言うとあなたの「軸」です。

 

仕事上での「軸」とは、大きく二つに分かれます。
自分に対しての「軸」と、他者に対しての「軸」です。
もちろん、自分の仕事に対する「哲学」「方針」を明確にすることがまず大切です。
同様に、それを他者に向かってどう発信していくかも重要なのです。

 

「あなたの仕事における『哲学』は何ですか?」ということです。
もし答えられない、もしくは誰もが言えるような凡庸な表現しかできないのだとしたら、印象に残る「1行」を開発しましょう。

 

内幹(ないかん)ノートの一番大切な役割は、10年先にも通用するようなこの「旗印の1行」を開発することです。

 

出言(しゅつげん)ノートは、仕事の「課題」「企画」などを考えるメモとしての役割と、「アウトプットのネタ」を作っていく場という二つの役割があります。

 

あなたオリジナルの「ネタ」を自由に語ったり書いたりすることができると、あなたの「言葉の木」は他にはない唯一のものになっていくのです。

 

●「あなたの言葉」を作る七つの切り口
①「体験」や「ミニエピソード」を語る
②「比喩」を使い「たとえ話」をする
③「言葉の発見」を伝え「知識から知恵」を導く
④抽象化して「法則」にする
⑤「オリジナルの単語」を作る
⑥教訓風名言を作る
⑦勝手に「新定義」する

 

生み出した言葉に相手が触れることで、
「相手の認識を変える」
「相手の考え方を変える」
「相手の気持ちを変える」
「相手の知識を変える」
「相手の言葉を変える」
「相手の行動を変える」
ことができたら、世界はちょっと変わるかもしれない。
そしてそれはとりもなおさず、その言葉を発した「自分自身」をも変えることになる。

 

「言葉の木」でも同じことを目指したいものです。
その場合「果実」は、「お金」や「名誉」ではなく、「自分が得た体験や知識などを体系化して、本などのコンテンツとしてきちんと残したもの」だと考えます。
その「果実」がおいしければ、いろいろな人に食べてもらえるでしょう。

 

■これをやろう!3つの実践ポイント

【1180-1】「日気ノート」を記す

【1180-2】「内幹ノート」を記す

【1180-3】「出言ノート」を記す

 

■ひと言まとめ

言葉とは、自分そのものである。

 

■本日紹介した書籍情報

【書籍名】1冊のノートが「あなたの言葉」を育てる
【著者名】川上徹也
出版社朝日新聞出版
【出版日】2018/4/6
オススメ度★★★★☆
こんな時に考える力を身につけたいときに
キーワードことばのチカラ発想力情報整理
【頁 数】216ページ
【目 次】
第1章 「日気ノート」で、根を広げる
第2章 「内幹ノート」で、幹を育てる
第3章 「出言ノート」で、成果を生み出す

 

この本が、あなたを変える!

 

川上徹也さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

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