【問題は、整理することで解決する!】
思考の整理家・鈴木進介氏が、『問題解決のためのセパレート思考』と題して、思考の整理こそが問題解決にとって重要だと説きながら、問題を仕分けする思考法を指南する一冊。
もくじ
■書籍の紹介文
問題に直面したとき。
あなたは、どのように対処しますか?
本書は、「問題の9割は、思考を整理することで解決できる」と提起し、複雑に絡み合った問題と思考を仕分けしてシンプルに考える思考法「セパレート思考」を指南する一冊。
問題は、いろいろな要素が複雑に絡み合ったものである。
まずは、このことをしっかりと認識する必要があります。
目の前に見えている問題の後ろには、その問題を形づくるさまざまな要素が隠れています。
つまり、さまざまな要素の集合体が、”問題”なのです。
この認識を欠いたまま、問題解決にあたったらどういうことが起きるでしょうか。
わたしは、複雑に絡み合った糸の中でもがき苦しむ姿を想像してしまいました。
こんな状態では、いつまで経っても問題解決能力は向上しないと、著者は指摘します。
その上で、問題解決には、要素を分解する、絡み合った糸を整理して仕分けすることがなにより重要だと説きます。
仕分けしシンプルにすることで、問題の本質が見え、解決策も明確になるのです。
要するに、解決策はひとつだと思っていたのに、きちんと整理したら、実際は複数のものに対処しないと解決しないことがわかった、というようなことが起きるのです。
こうした、仕分け→整理→解決の流れを、とても分かりやすく解説しています。
複雑なテクニックなどは一切出てこないのも、取り組みへの心理的なハードルを下げてくれます。
浮かんだ選択肢を、「価値のあるもの」と「価値のないもの」に仕分けするだけ。
これだけなのに、あれだけ頭の中が混乱していたのが嘘のように、スッキリするから爽快感抜群です!
ぜひ、この爽快感を体感してみてください。
病みつきになること間違いなしです。
◆問題は、仕分けして考えろ!
問題解決のためのセパレート思考
鈴木進介 フォレスト出版 2015-7-8
売上ランキング(公開時):17,172
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■【要約】15個の抜粋ポイント
「セパレート思考」とは、頭の中にある選択肢を「価値あるもの」と「価値がないもの」にセパレート(仕分け)し、適切な決断を可能にする思考法
複数の選択肢が絡まり合って大きなままだと、何から手をつければいいのか見えてきません。
2つの仕分けをすることで、「今どこに集中すべきなのか」「本質は何なのか」が瞬時に見えてきます。
成果が出ない思考は、単に余分な情報と知識だけの”メタボ状態”
ゴミの分別と同じように、頭の中の仕分けも、目に見える状態にすること(見える化)です。
頭の中の見える化は、紙に書き出すことによって、誰でも手軽にできます。
紙に書き出すことで、冷静にかつ客観的に頭の中身が見えますので、どちらを引き算すれば良いかが一目瞭然になります。
目標は、いつも量(定量)と質(定性)の両面を明確に仕分けして、整理すること
そもそもの目的は何だったのか?
その手段は何なのか?
成果が出ないときほど立ち止まって冷静に紙に書き出しながら、目的と手段を仕分けして整理していく必要があります。
問題が起きたときに大切なことは、解決策だけではなく、「原因究明」と「解決策」をセットで考えることです。
まずは「原因究明」と「解決策」を仕分けして、因果関係を考えながら、解決策を考えることが、堂々巡りを断ち切るコツ
「100人(100社)に会うか、100通り試して解決できない問題はない」
「今すぐできる行動」と「将来的にやりたいこと」を仕分けし、今すぐできる行動に集中する
仕事とは、「制約条件の中で、最大のパフォーマンスを出すこと」
(略)
その定義に立ち戻ることさえできれば、あとは不足があるという「変えられない状態や状況」に嘆くのではなく、「変えられること」だけに意識を集中して、「工夫」ができます。
インプットした情報は、
①簡潔に要約する(要するに/ひと言で言うと)
②印象的なキーワードを7つ程度抜き出す
③大切なキーワードを3つ厳選して、行動計画の作成
この3つの手順で仕分けしていきます。
私は読書会を不定期に開催していますが、この整理法で参加者同士、書籍の内容を共有しています。
成果を出すための情報収集とは、現状分析のための情報収集ではなく、過去から未来に至る「流れ」を読む解く素材を集めることが肝になります。
「業績が良い会社とそうではない会社、稼ぐ人と稼げない人。この差は何ですか?」
こんな質問をよく受けますが、いつも答えは同じです。
それは「ビジネスの”基礎工事”ができているかどうか」です。
(略)
個人の場合で言えば、スキル習得の前に、考え方や人としてのあり方が大切ということです。
(略)
特に「誰に」「何を」「どのように」の視点で、戦略を整理することがビジネスの”基礎工事”になります。
売上は、単純に言うと、「客数」×「単価」で決まります。
厳密に言うと、「新規顧客」×「リピート率」×「客単価」です。
ということは、事業を考える視点を3つに仕分けし、リピート率や客単価の向上にも力を注ぐ必要があるということです。
「本を書くのはなんのためなんだろう?」
そう改めて問い直しました。
志を「誰のために?」「何のために?」という項目で「仕分け」し、一気にメモを書き進めていったのです。
(略)
セパレート・メモをつくることで、自分の行動にブレーキをかけていたごちゃごちゃの頭は、一気に整理されていきました。
■【実践】3個の行動ポイント
【567-1】頭の中にある選択肢を「価値あるもの」と「価値がないもの」に仕分けして考える
【567-2】考えるときは、浮かんだことを書き出しながら考える
【567-3】原因究明と解決策はセットで考える
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】問題解決のためのセパレート思考
【著者名】鈴木進介 ・ 著者情報
【出版社】フォレスト出版
【出版日】2015/7/8
【オススメ度】★★★★★
【こんな時に】考える力を身につけたいときに
【キーワード】思考、発想力、問題解決
【頁 数】248ページ
【目 次】
第1章 「セパレート思考」とは何か?(概論篇)
第2章 頭の中のゴチャゴチャを消す技術(思考篇)
第3章 心のブレーキを外して行動に移す方法(行動篇)
第4章 一瞬で片づく情報の仕分け方(情報篇)
第5章 結果にコミットする「セパレート思考」(ビジネス篇)
この本が、あなたを変える!
問題解決のためのセパレート思考
鈴木進介 フォレスト出版 2015-7-8
売上ランキング(公開時):17,172
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鈴木進介さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)
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