【シェア読書:291冊目】雇用の常識「本当に見えるウソ」(海老原嗣生)

【雇用に不安を日々感じている人向け】
人気漫画『エンゼルバンク』のモデルになった、人事、雇用のエキスパート・海老原嗣生さんが、日本雇用に蔓延る定説・俗説を滅多斬る一冊!日本型雇用ってそもそも何ですか?

■この本の紹介文

自分の働き方。
疑問をもっていますか?

 

本書は、人気漫画『エンゼルバンク』のモデルにあった著者が、雇用の現場に蔓延る錯覚や誤認識を斬る一冊。

 

働き方に誰もが不安を感じる時代。
その不安を本当に抱える必要があるのかどうか、ふるいにかける役割をこの本が担っています。

 

そして、どれだけの情報に過敏となり、踊らされているかに気づきます。
その上で、余計な情報を取り除き、自分の働き方をじっくり考えられるようになります。

 

あしたも前向きに働くために。
働き方の不安を解消しましょう。

 

◆雇用の情報のウソに惑わされない。

■本がわかる!15の要約ポイント

終身雇用という言葉はアベグレンの『日本の経営』が初出だというのが定説だ。
しかしこの邦題は翻訳者の意訳にすぎない。
原著は、『The Japanese Factory』つまり日本の工場だ。

 

しかも、アベグレンは典型的な大資本の大工場しか調査していない。
日本社会でのほんの一部での慣習を『日本の経営』と謳ってしまったのだ。

 

厚生労働省の調査では、90年から2004年の14年の間に、男性の40代正社員に占める勤続15年以上の割合は、66・3%から62・7%に微減したに過ぎない。
50代で勤続25年以上は8%以上増えている。

 

一方、女性に関しても、厚生労働省のデータからは、雇用の長期化が読み取れる。
これらのデータからは、長期雇用慣行は、強化こそすれ、崩壊などまったくしていないことがわかる。

 

生涯賃金を考えるなら、転職はあまりすべきではない。
「せいぜい二回程度までにとどめておくべき」というのが、正解なのだ。

 

人口がゼロになれば労働者もゼロになるように、人口と正社員の数は比例関係にある。

 

就労が比較的容易な15〜65歳の人たち、すなわち「生産年齢人口」が減少しているのだから、正社員が減るのは当然だ。

 

少子高齢化で、これからの若者は、今の20代と比べて約30%少なくなる。
そのため、人材不足で、人材獲得競争が起こると予想されている。

 

しかし、ホワイトカラーに少子高齢化は無縁だ。
産業界が喜ぶブランド大学が定員割れを起こすとは考えられないからだ。
これからも今と同じだけのブランド大学の卒業生が輩出されていくはずだ。

 

少子高齢化が怖いのは、ホワイトカラーの不足ではなく、非ホワイトカラーと消費者の減少なのだ。
この状況下でも人が集まらない3K職などを中心に、猛烈な人材不足が生まれるはずだ。

 

90年代以降、日本は突如、世界一人件費の高い国になった。
そのせいで、非雇用、失業率など、雇用問題が深刻化していった。
企業は「世界トップクラスの人件費」との戦いを日々繰り返している。
私たちには、先進国のメリットを享受した見返りとして、先進国の宿命に向き合う義務があるのだ。

 

弱国者救済のために、国は何をすべきか考えることだ。
多少痛みは伴う改善策も必要だ。

 

改善策の1つとして、まず正社員と非正規社員の垣根を低くすることだ。
そのためには、正社員への過剰保障を削ることも必要だ。

 

次に、少子化が収まるまでの暫定的な措置とし、本格的に移民を受け入れることだ。
この移民受け入れも、人件費が落ちれば希望者が激減してしまう。
世界最高の人件費水準を誇る今だからできるのだ。

 

いずれにしろ、まずは邪論を排するべきだ。
「昔は良かった」「若者がかわいそうだ」「企業は儲け過ぎだ」的な内容には断固異を唱えたい。
そうすることで初めて向かうべき方向が見えてくるのだ。

 

■これをやろう!3つの実践ポイント

【291-1】センセーショナルに語られる話題には注意し、裏付けを心がける

【291-2】働き方に関する不安を書き出す

【291-3】書き出した不安を、不安であるべきか精査する

 

■ひと言まとめ

情報を精査する姿勢を崩さない

 

■本日紹介した書籍情報

【書籍名】雇用の常識「本当に見えるウソ」
【著者名】海老原嗣生
出版社プレジデント社
【出版日】2009/5/18
オススメ度★☆☆☆☆
【こんな時に】明日の仕事力を磨きたいときに
【キーワード】キャリアアップ働き方情報整理
【頁 数】207ページ
【目 次】
第1章 日本型雇用崩壊の噂を検証する
第2章 最近流行の言説は本当か
第3章 理論武装された俗説を斬る
第4章 2つの暴論

 

この本で、あなたは変わる。

 

海老原嗣生さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

本日もお読みいただきありがとうございました!

 

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