【書評:1621冊目】あなたのショートケーキにイチゴはのっていますか?(荒木秀文)

【あなたの仕事に、イチゴはのっていますか?】
太陽工業社長・荒木秀文氏が、『あなたのショートケーキにイチゴはのっていますか?』と題して、大切にするべき仕事の本質を「イチゴの物語」にたとえて指南する一冊。

■書籍の紹介文

おいしいショートケーキ。
あなたは、どうやって食べますか?

 

本書は、ショートケーキとイチゴの関係をたとえにしながら、大切にするべき”仕事の本質”を指南する一冊。

 

ショートケーキは、ふだん関わっている仕事。
イチゴは、その仕事においてもっとも大切なモノ。

 

このたとえをとおして、”仕事の本質”をとても上手に説いていく一冊です。
新入社員や伸び悩んでいる若手社員、仕事への意欲が減退している人に特にオススメな内容です。

 

どんな仕事も、問題を内在しています。
その問題に気づき、解決させることができれば、感動(付加価値)が生まれます。

 

仕事しか見ない人を、ショートケーキばかり食べてイチゴの前にお腹いっぱいになる人とたとえます。
端的に言えば、与えられた仕事だけをこなす人です。

 

一方、仕事に内在する問題に気づける人を、イチゴをしっかり食べられる人とたとえます。
みずから仕事を生み出し付加価値を産む人です。

 

この2つの関係性をとおして、”仕事の本質”に鋭く迫っていきます。
なるほどなと感じたのが、前者のショートケーキばかり食べている人にはイチゴが見えていないという指摘。

 

与えられた仕事を一生懸命にこなしていることの何が悪い!とおもうものです。
ですが、スポンジとクリームばかり食べているんだと捉えると、急に虚しさを意識させられます。

 

せっかく仕事に取り組むのなら、イチゴの乗ったショートケーキを食べたい。
自分だけの”美味しいイチゴ”をのせてみたいとおもいます。

 

このイメージをうまく使って、仕事の捉え方、関わり方、価値感を示してくれます。
あたり前に存在しているのにイメージしにくい「仕事」というものを、ショートケーキとイチゴで可視化されたような感覚を覚えます。

 

仕事に不安を覚えたり、前向きになれなかったり。
そんな少し弱ったときに、背中を押してくれるような空気感の一冊です。

 

◆イチゴをのせて美味しく食べよう!

あなたのショートケーキにイチゴはのっていますか?
荒木秀文 白夜書房 2020-2-5
売上ランキング(公開時):31,970
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■【要約】15個の抜粋ポイント

ショートケーキは与えられた仕事であり、イチゴは「みずからつくるべき仕事」だ。

 

「与えられた仕事のなかには、みずからつくるべき仕事がある」という考えをもっていないと、100パーセント受け身の状態、待ちの姿勢がしみついてしまう。

 

与えられた仕事のなかに、みずからつくるべき仕事を見つけていくためには、仕事に対する知識や経験、さらに待ちの姿勢をやめること。
言い換えれば、宣言して行動することが必要だ。

 

言葉を文字通り受け取ってしまう人は、目的をとらえることができない。

 

事業は人につくものではなく、後世に伝えるもの。
「おれが、おれが」という気持ちになりかけたとき、思い出してほしい。
自分という枠組みから仕事という枠組みへ。
思考の枠を広げよう。

 

知識や経験は一足飛びに手に入れることはできない。
肝に銘じておこう。

 

与えられた仕事に一生懸命取り組み、知識や経験を積み重ねていくと、必ず「なぜ?」という疑問にぶち当たる。
その疑問を感じることができるかどうかがキモだ。

 

疑問をもつ対象は自分のことではなく、仕事のことでなくてはならない。
「一生懸命やっているのに、なんでわたしは評価されないんだろう?」という疑問では、会社への文句を言うだけで終わってしまう。
そうではなく、「仕事がうまくまわらないのは何でだろう?」という疑問を感じられるようになろう。

 

イチゴ=問題をみずからつくるべき仕事で解決+現実の与えられた仕事

 

何をもって本物の上司、先輩だと見極めればよいか。
1つだけある。
それは「情熱を持ってワクワクしながら仕事をしている」ことだ。

 

何を解決すればいいのか見えやすい問題もあれば、主要因が見えにくい複雑なものもある。
チームで取り組もうと、個人で取り組もうと、「その仕事は誰の、何のための仕事ですか?」と問うことは、勘違いを正すのには最高の質問だ。

 

みずからつくる仕事を最大限に高め、お客さまに感動してもらうこと。
そのときにようやく、自分たちがイチゴをつくり出したことに気づくことができるのだ。

 

「仕事の目的は何か?」「その仕事はいったい誰に向いているのか?」をつねに意識しておかなければならない。

 

努力は消えない。
努力が実らないときもあるかもしれないけど、積み重なっていくものだ。
それに、自分自身で「やり切った」という評価はしてあげられる。
だから、明日から、いや今日からがんばってみよう。
きっとあなたのイチゴはピカピカ光るはずだ。

 

「ポジティブに生きる」
これが本書を締めくくる最後のアドバイスだ。
イチゴを虹色に輝かせる絶対条件とも言える。
どんなことでもポジティブに向かう気持ちはとても大事だ。
くじけそうになったとき、このうんこの話を思い出してほしい。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1621-1】楽しみながら仕事をする

【1621-2】「努力は消えない」ことを忘れない

【1621-3】何時もポジティブに生きる

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】あなたのショートケーキにイチゴはのっていますか?
【著者名】荒木秀文著者情報
出版社白夜書房
【出版日】2020/2/5
オススメ度★★★☆☆
こんな時に明日の仕事力を磨きたいときに
キーワード働き方自己対話マインド
【頁 数】191ページ
【目 次】
01 仕事には必ずイチゴ(大切なもの)がある
02 イチゴを残す人は、イチゴが見えていない
03 目の前のショートケーキを一生懸命食べよう
04 否定しない
05 イチゴだけ食べよう
06 大きくてイチゴがのっていないホールケーキ(チャンス)が現れる
07 イチゴをつくろう
08 自分が得意なイチゴ(強み)は何色?
09 それぞれ得意な色が違う仲間を集めよう
10 カラフルなイチゴがのったホールケーキが完成する
11 虹色のイチゴをつくろう

 

この本が、あなたを変える!

あなたのショートケーキにイチゴはのっていますか?
荒木秀文 白夜書房 2020-2-5
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荒木秀文さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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