【書評:1181冊目】言葉通りすぎる男 深読みしすぎる女(堀田秀吾)

【36のケースで学ぶ異性の言葉の真意】
明治大学教授・堀田秀吾氏が、言語学博士として研究した最新のエビデンスに基づき、言葉通りすぎる男と深読みしすぎる女が、楽しくコミュニケーションする方法を伝授する一冊。

■この本の紹介文

そういうことじゃないんだけど・・・。
相手の反応に、心でこう呟いた経験がありませんか?

 

本書は、男女のすれ違いを生じさせる”ことばの違い”を探りながら、異性とのコミュニケーションをより楽しくする方法を伝授する一冊。

 

○脳科学・言語学・文化論・社会心理学・進化心理学・社会学
○100人以上の大学生へのアンケート
○複数の社会人へのインタビュー
このように、非常に多角的な視点やアプローチを経て、この本は書かれています。
したがって、著者独自の視点ではなく、より本質的に書かれているので信頼度は折り紙つきです。

 

一般的なコミュニケーション論から、意思疎通の齟齬が生じるのは、つぎの3つの理由があるとのこと。
①相手の言語の解釈が間違っている(言語情報)
②言語以外の表情やしぐさなどのサインを見逃している(非言語情報)
③相手の言語や、その他のサインの解釈は正しいのに、それを受けて起こすアクションが間違っている

 

この本は、①②について36のケーススタディを通して、男女の”ことばの違い”を考察します。
その上で、異性とのコミュニケーションをより楽しくするためのポイントをまとめます。

 

ケーススタディで使われる言葉は、よく見聞きする言葉ばかりです。
ですので、楽しみながら、時に苦笑いしながら、楽しく読むことができます。

 

異性とのコミュニケーションで黒歴史を増やさないために。
この本は、押さえておくべき内容に感じます。

 

◆大切なあの人との間に大惨事を起こす前に!

■本がわかる!15の要約ポイント

男性は渾身の自慢を「すご〜い」と言われても、決して浮かれないように気をつけましょう。
謙虚さが大事です。
加えて気をつけたいのは、無意味語的なものだったとしても、「本当にすごいと思ってないだろ?」などとツッコミを入れないことです。

 

男性にこんな「忙しい」を言われてしまったとき、女性が使ってはいけないNGワードが、かの有名な「私と仕事、どっちが大切なの?」です。
女性としては納得できない思いもあるに違いありませんが、この質問はどう転んでも不幸しか生みません。

 

女性に「モテるでしょう?」と言われたら、脈アリとまでは言わないまでも、嫌われていない可能性はかなり高いです。
男性に興味が多少なりともあるし、好意的に評価しているからこそ、遠回しに女性関係について探りを入れているのです。

 

相手に言いたいことを言わせてやれば、ガス抜きはそのうち終わるはず。
本気で怒っている男性の言動を浴び続けるのは大変ですが、早めの火消しを優先するならこの一択です。

 

(男性)「要するに、○○っていうことだよね?」
(女性)「だよね〜!」
やや唐突に、こんなことばが相手から発せられたら、話を終わらせたいサインかもしれません。

 

「男は承認欲求の化け物、女は承認欲求の魔物」

 

相手に「変われ」と言うのではなく、あなたが相手の「周りを変えてあげる」ことを意識してみましょう。

 

ほめ言葉の本気度判定については、「感情のこもった言い方かどうかに注意する」のがいちばんだと思います。

 

女性読者のみなさんは、男性がコミュニケーションにおいて、はっきりと報告と仔細を求めがちなレポートトークの生きものであることを、どうかお忘れなく。

 

「これ欲しい」ということばは、「欲しいか欲しくないかと聞かれれば欲しいけど、人に買ってもらうほどのものでもないし、わざわざ自分で買うほどのものでもない」というレベルの「欲しい」を示す、いわば「欲しいの最低限」の表現であるようです。
つまり、女性の「これ欲しい」は空ぼめに近い、空虚な表現なのです。

 

女性は、食感を重要視するだけではなく、食事をしている場所のインテリア、食器、雰囲気、スタッフの接客、客層など、食事を「一つの体験」として全体的に採点します(もちろん味も入ります)。
森全体を見る感覚です。
その総合視点として「おいしい」が用いられることがあるのです。

 

逆に、そう考えると、たとえば、「こんど飲もうよ。いつがいい?」など、具体的な予定を聞いてきたり、「こんど飲もうよ。神保町にクラフトビールのお店があるよ!」など、場所の候補などが出てきたら、脈アリと言えます。

 

レポートトークの男性は、何でもいいと思っていなかったら、「これがいい」と事実そのものをことばにします。
なので「何でもいい」と言っていたら、ほとんどの場合、本当に何でもいいのです。

 

女性はセルフモニタリングの高さから、他者を悪く言うことは滅多にありません。
また、ラポールを大事にするので、場の雰囲気を壊したり、相手を嫌な気分にさせる言動も極力避けようとします。
そのため、「はっきりと断ると傷つけてしまうのでは」と思い、別の理由を何か用意しようと考えます。
なかでも、とくにお手軽な文句が「予定がはっきりしない」だというわけです。

 

女性はほとんどの場合、それまでの会話で溜まった不信感やフラストレーションの表明として「何が言いたいの?」と言います。
ラポートトークの女性は、ムッとしているときですら、怒りをストレートにぶつけることは滅多にしません。

 

女性の「相談に乗ってもらえる?」というのは、まさに「相談する」という行為自体に意味があり、その結末、すなわち相手が提案する解決策には興味はないのです。

 

■これをやろう!3つの実践ポイント

【1181-1】相手を変えず、自分が変わることを意識する

【1181-2】男性はレポートトーク、女性はラポートトークと心得る

【1181-3】目の前の相手に、大切に接する

 

■ひと言まとめ

相手を知れば、相手も知る!

 

■本日紹介した書籍情報

【書籍名】言葉通りすぎる男 深読みしすぎる女
【著者名】堀田秀吾
出版社大和書房
【出版日】2018/4/14
オススメ度★★★☆☆
こんな時に明日の人間関係を良くしたいときに
キーワードことばのチカラ人間関係恋愛
【頁 数】248ページ
【目 次】
第1部 あまり考えない男 変に考えすぎる女
第2部 男はことばの通り 女は声の通り

 

この本が、あなたを変える!

 

堀田秀吾さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

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