【絡んだ糸をほぐすための処方箋】
おもてなし講師・山田マキ氏が、『人生をシンプルにする本』と題して、現状を変えるために何かを身につける足し算思考から、必要ないものを引き算する思考への転換を指南する一冊。
もくじ
■書籍の紹介文
現状を変えたいとき。
あなたは、なにをしようとしますか?
本書は、「あれもできないと」「これもできるべき」とどんどん身につけてしまう足し算思考から、必要ないものを引き算する思考への転換を指南する一冊。
自分の抱えるモノが増えるほど、複雑になっていきます。
それに比例して、心のモヤモヤやイライラも増していきます。
このとき、多くの人が誤った判断をしてしまいます。
モヤモヤやイライラを解消したくて、”さらに”、新しいなにかを身につけ(抱え)ようとしてしまうのです。
部下が期待通りの成果をあげないから、より厳格に管理しようとしたり。
イライラを解消しようとした言動が、思わぬ反発を招き、イライラがさらに募ったり。
良かれとおもった行動が、さらに自分を苦しめてしまう。
絡んだ糸をほぐそうとすればするほど、逆に、糸がどんどん絡まってしまうのです。
そして、口にするのです。
「あーーーーめんどくさ!!!」と。
本書は、こんな状況から一刻もはやく脱するために書かれています。
脱するためにやるべきことが端的に書かれている、本としてもシンプルな一冊です。
とくに印象的だった箇所。
それは「不安を解消するには、ものへの執着を捨てよう」という箇所です。
不安を感じるのは、選択肢がある証拠だといえます。
どれを選べば失敗しないのか迷うことで、正解かな?大丈夫かな?と不安が湧き上がるからです。
これを、ものへの執着という点で可視化するのがおもしろいと感じます。
衣服も厳選することで、コーディネートも迷いませんし、「今日の着こなし大丈夫かな?」と”不安”になることもありませんよね。
物理的にものを捨てる(厳選する)ことで、迷わない環境を整える(引き算していく)。
これを習慣にすることで、不安を感じることがなくなり、前向きになっていけるのです。
このように、複雑な状態を脱し、シンプルな状態になるための方法がいくつも示されています。
その方法は、仕事にプライベートに、人生のあらゆる場面で活かすことができるものばかりです。
ひとつひとつ実践することで、余計な部分が削ぎ落とされた”シンプルな自分”になっていきます。
「めんどくさ!」「もうイヤ!」と愚痴ることがなくなることで、実感することでしょう。
ただし、ひとつ注意してください。
なにかというと、シンプルな状態は人それぞれ違うということです。
決して、他人と比べて迷ったりしないように気をつけてください。
自分にとってのシンプルを目指しましょう!
◆Simple is Best!!
人生をシンプルにする本
山田マキ ダイヤモンド社 2019-9-19
売上ランキング(公開時):29,428
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■【要約】15個の抜粋ポイント
「わかり合うべき(相手は自分のことを理解すべき)」という観念はスパッ!と捨てて、わかち合うほうにシフトしてみてください。
それって本当に大事なこと?
と自問自答し、行動を選んでいくのです。
いち早く「勝った」「負けた」の世界から飛び出して、自分のこと、他人のことを認められるようになったほうが人生は素晴らしいものになるはずです。
では、どうやって抜け出せるでしょうか?
それは、「負けました」と、口にしてしまうことです。
人に対しても自分に対しても、「なぜか?」と問うことはやめましょう。
なお、
・「どうすれば?」の項目はできる限り多く出す
・「どうすれば?」の行動例は、時期(いつまでに)と行動(何をするのか)を具体的に決める
という点を意識すると、習慣がよりブラッシュアップされていきます。
全体から見れば、短所というのは人を構成するほんの一部でしかありません。
●長所にフォーカスするための3つの思考
(1)「〜できない」という表現を使わず、肯定する
(2)先入観を持たない
(3)短所が1つあったら、長所を2つ挙げる
●大きな不満が湧いてきたときの対処法
(1)自分に声をかける
(2)自分を褒める
(3)自分でハグをする
(4)不満をパワーを変える
褒めるというのは、言い方を変えれば優れた部分を「評価する」ということです。
受け手によっては「上から目線」に感じられることもあるので、評価をするのではなく、気持ちを伝えるという方針にしていくと余計な摩擦を減らすことができるでしょう。
いい人を続けていくと、実は「都合のいい人」になってしまいます。
(略)
いい人でいるために使っていたエネルギーを、もっと別の場所に注ぐようにしてみてください。
そのとき、あなたの本当の魅力がどんどん発揮されていきます。
失敗の捉え方を変えていくには、
・失敗したら、「発見」の機会だと考える
・失敗からの学びを活かす方法を抽出する
・すべきことをしっかりしたら、あとはもう気にしない
このようなサイクルをつくっていくことで、引きずって悩む時間をなくしてしまいましょう。
人生をシンプルにする方法としては、人の期待は無視するようにしてみてください。
「どれだけの成功をしたか」という事実の数ではなく「どんな経験をして、そこから何を学んだか」をいかに積み重ねるかで、人としての磨かれ方が変わってくるのではないでしょうか。
不安を解消するには、ものに執着をする自分と決別することが何よりも重要なことなのです。
覚悟を決めたい、決めた覚悟がぶれそうになった・・・
そんなときは、次の3つを問いかけてください。
(1)誰の人生ですか?
(2)誰が責任を持ってくれますか?
(3)最高の決断をしてくれる誰かが、他にいますか?
悩んでいるときというのは、何でも過剰に反応しすぎなのだと思います。
その、いつもより過剰になっている部分をいつもの水準に戻してあげる癖をつけていくことで、人生というのは今よりもずいぶんシンプルになっていくはずです。
■【実践】3個の行動ポイント
【1518-1】「わかち合う」ことを常に意識する
【1518-2】「なぜか?」ではなく「どうすれば?」で自分にも相手にも問いかける
【1518-3】「褒める」ではなく「評価する」姿勢で相手のいいところを伝える
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】人生をシンプルにする本
【著者名】山田マキ ・ 著者情報
【出版社】ダイヤモンド社
【出版日】2019/9/19
【オススメ度】★★★★☆
【こんな時に】自分を変えたいと思ったときに
【キーワード】生き方、人間関係、自己対話
【頁 数】224ページ
【目 次】
第1章 人生をシンプルにするためにまず知っておきたいこと
第2章 人とムダに戦わないために
第3章 自分や他人のネガティブと付き合っていくために
第4章 コミュニケーションのストレスを最小限にするために
第5章 自分と上手に付き合うために
第6章 吸いも甘いも噛み分けるために
第7章 自分の人生を歩んでいくために
この本が、あなたを変える!
人生をシンプルにする本
山田マキ ダイヤモンド社 2019-9-19
売上ランキング(公開時):29,428
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山田マキさん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)
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