【書評:2178冊目】すぐやる人の頭の使い方(鈴木進介)

【「やればできる」から「やるからできる」へ!】
思考の整理家(R)・鈴木進介氏が、『すぐやる人の頭の使い方』と題して、やる気や根性に頼る必要のない、先延ばしせず「すぐやる人」へ体質改善するコツを指南する一冊。

■書籍の紹介文

思い立ってから行動を起こすまで。
あなたは早いですか?遅いですか?

 

本書は、すぐやれるかどうかは「頭の中をどれだけシンプルにできるか」にかかっていると提起し、実践するほど「すぐやる人」に近づいていく、43の思考習慣を指南する一冊。

 

「やればできる」と「やるからできる」。
すぐやる人に自然と身についているマインドはどちらだとおもいますか。

 

著者の答えは、後者。
あなたの思考が「やるからできる」になりさえすれば、あなたもすぐやる人の仲間入りだと説きます。

 

ではなぜ、「やればできる」の思考だといけないのでしょうか。
それは、「やりさえすればできる(だから、今やらなくても)」という先延ばしの罠にハマる危険性があるからに他なりません。

 

対して「やるからできる」には、文字どおり「やる」しかありません。
さらに、「やる」状態に入ってしまえば、「早く終わらせたい」とおもうのが人間です。

 

ゆえに、「やるからできる」の思考が「すぐやる人」になるために重要なのです。
本書では、あなたの思考を「やるからできる」にアップデートするために役立つ43の思考習慣が提示、解説されています。

 

無論、いままでの思考の癖を変えることは簡単ではありません。
しかし、あなたは今、「すぐやる人に自分もなりたい」と思っているからこそ、当記事をご覧になっているはずです。

 

であるならば、43の思考習慣を身につけて、自分をアップデートしていきましょう。
著者が、先延ばしの罠にどっぷり浸かっていた過去の自分に宛てた本書の内容は、きっとあなたの力にもなってくれるはずです。

 

「43個もあるのか・・・」と思うか、「まず試しに1個だけでも・・・」と思うか。
すでに、すぐやる人に変わっていくためのトレーニングは始まっています。

 

◆「やる気」じゃなく「やる!」。

すぐやる人の頭の使い方
鈴木進介 日本実業出版社 2025-4-25
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■【要約】15個の抜粋ポイント

何かを「すぐやる」ために、やる気やモチベーションは必ずしも重要ではありません。
本当に大事なことは、ほかにあります。
それは「小さな一歩目」を見つけることです。
「小さな一歩目」とは、やる気やモチベーションに頼らなくても、すぐできる行動のこと。
・仕事をしたい→「パソコンの電源を入れる」
・企画書をつくりたい→「パワポを立ち上げる」
・ランニングをしたい→「ウェアを着る」
矢印のあとに続くカギカッコ内の行動が、すぐにできる「小さな一歩目」です。

 

その「小さな一歩目」をどうやって見つけたらいいのか。
それは、日頃から「頭の中を整理してシンプルにしておく」ことです。
本当に大事な「小さな一歩目」は、気づいてみると「なあんだ、こんなに簡単なことだったの?」と拍子抜けするようなものばかりです。
一見、重要なことにはとても見えません。
だからこそ、頭の中が整理された状態でないと気づきにくいのです。

 

ごくごく小さなことでかまわないので、まず動きましょう。
やる気やモチベーションは、行動の結果としてついてきます。
行動することで、やる気が出てきて、さらに行動を加速させてくれるはずです。
コントロールの難しいやる気を何とかするより、行動でやる気のスイッチを入れるほうが簡単ですし、理にかなっています。

 

「やればできる」は今日から封印。
「やるからできる」と言い換えて、やるべきことをクリアしましょう。

 

心配事の9割は起きない。
この事実(ペンシルバニア大学/トーマス・ボルコヴェック氏らの研究による)を知っておくだけで、動き出すときに、かなり気持ちがラクになるのではないでしょうか。
起こるかどうかわからないことは、放っておいてもいいことだと割り切ってしまいましょう。

