【書評:1321冊目】世界のエリートが学んでいる哲学・宗教の授業(佐藤優)

【現在の日本にもっとも欠如していることとは?】
作家・佐藤優氏が、筑波大学で行った連続講義を、「世界のエリートが学んでいる哲学・宗教の授業」と題して、紙上再現する一冊。世界の流れの意味がわかってくる。

■この本の紹介文

日々世界中から飛び込んでくるニュース。
その裏に、どんな流れがあるか考えたことがありますか?

 

本書は、日本に欠如しているのが「哲学と宗教に関する知識と教養」だと提起し、イスラム過激派やナショナリズムなどをテーマに、哲学的訓練の仕方を指南する一冊。

 

各テーマごとに、推薦書籍が収録されています。
そのため、興味をもったテーマの2冊目のブックガイドになるようにも作られています。

 

・ソ連崩壊はバチカンの世界戦略の一環
・ナショナリズムはエリート層への一番の近道
・ローマ法王ではなく、ローマ教皇が正しい呼び方
世界で起こっていることの裏には、かならず哲学や宗教の影響があることがよく分かります。

 

ニュースをネタとして流すのではなく、受け止め深掘りをしてみる。
そうすることで、より本質的な世界の流れを理解することができることを、体験できる本です。

 

この理解には、哲学と宗教の教養を高めておく必要があります。
そのための第一歩に有用である、そう感じる一冊です。

 

◆哲学と宗教を学ぶ意味。

■本がわかる!15の要約ポイント

学問とは、実学を身につけることです。
哲学も神学も、実学です。

 

相手の論を踏まえて、自分の見解を付加していく。
これがクリティーク(批判)の基本形です。
(略)
クリティークという観点から物事を見るのは、学問にとっては、死活問題に直結するほど重要なことです。

 

人間の認識は文化や歴史的背景の拘束を受ける。

 

物事が直感でわかる。
しかし、その直感が正しいかどうかの基準は、どこにもないのです。
だから、物事をきちんととらえていくために、我々は理性を使うようになりました。

 

人間は、自分の論理で理解できることと、理解できないことの境界線に触れた時、笑うんですね。

 

資本主義は放っておくと、必ず、格差を生じさせ、絶対的貧困層を作り出す。
その階層になったら、自分の力では上に上がれない。
家庭も持てず、子供も作れない。
作れたとしても、教育の水準が下がる。
その結果、労働力の質が低下する。
資本主義で、啓蒙を続けていれば、人類が豊かに賢くなっていくというのは「まやかし」である。

 

世界は二十アンタラ・カルパ(三億二千万年)かけて創られ、二十アンタラ・カルパ維持され、二十アンタラ・カルパかけて滅んでいく。

 

ナショナリズムを煽り立てることは容易だが、それを沈静化させることは難しい。

 

貨幣の誕生により、時に人はお金のために殺し合いもします。
このように人々が理性を失い、貨幣に囚われる姿を見て、物神崇拝だと、マルクスは言いました。

 

ある人物を信頼するという行為は、信頼を寄せたその人物が、将来にわたり自分に対して有益である、そうした未来を念頭においているのです。
その目的に即した、合致した特定の人物に対して、人は特別な思い入れをします。

 

抵抗はするでしょうが、バチカンによる対中包囲網で、やはり内側から崩されていくと思います。
バチカンは、二百から三百年のスパンで世界戦略を練りますから。

 

キリスト教、イスラム教、ユダヤ教はお互いにお互いに「無関心」だった。
しかし、それぞれが帝国主義の政策と結びつくことで、お互い非寛容の存在となった。

 

イスラム過激派のほとんどは、スンナ派の中のハンバリ学派から出ている。
その学派の一つ、ワッハーブ派を国教としているのがサウジアラビア。

 

反体制派の自由シリア軍は、はっきり言ってシリアの「半グレ集団」です。
(略)
彼らはスンナ派なので、スンナ派国家のサウジアラビアやカタールが支援し、豊富な資金と軍事物資を持つようになりました。
自由の戦士とは名ばかりで、虐殺や強姦、略奪など、ひどいことをする。

 

類比やアナロジーの思考は、応用範囲が非常に広いんです。
歴史の反復を発見することや、小説や寓話の中に、社会の縮図を読み取ることもアナロジーの力です。

 

■これをやろう!3つの実践ポイント

【1321-1】本書掲載の推奨書籍を読む

【1321-2】神学を学ぶ

【1321-3】宗教を学ぶ

 

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

 

■本日紹介した書籍情報

【書籍名】世界のエリートが学んでいる哲学・宗教の授業
【著者名】佐藤優
出版社】PHP研究所
【出版日】2018/9/22
オススメ度★★★☆☆
こんな時に教養を伸ばしたいときに
キーワード哲学教養思考
【頁 数】237ページ
【目 次】
なぜ哲学を学ぶのか
真理へのアプローチ
建設的な議論のために
人間の認識のしかた
時代の後退
「怖れ」と「笑い」について
閉塞感がもたらすもの
この世界はどうやってできたのか
ナショナリズムについて
神話に囚われる人たち
信頼の研究
キリスト教を知らない日本人
バチカンの世界戦略
救済のシステム
ムスリムの自爆テロはいかにして生まれたのか
「アラブの春」とIS
物事の本質をつかむ「類比」の思考

 

この本が、あなたを変える!

 

佐藤優さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

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