【書評:2189冊目】肩書がなくても選ばれる人になる(有川真由美)

【人に選ばれる”喜び”を軸に生きていく】
作家・有川真由美氏が、『肩書がなくても選ばれる人になる』と題して、「自分は何のために働くのか」を問いながら、選ばれる人になるための働き方のヒントを指南する一冊。

■書籍の紹介文

人から信頼されて選んでもらえる自分の姿。
想像しただけでも、うれしい気持ちになりませんか?

 

本書は、不透明な時代、「肩書がなくても選ばれる人」になっておくことは人生の生存戦略においても重要だと提起し、実現させるために必要な働き方のヒントを指南する一冊。

 

選んでもらえるということは、相手から信頼されているということ。
言い換えれば、相手の中にあなたを信頼するに足るなにかがなければ、決して選んでもらえないということです。

 

では、どうやって相手の中に信頼を蓄えていくのか。
しかも、「肩書(組織)」を使わずに”自分だけの力”のみで。

 

そのために役立つ45個の働き方のヒントをまとめたのが本書。
単なる働き方にとどまらず、生き方そのものを考えるための指南書といった様相の書籍になります。

 

どんなに技術が進歩しようとも、どんなに社会が便利になろうとも。
あなたが「選ばれるに値する”人間力”を持っていること」を相手に示す必要がある点は、変わりようがありません。

 

ゆえに、「どう生きたいのか」「どう在りたいのか」という本質的な部分が極めて重要になります。
ここが定まらないと、軸がブレてしまい信頼につながっていきません。

 

とはいえ、すぐに軸を定めることができれば苦労ありません。
失敗を恐れず、試行錯誤をくり返しながら、少しずつ足場を踏み固めていく以外に道はないのです。

 

そうした道を長年歩み、足場を踏み固めてきた自負が著者にはあります。
そのうえで、あなたが足場を踏み固めていく過程で役立つであろう、そうした想いから45個のヒントは提示されています。

 

一朝一夕でたどり着く話では決してありません。
深く自分と向き合うための”相棒”に適した一冊だと感じます。

 

◆この一冊、気に入りました!

肩書がなくても選ばれる人になる
有川真由美 ワン・パブリッシング 2025-6-26
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■【要約】15個の抜粋ポイント

この本の最初に伝えたいのは、「仕事は仕事。遊びは遊び」と切り離す人ではなく、仕事そのものを遊びのように面白がり、楽しめる人こそが、「肩書がなくても選ばれる人」になっていくということです。

 

「自分はどう思われるか」でなく、「自分のなにが喜ばれるのか」にフォーカスしてまわりを見渡すと、自分でも知らなかった力が見えてくるはずです。

 

「人に喜ばれることが、自分の喜び」と思える仕事を、時間と情熱をかけて深めていくことが、仕事の価値を高めることになるのです。

 

だれかに与えられた課題ではなく、自分の気持ちに正直になって、やらずにはいられない課題に取り組むことが鍵なのです。

 

まずは、人がやっていなくて喜ばれること、そのなかで自分ができそうなことをひとつだけも見つけてみるといいでしょう。

 

いい大人が「私はなにもできなくて・・・」と言うのは、自分の足で歩くことを放棄したようなもの。
稼ぐことを、むずかしく考えてはいけない。
「自分はなにで稼げるのか」、ゲーム感覚で考えてみませんか。

 

フリーフォトグラファーとして50年以上、第一線で活躍してきた方の言葉でもっとも印象に残っているのは「クライアントには、2週間に1回、かならず連絡しなさい」という教えでした。
用事がなくても「この前、話に出たあの仕事、どうなりました?」「いい情報がありましたよ」など適当に用事をつくればいい。
とくに最初のうちは連絡が途絶えると、仕事も途絶えてしまうものだと。

 

私は長い間、なににも属さず、一人で仕事をしてきました。
だからこそ、仕事仲間はもちろん、趣味の仲間、地域の仲間など、ゆるくつながる”同志”のような存在が必要だと感じます。
「属するものがない」ということは、自由で束縛されないぶん、危うさも併せもっていますから。

 

「君子危うきに近寄らず」。
その人といて成長できるか?は、つき合う人を選ぶ基準になります。

 

●モチベーションを保つための3つの条件
(1)「なぜするのか(Why)」目的をハッキリさせる
(2)「なにを目指すのか(What)」目標や完成形を描く
(3)「どんなふうにするのか(How)」方法を決める

 

「心配しすぎないこと」が、肩書のない人生、そして筋書きのない人生を生き抜いていくための、いちばん重要なスキルだと思うのです。

 

「信頼に足る人間になる」とは、結局のところ、他人から認められる前に、自分で自分を信じて誇りをもつこと。
そのためには「どんな自分でありたいか」という軸をもつこと。
そして、昨日よりも成長できるために、今日、自分が決めたことを一つひとつ行うことが基本なのです。

 

いつでも引き返せる状態で、「うまくいかないことがあるのは当然」という前提で始めないと、大きな痛手を負うことになります。
「小さく始めて、いろいろ試行錯誤するうちに、いつの間にかちゃんと形になっているよね」という流れがベスト。
これから先は、仕事と遊びと学びが一体化するような生き方をしてみませんか?

 

●肩書がなくても選ばれる人になる4ステップ
STEP1:会社内や見習い、独学などで、基礎となる専門性を身につける
STEP2:「自分はなにをする人か」を情報発信して、人に知ってもらう
STEP3:ネットワーク(仲間)をもち、なにかのプロジェクトを実行する
STEP4:1〜3を繰り返しながら、小さな実績を重ねていく

 

心の三大欲求(有能感・主体性・関係性)に加えて、「一人の人間としてまわりに必要とされている感覚」は、もっとも高次な欲求で、いちばんの喜び。
それがあれば、何歳になっても元気でいられるし、日々成長できる。
だから、働くことは楽しくてやめられないのです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2189-1】仕事をするうえで、「自分のなにが喜ばれるのか」を追求する

【2189-2】「自分はなにで稼げるのか」を常に意識して能力を磨く

【2189-3】悩んだり壁にぶつかったりした時は、「どんな自分でありたいか」と自問する

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】肩書がなくても選ばれる人になる
【著者名】有川真由美著者情報
出版社ワン・パブリッシング
【出版日】2025/6/26
オススメ度★★★★☆
こんな時に稼ぐ力を身につけたいときに
キーワード稼ぐ力生き方自己対話
【頁 数】208ページ
【目 次】
第1章 「肩書がなくても選ばれる人」は、なにが違うのか?
第2章 自分にしっくりくるスキルを磨いて、唯一無二の人になる
第3章 「この人と仕事をしたい」と思われる人の人間関係
第4章 なにより大切なのは「自分は自分」で生きる精神と哲学
第5章 一生を通して「選ばれ続ける人」になる

 

▼さっそくこの本を読む

肩書がなくても選ばれる人になる
有川真由美 ワン・パブリッシング 2025-6-26
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有川真由美さん、素敵な一冊をありがとうございました!

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