【ともに気持ちよく生きるために】
医学博士・平松類氏が、「老人の取扱説明書」と題して、高齢者の体の特性と接し方を解説しながら、高齢化社会を生きやすくする方法を提唱する一冊。誰だってギスギスしたくない。
ご老人と接して感じるストレス。
どんなことが挙げられますか?
本書は、老人と接していて「困る!」と多くの人が感じる行動をテーマに、高齢者との関係でストレスを溜め込まない方法を提唱する一冊。
2025年には、4人に1人が65歳以上になると言われています。
街中を歩いても、高齢者が多いなと感じることが日に日に増えているように感じます。
このように、高齢化社会をが本格化している日本。
年金問題、医療費問題など、歪みが年々大きくなっています。
そんな中で出版された本書。
「個人ができる身近な高齢者対策」という感想が真っ先に浮かびます。
「あるある!」「そうそう!」と共感する高齢者の問題行動の原因を知り、どう対処すればいいのかをしっかり学べます。
ひとりでも多くの人が本書を学ぶことで、高齢世代と若い世代の双方が生きやすい社会になると個人的に強く思います。
コントロールできないことに心が乱されると、想像以上に疲弊します。
高齢者との接し方において、このコントロールできないことをコントロールできると思ってしまっている点が数多くあることに気づきます。
この齟齬を少しでも解消するために、この本は役立ちます。
自分の親、仕事上で接する高齢のお客様など、本書の活用範囲は非常に幅広いです。
ともに気持ちよく暮らすために。
ぜひ、読んでみてください。
◆これからの社会を生きやすくするために。
やっぱり言ったことは聞いてもらいたい。
そこで看護師のように伝わりやすくするにはどうすればいいのか?
コツは三つです。
「低い声で、ゆっくり、正面から」です。
難聴を予防改善するには、まずは食事です。
マグネシウムが効果的であることがわかっています。
昔のことはよいことが、最近のことは悪いことが、頭に残りやすい。
これが過去の美化につながっている。
年を取っても味覚を衰えさせないためにはどうするか?
一番大切な栄養素が亜鉛です。
亜鉛が足りていないと味覚が悪くなることがわかっています。
味噌汁の濃さ、ソースをかける量などが少ない日というのを設けておくと、味覚が鍛えられます。
微量の塩分でも感じることができるようになります。
高齢者が「あれって言ったらあれのこと。しつこく聞かないで!」と怒ってしまうことがあります。
この場合は、問題です。
認知症の前兆かもしれないからです。
なお、怒ってしまうのは、自分でも「あれ」が何だかわからなくなっており、そのことを指摘されるのが嫌だからです。
本を読むと認知症の発症率を35%減らすことがわかっています。
定期的に瞼を上げる目の運動も有効です。
目をギュッとつぶってから大きく開けるというようにして、瞼を持ち上げるのです。
どこでも隙間の時間でできるので、1日10回程度を目指して行いましょう。
口の中は入れ歯だけではありません。
口の内側全般もきれいにしておかないといけません。
話しかける時はできる限り雑音を減らす。
そして真っすぐ相手に向いて、自分が話しているということを示す。
これが大切です。
話をしっかりと聞くには、きょろきょろと見回すことが効果的です。
顔を動かすことで右耳と左耳の位置関係が変わり、会話がわかりやすくなります。
耳の所に手を当てると、より効果的です。
一度、重心がどのくらい保たれているのかをチェックしてみましょう。
目を開けたまま、片足立ちを何秒間できるのかを調べるだけと、とても簡単です。
15秒以上なら重心は問題ありませんが、15秒未満なら重心は不安定でかなり転びやすい状態です。
骨というとカルシウムばかりに目が行きがちですが、骨をつくるにはビタミンD、ビタミンKが不可欠です。
(略)
ビタミンDは、腸でカルシウムを吸収するのに必要です。
ビタミンDの含まれる食べ物としては、鮭が有名です。
ビタミンKは骨をつくるための骨基質タンパク質の一つであるオステオカルシンに必要となります。
小松菜やほうれん草がお勧めです。
歯周病予防で誰でもすぐにできる対策としては、歯ブラシは最低でも月に1本変えることです。
多くの人は不溶性食物繊維ばかりを摂りがちですが、水溶性食物繊維が豊富な海藻類なども食べましょう。
【1208-1】高齢者と話すときは「低い声で、ゆっくり、正面から」を意識する
【1208-2】正しいからと間違いを正すような接し方はしない
【1208-3】関係の深い高齢者の変化を見逃さない
知れば、自分の立ち位置がわかる。
【書籍名】老人の取扱説明書
【著者名】平松類
【出版社】SBクリエイティブ
【出版日】2017/9/6
【オススメ度】★★★☆☆
【こんな時に】健康的な人生を送りたいときに
【キーワード】社会、健康法、生活習慣術
【頁 数】224ページ
【目 次】
第1章 人の困った行動3大ド定番
第2章 いじわる
第3章 周りが大迷惑
第4章 見ていて怖い、心配…
この本が、あなたを変える!
平松類さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/
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