 

「ラフ案ですけど」「仮ですけど」といった言葉も、動き出す不安を軽くしてくれる魔法のスイッチです。
積極的に使うことで、取りかかるハードルが下がります。
「たたき台なんですけど、この方向性で合ってますか?」と早めに聞いてもらえたほうが相手も安心しますし、気軽に意見をいってくれるはずです。

 

目標を立てるときには、「目的」までセットで考えるのが成功のコツです。
何のためにその目標達成が必要かを自問自答してみてください。

 

「徹底する」「推進する」「強化する」・・・。
(略)
ふわっとした言葉(あいまいな言葉)に出合ったら、具体的に何をどのようにするのかを頭の中で映像が流れるくらいまで言葉の解像度を上げることを意識してみるとよいでしょう。

 

脳を「すぐやる」思考に慣れさせる自主練方法があります。
それは、「3秒アクション」です。
まず、「あとでやろう」は、よほどのときを除いて「禁句」です。
「3秒アクション」を心がけましょう。
3秒ですべてを終える、という意味ではありません。
「3秒以内に手をつける」という意味です。

 

小さな成功を素早くたくさんつくることを、「アーリースモールサクセス」といいます。
すぐやるためには、このアーリースモールサクセスを意識するのがおすすめです。
具体的には、「1分以内にできる小さなこと」に集中するだけです。
1分でできることならすぐに取り組めるので、ハードルが低く、失敗を気にすることもありません。
自己肯定感が高まって、さらに行動を加速させることにもつながります。

 

すぐやる人は、物事を自分がコントロールできることと、できないことに分けて瞬時に整理し、コントロールできることに意識を切り替える思考ルーティンを持っています。
自分で変えられないことを悩み続けるのではなく、自分ができることを探して行動するのです。

 

「三日坊主」は、短期間で止めることを戒める意味で使われている言葉ですが、三日坊主でもいいのです。
10回繰り返せば30日頑張ったことになります。
一回一回の歩みはたったの3日でも、積み重なればずいぶん大きな前進になることがわかります。
「三日坊主上等!」の意識でいきましょう。

 

「○月○日から始める」とスタート期限をスケジュール帳で見える化しておくと、行動を起こしやすくなります。
また、スタート期限があれば着手のタイミングを逃しませんから、先延ばしの心配も少なくなります。

 

自らコミュニティという環境に飛び込むことで、1人では意志が弱くて動きにくくても、集団の中で起きる強制の力で自然と動けるようになります。
行動しても怖くなく安心という心理的効果(相互サポート)があること、また、それにより自分の目線や基準が上がり(モデリング)、すぐやる人になることにもつながります。

 

やるべきことが多すぎて何から手をつけるか絞りきれないときは、直感に頼るのも1つの方法です。
3秒考えて最初に頭に浮かんだタスクから取りかかるのです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2178-1】あいまいな言葉は、「具体的に何をどうするのか」を明確にする

【2178-2】何事も、自分がコントロールできることに集中する

【2178-3】締切だけでなく、「いつ始めるか」をスケジュール帳に書く

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】すぐやる人の頭の使い方
【著者名】鈴木進介著者情報
出版社日本実業出版社
【出版日】2025/4/25
オススメ度★★★★☆
こんな時に明日の仕事力を磨きたいときに
キーワード思考習慣術ヤル気
【頁 数】224ページ
【目 次】
第1章 すぐやるための「準備体操」で頭の使い方を知ろう
第2章 すぐやる人の「思考パターン」を自分の中にストックしよう
第3章 頑張らなくてもすぐやれる「思考ルーティン」を持とう
第4章 どうしてもすぐやれないときは「環境」を整えよう

 

▼さっそくこの本を読む

すぐやる人の頭の使い方
鈴木進介 日本実業出版社 2025-4-25
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鈴木進介さん、素敵な一冊をありがとうございました!

※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。

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  1. 2025年 5月 28日

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