【書評:079冊目】結果を出し続けるために(羽生善治)

【自分の可能性を解放しよう!】
棋士・羽生善治氏が、『結果を出し続けるために』と題して、どんな状況であっても道を切り拓くのは「考える」ことだと説きながら、考えるために大切な3つのことを指南する一冊。

■書籍の紹介文

自分の持つ可能性。
どこまで信じていますか?

 

本書は、結果を出し続けるために「考える」ことだと提起し、考えるために大切な3つのことを指南する一冊。

 

大切な3つのこととは、
(1)ツキと運にとらわれない最善手の決め方
(2)プレッシャーとの付き合い方
(3)ミスへの対応の仕方
です。

 

頑張れば、結果を出せる。
ただ、結果を出し続けるのは並大抵のことではない。

 

このことは、容易に想像がつくでしょう。
ではなぜ、3つを大切にするとそれが可能になるのか。

 

実際の対局のように、張り詰めた空気感と流れるような展開で説いていきます。
結果を出し続けている棋士である著者の言葉は、すーっと心に染み渡ります。

 

結果を出し続ける道への第一歩。
踏み出すのに役立つ一冊です。

 

◆結果を出し、可能性を広げよう!

結果を出し続けるために
羽生善治 日本実業出版社 2010-11-26
売上ランキング(公開時):7,477
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■【要約】15個の抜粋ポイント

「棋士は、常に先の局面を見通して、次の一手を指している」そんなイメージがあるかもしれない。
しかし、将棋は絶対に自分の予想した通りにはならない。
10手先の予想でさえ困難だ。

 

●結果を出し続ける3つの鍵
(1)ツキや運
(2)プレッシャー
(3)ミス

 

ツキや運を呼び込むには「ツイている人の真似をすること」だ。
これは、基本的なセオリーであり、私もやっている。
反対に「ツイていない人の逆を張れ」ともいわれるが、私は絶対にやらない。

 

人間は、選択肢が多いほど、自分が行った選択に対して後悔しやすくなるものだ。
後になって「ああしておけば良かった」と思いやすくなる。

 

自分が行った選択を後悔するより、自分が選んだことの中に、次に進むために必要不可欠なものがあったと考えるほうが、未来に活きる。

 

現代は、統計学や確率計算の理論がすごく進んでいる。
そのため、セオリーや定跡、常識が確立・確定しやすい。
その通りやっていると問題も起きにくいので、つい頼りたくなる。
しかし、セオリーや定跡に頼りすぎると、いったんそこから外れたり、自分で道を切り拓くことが必要な局面になった時、自力で対応できる力が弱くなってしまう。

 

自分の状況や環境、時代の流れを読んで、未来を切り拓いていく力を身につけるには、羅針盤が効かないような状況に極力身を置くことだ。
そうすれば、自力で考えざるを得なくなる。

 

最もパフォーマンスを発揮できるのは、リラックスして、楽しんで、集中している状態だ。
将棋では時間の観念がなくなり、ゴールまで一直線に読み切れ、そしてその読みに確信を持てるような状態だ。

 

プレッシャーがかかっている時は、山登りに例えると、8合目まで来ているような状態だ。
自分の状態を俯瞰できないので、あと少しのところでひるんでしまい、ダメだと思ってしまうのだ。

 

現実を直視することは、精神的にはきつい。
しかし、今を受け止めて次に進むことだ。
弱点を克服するための努力を続けるために「自分の弱点が明確になって良かった」ととらえるのだ。

 

ミスをしてしまったら、まずミスをした瞬間から、ミスする前の局面のことを頭から消すことだ。
その瞬間に「これは初めて見た局面だ」と考え直し、新たに取り組むのだ。

 

●5つの気持ちの切り替え方
(1)まず一呼吸おく
(2)現在に集中する
(3)優劣の判断を冷静に行う
(4)能力を発揮する機会だととらえる
(5)すべてに完璧さを求めず、自分の可能性を広げるチャンスだととらえる

 

当事者意識を持たない限り、絶対に失敗からは学べない。
だから、自分の失敗からはとことん学ぶべきだ。

 

ミスが重なるのは、ミスの後にこそ、新たなミスが起こりやすいからだ。
原因は、ミスをしたことによる精神的な動揺だ。
気持ちが揺らぎ、落ち着かなくなり、冷静な判断ができなくなるのだ。

 

将棋に限らず、何事も激しく戦っているところに目が行きがちだ。
しかし、最終的に決断して指す前に、もう1度全体を見ることだ。
最終的な確認をすれば、ミスは少なくなるものなのだ。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【079-1】気持ちが乱れたら深呼吸をする

【079-2】今この瞬間に集中する

【079-3】失敗から学ぶ

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】結果を出し続けるために
【著者名】羽生善治
出版社日本実業出版社
【出版日】2010/11/26
オススメ度★★★★☆
こんな時に自分を変えたいと思ったときに
キーワードマインドヤル気生き方
【頁 数】216ページ
【目 次】
第一章 努力を結果に結びつけるために
第二章 ツキと運にとらわれずに、最善を選択する
第三章 120%の能力を出し切る、プレッシャーとの付き合い方
第四章 結果を出し続けるためには、ミスへの対応が鍵になる
第五章 自ら変化を生み出し、流れに乗っていくために

 

この本が、あなたを変える!

結果を出し続けるために
羽生善治 日本実業出版社 2010-11-26
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羽生善治さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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