【書評:1498冊目】具体と抽象(細谷功)

【「具体」と「抽象」こそが人間の証明】
ビジネスコンサルタント・細谷功氏が、『具体と抽象』と題して、人間の知性のほとんどは抽象化によって成立していると提起し、抽象化思考の重要性や考え方を指南する一冊。

■書籍の紹介文

具体的と抽象的。
どちらの言葉に好印象を持ちますか?

 

本書は、人間の知性のほとんどは抽象化によって成立していると提起し、具体と抽象の間を”自ら”往復できるようになる抽象化思考を指南する一冊。

 

具体とは、わかりやすい。
抽象とは、わかりにくい。

 

ほとんどの人が、このように認識しているのではないでしょうか。
そして、どちらかというと「具体(わかりやすい)」に好印象を持っているとおもいます。

 

この偏った印象を正すことが、本書の目的。
さらに、具体と抽象の間を”自ら”往復できるようになることを目指します。

 

「抽象というのは、見える人にしか見えない」
著者のこの表現は、見事だなと感じました。

 

この表現を借りると、いろいろな問題の原因が見えてきます。
上流の仕事は抽象で下流の仕事は具体だから、経営と現場の意思疎通の乖離がおきる、など。

 

挿しこみの4コマ漫画と図が、理解を助けてくれます。
そのため、スムーズに抽象の世界を知ることができます。

 

何度もくり返し読みたい。
そう思わせてくれる良書です。

 

◆具体と抽象を自在に操ろう。

具体と抽象
細谷功 dZERO 2014-11-27
売上ランキング(公開時):1,373
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■【要約】15個の抜粋ポイント

「抽象化を制するものは思考を制す」といっても過言ではないぐらいにこの抽象という概念には威力があり、具体と抽象の行き来を意識することで、間違いなく世界が変わって見えてきます。

 

言葉と数を生み出すのに必要なのが、「複数のものをまとめて、一つのものとして扱う」という「抽象化」です。
言い換えれば、抽象化を利用して人間が編み出したものの代表例が、「数」と「言葉」です。

 

人間が楽しんだり悲しんだり悩んだりするのは、「よくも悪くも」抽象化という行為のおかげです。
抽象化によって人間の精神世界が何十倍にも広がっているのです。

 

何が具体で何が抽象かというのは、絶対的なものではなく、お互いの関係性で成り立つものです。

 

抽象度が上がれば上がるほど、本質的な課題に迫っていくので、そう簡単に変化はしないものです。
「本質をとらえる」という言い方がありますが、これもいかに表面事象から抽象度の高いメッセージを導き出すかということを示しています。

 

上流の仕事(抽象レベル)から下流の仕事(具体レベル)へ移行していくにともない、仕事をスムーズに進めるために必要な観点が変わっていくということです。

 

「複雑で分厚い本」に価値があるのが具体の世界、「シンプルに研ぎすまされた一枚の図」に価値があるのが抽象の世界といえます。

 

身の回りの「一見遠い世界のもの」をいかに抽象レベルで結びつけられるかが、創造的な発想力の根本といえます。

 

抽象化の能力は、インターネット上にあふれる膨大な情報から自分の目的に合致した情報を短時間で収集したり分析したりする場面でとくに力を発揮します。

 

ルールや理論、法則は、大抵の場合は具体的に起こっている事象の「後追い」の知識だったはずです。
ところが、一度固定化された抽象度の高い知識は固定観念となって人間の前に立ちはだかり、むしろそれに合わない現実のほうが間違いで、後付けだったはずの理論やルールに現実を合わせようとするのは完全な本末転倒といえます。

 

抽象度は上がれば上がるほど、客観性が増していく分、感情には訴えなくなります。

 

人間は、個人レベルでは感情で動くことがほとんどですから、集団での目標を達成するためには、感情に訴えることが不可欠です。
そのような場合に必要なのは具体例、個人的な体験やストーリーということになります。
ここでも、具体と抽象をうまく組み合わせて使い分けることがポイントです。

 

具体と抽象は、常にセットで全体を見て、それらを連係させた上で計画と実行のバランスをとっていくことが重要なのです。

 

状況と相手に応じてちょうどよい抽象度でコミュニケーションすることが重要です。
「抽象的だからわかりにくい」ということがクローズアップされがちですが、じつは「具体的すぎてわかりにくい」こともあるのです。

 

抽象レベルを上げれば、「同じである」ととらえられる範囲が広がります。
経験や情報の量が同じであっても、具体レベルでものを見ている人に比べ、格段に豊富なアイデアを生み出すことができるでしょう。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1498-1】理論やルールに現実を合わせようとしない

【1498-2】具体と抽象を常にセットにして考える

【1498-3】状況と相手に抽象度を合わせることを意識する

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】具体と抽象
【著者名】細谷功
出版社dZERO
【出版日】2014/11/27
オススメ度★★★★★
こんな時に考える力を身につけたいときに
キーワード思考発想力ことばのチカラ
【頁 数】133ページ
【目 次】
序章 抽象化なくして生きられない
第1章 数と言葉
第2章 デフォルメ
第3章 精神世界と物理世界
第4章 法則とパターン認識
第5章 関係性と構造
第6章 往復運動
第7章 相対的
第8章 本質
第9章 自由度
第10章 価値観
第11章 量と質
第12章 二者択一と二項対立
第13章 ベクトル
第14章 アナロジー
第15章 階層
第16章 バイアス
第17章 理想と現実
第18章 マジックミラー
第19章 一方通行
第20章 共通と相違
終章 抽象化だけでは生きにくい

 

この本が、あなたを変える!

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細谷功 dZERO 2014-11-27
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細谷功さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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