【書評:204冊目】GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代(アダム・グラント)

【GIVE&TAKEは普遍なのか?】
組織心理学者・アダム・グラント氏が、GIVE&TAKE「与える人」こそ成功する時代が、今後も続いていくのかを考察する一冊。「与えること」に未来の成功はあるのか?

■書籍の紹介文

GIVE&TAKE。
あなたは、どれだけ意識をして生活していますか?

 

本書は、この世の原理原則におもえる「GIVE&TAKE」は今後も通用するのか?と提起しながら、なぜ、「与える人」であるべきかを考察する一冊。

 

人間は「3つのタイプ」に分かれると定義しています。
(1)テイカー:受け取る人
(2)ギバー:与える人
(3)マッチャー:バランスをとる人

 

3つのタイプのうち、一番成功をするのはどのタイプか。
これを考えた上で、なぜ「与える人(ギバー)」があるべきかを、あきらかにしていきます。

 

『「テイク」を前提としての「ギブ」』と『「ギブ」の結果としての 「テイク」』。
これは、同じように見えてまったく異なるものです。

 

原理原則と呼ばれるあたり前のことにさえ、疑問を投げかけてみる。
そうすることで、おもってもいなかった”新しい思考”が生まれてくる。

 

このことを体験できる良書。
今後の生き方について考える、またとない機会です。

 

人に惜しみなく「与える人」になる。
「なぜ、そうあるべきか」その答えに触れてみてください。

 

◆「与える人」であれ!

GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代
アダム・グラント 三笠書房 2014-1-10
売上ランキング(公開時):630
Amazon Kindle 楽天

■【要約】15個の抜粋ポイント

大きな成功を収める人々には3つの共通点がある。
それは「やる気」「能力」「チャンス」だ。
成功とは、勤勉で才能があり、かつ幸運な人々によって達成されるものだ。

 

しかし、第4の要因がある。
それは「ギブ・アンド・テイク」だ。
成功は「人とどのように、ギブ・アンド・テイクするか」に大きく左右されるのだ。

 

●人間の3つのタイプ
(1)テイカー:受け取る人
(2)ギバー:与える人
(3)マッチャー:バランスをとる人

 

「テイカー」は常に、与えるより多くを受け取ろうとする。
ギブ・アンド・テイクの関係を、自分の有利になるようにもっていき、相手の必要性よりも、自分の利益を優先しようとする人だ。

 

「ギバー」は、ギブ・アンド・テイクの関係を、相手の利益になるようにする人、受け取る以上に与えようとする人だ。
テイカーが、自分中心に考えるのに対し、ギバーは他人を中心に考えるのだ。

 

仕事において、ギブ・アンド・テイクはもっと複雑だ。
一人の人間が、ギバーとテイカーにはっきり分かれることはほとんどなく、たいていの人は、第3のタイプになる。

 

それが、与えることと、受け取ることのバランスをとろうとする「マッチャー」だ。
マッチャーは、常に「公平」という観点に基づいて、行動しようとする。

 

成功を収めるのは、驚くべきことに、それもギバーなのだ。
つまり、ギバーは成功への階段の一番下だけでなく、頂点も占めているのだ。

 

ギバーは「頼り合うことが弱さだ」とは考えない。
それより、「頼り合うことは、強さの源で、多くの人々のスキルを、より大きな利益のために活用する手段だ」と考えている。

 

ギバーは、グループに貢献するので、感謝される。
同僚が嫌がる仕事を引き受けるので、恨みを買うこともない。
むしろ、仲間から賞賛されるのだ。

 

「他者志向」になるということは、受け取るより多くを与えるが、決して自分の利益は見失わないことだ。
それを指針に「いつ、どこで、どのように、誰に与えるか」を決めることなのだ。

 

人は「利己心」と「思いやり」の両方を原動力にする時、もっとも成功できる。
他者への関心と自分への関心が結びつけば、ギバーは、燃え尽きることがなくなり、成功しやすくなるのだ。

 

テイカーは、成功とは「人を出し抜いて優れた成果を達成することだ」と考えがちだ。
マッチャーは、成功とは「個人の業績と他人の業績を公正に釣り合せることだ」と考える。

 

一方、ギバーの頭の中では、成功の定義そのものが少し違う。
ギバーは、成功を「他人にプラスの影響をもたらす個人的なものだ」と考える。

 

起きている時間の大半を仕事に費やす私たちが、ほんの少しでも、職場でギバーになれれば、もっと大きな成功、豊かな人生、より鮮やかな時間が手に入るはずだ。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【204-1】他者志向を心がける

【204-2】「他人にプラスの影響をもたらすモノ」を成功と捉える

【204-3】「ギバー」を目指す

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代
【著者名】アダム・グラント
出版社三笠書房
【出版日】2014/1/10
オススメ度★★★★☆
こんな時に生き方に迷ったときに
キーワード心理学生き方人間関係
【頁 数】382ページ
【目 次】
1 あなたは、まだ「ギブ&テイク」で人生を決めているのか
2 「名刺ファイル」と「フェイスブック」を見直せ
3 チームの総力を活かせる人
4 荒野で“ダイヤモンド”を見つける法
5 「パワーレス」の時代がはじまった
6 「与える人」が気をつけなければならないこと
7 気づかいが報われる人、人に利用されるだけの人
8 人を動かし、夢をかなえる「ギブの輪」
9 「成功への道」を切り拓く人たち

 

この本が、あなたを変える!

GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代
アダム・グラント 三笠書房 2014-1-10
売上ランキング(公開時):630
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アダム・グラントさん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

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