【書評:2148冊目】文房具ソムリエの手帳時間(石津ヒロシ)

【手帳ではスケジュール管理ではなく人生管理を!】
文房具ソムリエ・石津ヒロシ氏が、『文房具ソムリエの手帳時間』と題して、手書きの手帳へのアウトプットにこそ意味があると提起し、人生を変える手帳術を指南する一冊。

■書籍の紹介文

手帳の活用。
あなたは上手くできていますか?

 

本書は、文具屋の息子として育った著者が、「やっぱり手帳は手書きに限る!」と断言し、その真意を通して、単なるスケジュール管理に止まらない”人生を変える手帳術”を指南する一冊。

 

いろいろ試すけど、なかなか自分にしっくりくるものがない。
試行錯誤しているうちにモチベーションが低下し、最低限のスケジュール管理にしか使えていない・・・。

 

少なからず、こうした悩みを抱えている人が多いとおもいます。
だからこそ、毎年末の手帳シーズンになると、文具売り場に無数の新しい手帳が並ぶわけです・・・。

 

そんな迷える人を一人でも多く救いたい!という思いで書かれたのが本書。
福岡の文具屋で生まれ育った、経歴を拝見するとまさに”文房具の申し子”のような方が著者です。

 

「なんのために手帳を使うのか」に主眼が置かれています。
そのうえで、どうせ手帳を”相棒”にするならこうやって活用してほしい!というプレゼン提案を聞いている感覚を覚えました(通販、いや、実演販売のような)。

 

もちろん、さまざまなオススメ関連グッズも紹介されています。
ですが、手帳との向き合い方を改めて考えさせてくれるところが、この本の一番の価値だとおもいます。

 

手帳と聞くと、(主に仕事の)スケジュール管理に思考がいきます。
ですが、スケジュール管理はあくまで手帳の活用法の1つに過ぎません。

 

ただ予定を書き込み、締め切りなどの期日を把握するだけなら、カレンダーで充分です。
じゃあ、なぜ手帳を使うのか、なぜ手帳を使いたいのか、自分の中で明確にする必要があるはずです。

 

スムーズに向き合うことへと誘い、いざ向き合うときに役立つ”相棒”探しの最新情報。
とてもバランスのとれた手帳活用術の本だと感じます。

 

◆手帳活用を思い立ったら一読を。

文房具ソムリエの手帳時間
石津ヒロシ 秀和システム 2024-11-21
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■【要約】15個の抜粋ポイント

手帳の役割は、スケジュールを書き留めるだけではありません。
手で書くことは、情報を脳にしっかりとインプットするためにとても重要です。

 

アイデアにしろスケジュールにしろ、手帳に手書きすることでちゃんと「自分事」になっている感覚が生まれます。
それが大切なのです。

 

ポジティブな言葉や自分にとって励ましのメッセージを手帳に書き込みましょう。
メンタルヘルスの観点からもおすすめしたい習慣です。

 

「とめ」「はね」「はらい」といった表現ができるペンは重要です。
これらの動作を通じて自分の感情が文字にあらわれます。

 

自分の考えていること、手書きを通じて感情を知るという行為は、まさにメタ認知(自分の思考や感情を意識し、気づくこと)を高めることにつながります。

 

ぜひ「手帳時間」をつくってみてください。
とくにおすすめなのは、朝と夜の2回、必ず手帳を開いて書いて見返すことです。

 

集中するためには環境を変えることが大事で、まずは自分の場所を新しくつくることがおすすめです。

 

グラフィックレコーディングにもさまざまな手法がありますので、ぜひ手書きのアウトプットに生かしてみてください。

 

手帳はタスク管理をするだけではありません。
タスク管理を効率よく気持ちよくこなすことで、休めるときに休み、家族との時間も増え、ワークライフバランスを意識することができるのです。
それには、時間的に、精神的に「余白」をつくること。
このためには手帳が欠かせません。

 

手帳の上で可視化、それも手書きで書くことで、意外と知らなかった自分のことが見えてきます。

 

これからの手帳には、自分の夢や目標、願望を書き込むことが重要です。
「手帳=スケジュール管理のもの」ととらえている方は、手帳を「自分自身を深く見つめ、将来のビジョンを描くためのツール」と定義し直しましょう。

 

●逆算思考のステップ
(1)最終目標(願望・夢)を明確にする
(2)期限を設定する
(3)必要なステップを洗い出す
(4)ステップを逆算して並べる
(5)各ステップに期限を設定する
(6)具体的な行動計画を練る

 

いつからはじめてもいいので、何かを思い立ったとき、その日をスタートとして新しい計画を立てていきましょう。
その日から、新しい自分の目標、夢を叶えるために、まっさらな手帳からはじめてみてください!

 

好みはもちろんあるでしょうが、今使っている手帳よりも1〜2サイズ大きいサイズをぜひチェックしてみてください。

 

●手帳を続けるための11のポイント
01:スケジュール管理をする母体の手帳を選ぶ
02:予定どおり進まないときの文房具をゲット
03:手帳時間・自分時間をつくる
04:箇条書きからはじめる
05:「ピッパの法則」を手帳で実現
06:手帳に欠かせない「ふせん活用術」
07:タスクに優先順位をつける
08:方眼メモを使いこなす
09:TODOリストを自作しよう
10:フレームワークを使ってみる
11:デコを楽しんで、エンタメ化する

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2148-1】手帳を朝と夜の2回、書いたり見返したりする時間を習慣にする

【2148-2】手帳と向き合う場所(カフェ、図書館、コワーキングスペース等)を新しくつくる

【2148-3】手帳は、視覚的に見やすく大きく書ける「大きめサイズ」から選ぶ

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】文房具ソムリエの手帳時間
【著者名】石津ヒロシ著者情報
出版社秀和システム
【出版日】2024/11/21
オススメ度★★★☆☆
こんな時に明日の仕事力を磨きたいときに
キーワード習慣術自己対話情報整理
【頁 数】232ページ
【目 次】
第1章 目標は「手を動かすこと」で達成する
第2章 「手帳時間」を充実させると心が整う
第3章 「3か月スパン」のスケジュールでうまくいく
第4章 「手帳が続かない」を防ぐ選び方・使い方
第5章 手帳の使い方は作家がいちばん知っている!

 

▼さっそくこの本を読む

文房具ソムリエの手帳時間
石津ヒロシ 秀和システム 2024-11-21
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石津ヒロシさん、素敵な一冊をありがとうございました!

※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。

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