【書評:2124冊目】習慣は3週間だけ続けなさい(名郷根修)

【習慣化は最初の3週間の過ごし方で勝負が決まる!】
株式会社ハイパフォーマンス代表取締役・名郷根修氏が、『習慣は3週間だけ続けなさい』と題して、認知科学とコーチングの技術を活用した習慣化メソッドを指南する一冊。

■書籍の紹介文

新しくはじめた習慣が、いつも同じようなタイミングで挫折する。
そんな経験をしたことがありませんか?

 

本書は、導入→継続→定着と1週間ずつステップアップしていくことで、習慣化はスムーズに行くと提起し、各ステップごとの大切なポイントを分かりやすく体系的に指南する一冊。

 

習慣化に挫折する人は正しい手順を踏んでいないだけ。
だから、自分はダメ人間だと自暴自棄になる必要なんてない。

 

正しい手順さえ自分のものにできれば、習慣化はうまくいくから安心してほしい。
そんな優しく語りかけるような空気感からはじまる本です。

 

新しいことを習慣化するのに必要な期間は「3週間」。
この期間を、「外発的動機」「自己効力感」「内発的動機」の3つの要素を使いこなして取り組むことで、新しい習慣は身につくと説きます。

 

・外発的動機:「あの人みたいになりたい」「将来はこうしたい」といった憧れのようなイメージ像
・自己効力感:「できる」と自分を信じられる力
・内発的動機:「これ自体楽しい!」と強制されなくても楽しいからやる状態

 

各手順ごとに、「理解しておくこと」「大事なこと」「注意すべきこと」がよく整理されているので、とても理解がしやすいです。
せっかくヤル気になっているのに、最後まで読みきれずに正しい理解ができなかったという事態が避けられるだけでも価値ある本だと感じます。

 

大切なことは、新しい習慣を定着できた!という成功を経験することです。
一度経験できると、まるでドミノ倒しのように次々に新しいことを習慣にできるようになるからです。

 

痩せたほうがいいのは分かっているけど、一向にうまくいかない(何度挑戦してもダメなんだよ!)。
こうしたジレンマを抱えたまま生きているのは、精神衛生的によくないことです。

 

そんな状態の自分に、「うまく習慣にできた」という成功を経験させると・・・。
まるで特効薬でも処方されたかのごとく、「なりたい自分」へと堰を切ったように習慣化できるようになると、著者は力説します。

 

今度こそは!と、また無計画に新しい習慣を始める前に。
本書のメソッドを試してみてください。

 

◆習慣にも手順がある。

習慣は3週間だけ続けなさい
名郷根修 SBクリエイティブ 2024-6-2
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■【要約】15個の抜粋ポイント

あなたが新しい習慣をライフスタイルに組み込めないのは、脳の問題なのです。
脳の「GPS機能」をうまく活用できていなかったのです。

 

●脳の「GPS機能」が働く原理
原理1:「絶対にこうなりたい!」
原理2:「実現できる気しかしない!」
原理3:「それそのものが楽しい!」

 

特に習慣を新しくつくろうとする初期段階で有効なのは「外発的動機」です。
「外発的動機」とは自分の内部にある興味や関心などではなく、外部からもたらされる報酬や評価、昇進などを目標にして、その目標を実現するために行動することです。

 

ひとつの習慣に焦点を当てることで、脳は特定の行動に集中しやすくなり、新しい習慣を形成しやすくなります。
この焦点の絞り込みによって、脳の「GPS機能」が動機と行動を結びつけ、外発的動機が強化されます。

 

●「絶対にこうなりたい!」のイメージを強化する方法
STEP1:「こうなった未来」の状況を明確に具体的に挙げる
STEP2:「ラフなプラン」をつくる
STEP3:その習慣に関連する「環境」に身を置く

 

多くの人が新しい習慣をつくろうと始めようとしても7日以内に挫折してしまう理由のキーワードとなるのが「自己効力感(自分はできると信じる力)」です。
(略)
自分の能力に自信を持つことが成功につながるとされています。
つまり、できると信じることが行動につながり、できる、間違いなくできると信じていればいるほど成功確率も高まるのです。

 

●「自己効力感」を高める習慣の始め方
(1)小さく始める
(2)少しずつでもいいから、「毎日」行う
(3)毎日「達成感」を振り返る
(4)「確実に前に進んでいる!」と唱えるアファメーション

 

「AしたらBをする」ルールを設けることで、行動が自動化され、認知的な労力も軽減し、挫折のリスクを低減できます。
脳が意思決定に割く力を極力減らすのです。

 

急激な変化は体にもメンタルにも疲労を引き起こしかねません。
段階的に変化をつけることでモチベーションを維持しやすくします。

 

●負荷を少しずつ増やすための5つのポイント
(1)目標とラフなプランの具体化と実践
(2)ルーチン化
(3)進捗の可視化
(4)休息と回復期間の確保
(5)自己調整と柔軟性の確保

 

サボっても仕方がないと認識していれば、「サボってしまった。もう自分はダメだ」と自暴自棄にならずに済みます。
モチベーションが大きく低下することもありません。
サボった場合の特別ルールを設けます。
ルールをつくることで、サボりを否定的に解釈せず、逆に対処法を持っていると考えられるようになります。
パターンの例外をつくることが、逆にパターンを守ることにつながるのです。

 

3週目で動機づけを外発的動機から内発的動機にうまく切り替えることが習慣化に向けた行動に持続性をもたらす鍵になるのです。

 

行為そのものが楽しい状態とは「習慣に向けた行動の自分のスキルと難しさのバランスがとれた状態」ともいえるでしょう。
たとえば、釣りが好きでも、釣れすぎては飽きてしまうはずです。
全く釣れないわけでもなく簡単には釣れない状態ですと没頭できて楽しいはずです。
ですから、習慣化においても取り組みが楽しくなるには集中できるかが重要になります。

 

●習慣を「それそのものが楽しい!」に変える方法
(1)「意味づけ」をクリアにする
(2)習慣を「楽しい経験」と結びつける
(3)「楽しい!」と唱えるアファメーション

 

ひとつの良い習慣が身につくことで、それが脳の仕組みや心理的プロセスに影響を与え、他の多くの習慣の形成につながります。
「ひとつの良い習慣」が身につくとシナジー効果で「あらゆる習慣」が身につき、人生を前に進める力が一気に増すのです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2124-1】「こうなりたい!」という自分の姿を思いつくまま書き出す

【2124-2】【2124-1】で書き出した姿に近づくために必要な習慣を書き出す

【2124-3】【2124-2】で書き出した中から一番実現しやすそうな習慣を1つ選び、本書を参考に習慣化に挑戦する

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】習慣は3週間だけ続けなさい
【著者名】名郷根修著者情報
出版社SBクリエイティブ
【出版日】2024/6/2
オススメ度★★★★☆
こんな時に自分を変えたいと思ったときに
キーワード習慣術心理学ヤル気
【頁 数】312ページ
【目 次】
PROLOGUE なぜ習慣は3週間だけ続ければいいのか?
WEEK0 準備ー「外発的動機」をつくる
WEEK1 導入ー「自己効力感」を高める
WEEK2 継続ー「自己効力感」を維持する
WEEK3 定着ー「内発的動機」をつくる
EPILOGUE 習慣が一生続く世界へ

 

▼さっそくこの本を読む

習慣は3週間だけ続けなさい
名郷根修 SBクリエイティブ 2024-6-2
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名郷根修さん、素敵な一冊をありがとうございました!

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  1. 2024年 9月 17日

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