【書評:2152冊目】感謝脳(樺沢紫苑、田代政貴)

【感謝があなたの心身に与える影響とは】
精神科医・樺沢紫苑氏と感謝研究家・田代政貴氏が、『感謝脳』と題して、感謝と幸福の関係を科学的に明かしながら、実践するほど人生が好転していく『感謝の法則』を解説する一冊。

■書籍の紹介文

感謝を伝えた機会、感謝を伝えられた機会。
今日、何回ありましたか?

 

本書は、『感謝』がわたし達にどのような影響を及ぼすのかを科学的に明かしながら、実践するほど人生が好転していく『感謝の法則』を解説する一冊。

 

「ありがとう」を伝えたとき。
「ありがとう」を伝えられたとき。

 

あなたや相手の中で、どういった反応が起きているのか。
また、その反応が積み重なっていくことで、わたし達の身体や心はどのような影響を受けるのか。

 

「感謝は素晴らしいことだから、どんどん感謝しよう」。
この表面的な(当たり前な)教えの意味を、きちんと”学習”できる書籍になっています。

 

そして、”学習”したうえで目指すべきは、『どんな状態にあっても感謝できること』です。
良いことがあったから感謝するのではなく、たとえ悪いことがあったとしても感謝できる。

 

そんな、ポジティブでもネガティブでもなく、「オールタイム”感謝”」な状態でいる自分をつくる。
この境地に至ることができれば、人生はおもしろいほど好転すると両著者は説いていきます。

 

そのうえで、具体的に実践してほしい取り組みを解説していきます。
取り組む内容は、どれも眉唾ものを排した、科学的に効果が認められているもののみなので安心です。

 

感謝がなぜ必要なのか、我々は感謝をなぜ欲するのか。
”今さら聞けない”、そんな感謝の正体に迫っていく内容は、読んでいて楽しくワクワクする時間となりました。

 

そして、気づかされます。
日々生きている中で、感謝を伝える機会ってものすごく多いのに全然伝えられていない、、、と。

 

なかでも、今からでも大切にしたいと思ったのが、自分で自分に感謝を伝えることです。
「朝時間通りに起きてくれて”ありがとう”」「1日無事に過ごしてくれて”ありがとう”」「今日も生きてくれて”ありがとう”」などなど。

 

ぜひ、本書で感謝の持つ力を理解して伝えてあげてください。
「ありがとう」と。

 

◆本書に出会えたことに感謝。

感謝脳
樺沢紫苑、田代政貴 飛鳥新社 2024-12-10
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■【要約】15個の抜粋ポイント

幸せの基準がいつの間にか高くなり、それが「当たり前」になっていくと、どこまでいっても幸せは自分の一歩先にあるように思えてしまい、追いつくことはできません。
「自分の幸せとは何か?」がわかっていて、「日常の有り難さ」を自然に感じられる。
どんなピンチに直面しても感謝できる「何が起きても、ありがとう」の状態が、「感謝脳」です。

 

「ありがとう、と言おう」「ありがとう、と言われよう」と意識して行動してください。
なぜならば、お互いに「仕え合う」ことが幸せ(仕合わせ)の本質だからです。

 

●感謝の4大効果
第1の効果:心の健康
第2の効果:身体の健康
第3の効果:仕事の向上
第4の効果:会社・組織の改善

 

「すみません」を「ありがとうございます」に変えるだけで、自分にとっても相手にとっても、会話が明るくなるのが体感できるでしょう。

 

侮辱の言葉、ネガティブな言葉を発すること自体が、脳への害であるということ。
他人の悪口を言っているつもりで、自分が悪口を言われているのと同じ悪影響を自分自身が受けてしまうのです。

 

「ネガティブ言葉」を1回言うと、「ポジティブ言葉」を3回言って、ようやくバランスがとれるのです。
つまり、「悪口」を1回言うと、「ありがとう」を3回言わないといけない。
悪口が感謝の効果を相殺するのです。
バランスをとるだけでなく、感謝の効果を十分に出すためには、「悪口」1回に対して、「ありがとう」を5回言う必要がある。
「悪口」を1日10回言う人は、「ありがとう」を50回以上言わないといけない。
どうみても無理です。

 

●感謝の3つのステージ
第1ステージ:「親切への感謝」のステージ
第2ステージ:「日常への感謝」のステージ
第3ステージ:「逆境への感謝」のステージ

 

「相手がどう思うか」は関係ない。
一方的に相手に「親切」にする。
相手に「感謝」する。
それだけで、3つの幸福物質(セロトニン、ドーパミン、オキシトシン)が全て整うのです。
感謝だけなら、頭の中だけでできます。
あるいは、「ありがとう」と言うのは、毎日15分朝散歩するのと比べると、100倍は簡単でしょう。

 

●感謝思考を身につける5つの方法
(1)「感謝思考」を意識する
(2)「ある」にフォーカスする
(3)幸せの基準を低く設定する
(4)自分の幸せの定義をつくってみる
(5)感謝で感情をコントロールする

 

●【3大法則】しっかり伝わる感謝の基本
①必ず一度は相手の目を見て感謝を伝える
②何に対して感謝しているのか具体的に伝える
③報恩感謝の姿勢で、相手に感謝されることを意識する

 

感謝日記の最大の良いところは、「相手がいらない」ことです。
「誰かに感謝する」のではなく、自分と向き合い自分の中にある「感謝の念」を思い出して記録するだけです。
1日家から1歩も外に出ずに、誰とも会わなかったとしても、感謝日記は書けます。
「今日も、3食ご飯が食べられたことに感謝」
「今日1日、健康で快調に過ごせたことに感謝」
「特にトラブルもなく、仕事が順調にこなせたことに感謝」
平凡な1日の中にも、必ず「感謝する」出来事はあります。

 

●感謝日記の書き方
(1)寝る直前に書く
(2)ノート(紙)に書く(アナログ)
(3)今日あった感謝の出来事を思い出しながら、3つの感謝を書く
(4)最初は短くていい。1個1行で、最低3行でOK
(5)書いた内容をイメージしながら眠る
(6)まずは、4週間連続して行う

 

何かをしてもらって「ありがとう」。
してあげたときも、させていただいて、「ありがとう」。

 

感謝脳になり、すべてに感謝できるようになると、人は感謝の対象物を粗末に扱ったり、汚したりしようとは思わなくなります。

 

自分が感謝するだけで、セロトニン、オキシトシン、ドーパミンなどの幸福物質がコンプリートする。
感謝とは、「見返り」や「相手の反応」とは、関係ないのです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2152-1】他人に対しても、自分に対しても、ネガティブな言葉を極力言わない

【2152-2】感謝の意の「すみません」を「ありがとう」に変える

【2152-3】感謝日記をつける

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】感謝脳
【著者名】樺沢紫苑著者情報
【著者名】田代政貴著者情報
出版社飛鳥新社
【出版日】2024/12/10
オススメ度★★★★☆
こんな時に自分を変えたいと思ったときに
キーワード人間関係思考引き寄せ
【頁 数】304ページ
【目 次】
序章 究極の「感謝の修行」
第1章 感謝の正体
第2章 感謝のすごい効果
第3章 間違った感謝
第4章 感謝の分類
第5章 感謝のつくりかた
第6章 「感謝脳」実践ワーク
第7章 「感謝脳」が人生を変える

 

▼さっそくこの本を読む

感謝脳
樺沢紫苑、田代政貴 飛鳥新社 2024-12-10
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樺沢紫苑さん、田代政貴さん、
素敵な一冊をありがとうございました!

※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。

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