【書評:043冊目】日本人が「世界で戦う」ために必要な話し方(北山公一)

【口下手だからこそ、話し方が活きる!】
外資系企業マネージャー・北山公一氏が、『日本人が「世界で戦う」ために必要な話し方』と題して、伝えたいことがきちんと伝わる、外資仕込みの「話し方」を指南する一冊。

■書籍の紹介文

人と話すこと。
なにか苦手に思っていることはありますか?

 

本書は、「口下手」を自称する著者が、グローバル企業で15年、アメリカ居住5年半で身に付けた実践的な話し方テクニックを、39のルールにして指南する一冊。

 

言わなくても分かるでしょ。
よく言われることです。

 

単一民族、単一言語、単一文化の日本だからこそ発達した”技術”だとおもいます。
しかし、グローバル化によって、国内にいても多くの外国の方と接する機会が増えてきました。

 

また、価値観の多種多様化によって、日本人の中でも”単一”が崩れてきています。
結果、コミュニケーションの齟齬が発生して、人間関係のトラブルが多発するようになります。

 

こうした現状を理解し、自分を調整しなければなりません。
自分の思いを、しっかりと相手に伝えるためにも。

 

ここで役立つのが、世界基準のコミュニケーションルールです。
人種、宗教など、多種多様なバックグラウンドを抱えた人達の集合体である欧米社会。

 

そこで培われた「話し方」は、まさに今の日本に必要なものです。
本書では、39のルールにまとめ上げて解説します。

 

これからの時代のコミュニケーション。
この言葉がピッタリの内容です。

 

◆「口下手」でも大丈夫。

日本人が「世界で戦う」ために必要な話し方
北山公一 日本実業出版社 2013-7-25
売上ランキング(公開時):ー
Amazonで探す 楽天で探す

■【要約】15個の抜粋ポイント

世界には「話せばわかる」という感覚はない。

 

日本以上に様々なバックグラウンドと価値観を持つ人間がひしめく海外では、自分の考えを「自分流」に表現しても伝わらない。
相手に伝わるように工夫して話して初めて伝わるというのが常識だ。

 

●世界標準のコミュニケーションの7つの基本ルール
(1)「多様性」⇒「お互い、違うのが当たり前」が大前提
(2)「リスペクト」⇒相手の価値観を尊重する
(3)「リアクション」⇒会話で「間」があくのは、放送事故
(4)「理由」⇒「なぜ」好きか「なぜ」嫌いかをはっきりさせる
(5)「主張」⇒言いたいことは必ず口に出す
(6)「二者択一」⇒「イエス」「ノー」をはっきりと
(7)「自立」⇒あいまいな態度は許されない

 

議論で人を動かすのがグローバル・スタンダードだ。
グローバル企業では、自分と価値観の違う人を「あれ、頼むよ」の一言で動かすことはできないのだ。

 

そこで「数字、ファクト、ロジック」の登場だ。
この3つが論理的会話には不可欠だ。
「数字」とは、具体的な数字、「ファクト」とは事実認識、「ロジック」とは話し手が使う「論理」のことだ。

 

グローバル人材は、結論からものを言う訓練ができている。
つまり、結論を先に言ってから理由を述べるのだ。
これが効率よい会話を可能にする。

 

結論を最初に言うことで、議論にテンポが生まれやすい。

 

グローバル企業における議論は激しい。
しかし、激しい議論後も仲良くできる。
これは、議論という行為と、相手の好き嫌いを分けているからだ。
相手の意見と人格を分けるのだ。

 

グローバル企業で活躍するには、エレベーターピッチが必要だ。
これは、エレベーターに乗っている30秒程度の短時間の間に説明することだ。

 

グローバル企業の上司は、部下の生産性や働きやすさに気を使う。
上司は、部下を簡単に呼びつけたりしない。
部下が集中力の必要な仕事に取りかかることができなくなるからだ。

 

できる上司はメールを多用する。
気になった時、すぐに簡単なメールを打つ。
部下は、手が空いたときになるべく早く上司に返信をする。
それで満足しない場合、上司はまたメールを返す。

 

日本では、仕事でトラブルが起きたとき「何はなくても、まず謝罪」となる。
これは日本独特の習慣だ。
海外では、安易な謝罪は、かえって不誠実な印象を与える。

 

グローバル企業における誠実な振る舞いとは「トラブルが起きた原因を早急に調査し、必要な場合は改善策を考える」ことだ。
ともすれば、謝っただけで満足しがちな日本人の感覚は、通用しないのだ。

 

日本では、電話がかかってきたとき、目の前の相手との会話を中断してでも、電話に出ようとする。
一方、グローバル企業では、電話よりも、目の前の相手を重視する。

 

グローバル企業は「話し方」「伝え方」の巧拙が、運命を分ける世界

 

■【実践】3個の行動ポイント

【043-1】「7つの基本ルール」を身につける

【043-2】結論⇒理由、流れで会話する

【043-3】意見と人格は分けて捉える

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】日本人が「世界で戦う」ために必要な話し方
【著者名】北山公一
出版社日本実業出版社
【出版日】2013/7/25
オススメ度★★☆☆☆
こんな時に明日の人間関係を良くしたいときに
キーワードグローバル話し方人間関係
【頁 数】187ページ
【目 次】
第1章 世界標準のコミュニケーション 7つの「基本ルール」
第2章 グローバル企業の「組織と人間関係」を知ろう
第3章 世界で勝ち抜くコミュニケーション「実践テクニック」
第4章 必ず結論を出すグローバル企業の「会議」術
第5章 グローバル企業流「メールと電話」の使い方

 

この本が、あなたを変える!

日本人が「世界で戦う」ために必要な話し方
北山公一 日本実業出版社 2013-7-25
売上ランキング(公開時):ー
Amazonで探す 楽天で探す

北山公一さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

■お知らせ

▼書評ブロガーの読書術を公開中!

▼【聴いてね♪】書評ラジオ番組
「米山智裕のBook of the Week」

▼【仲間大募集中!】101年倶楽部

▼「いいね!」応援をありがとうございます!

※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。

関連記事

コメントは利用できません。

ページ上部へ戻る