【書評:2197冊目】「悩まない」は9割習慣(本山ウリ)

【悩んでしまう”真の”原因を特定せよ!】
「よく悩む人」専門マインドコーチ・本山ウリ氏が、『「悩まない」は9割習慣』と題して、6週間かけて実践する「悩む人」から「悩まない人」へ変わる習慣メソッドを解説する一冊。

■書籍の紹介文

自分は悩むことが多く、悩みを引きずりがちだ。
あなたは自分をそのように認識していませんか?

 

本書は、「悩む時間」が増えるほど「人生を楽しめる時間」は減ってしまうと指摘し、6週間かけて実践する「悩む人」から「悩まない人」へ変わる習慣メソッドを解説する一冊。

 

悩みがあるということは、困っているということ。
そして、困っていることには必ず”原因”が存在します。

 

つまり、悩むことが多いのは、困ったことに直面することが多いということ。
悩みを引きずりがちなのは、”原因”をいつまでも特定できていないということです。

 

”原因”が特定できれば、”対応策”を練ることができます。
「○○で悩まされているな、よし、■■の方法で対応してみよう」といった具合に。

 

この立てた対応策によって、うまく乗り越えられることもうまくいかないこともあるでしょう。
ここで、うまく乗り越えられたことをきちんと記録してノウハウ化できたらどうでしょうか。

 

「今回は○○で悩まされて、■■という対策で乗り越えられた」という風に。
これを一つ一つ蓄積していくことで、徐々に「悩む人」から「悩まない人」に変わっていけるわけです。

 

重要なのは、蓄積したノウハウが自分オリジナルだということです。
「悩みを相談したけど良いアドバイスをもらえなかった」や「本を読んで実践したけどさらに失敗した」というのは、それが自分に合っていないからです。

 

勉強したり参考にしたりすることはとても大事なことです。
しかし、それを鵜呑みにして”消費”しているだけでは一向に悩みは消えていきません。

 

「人間の悩みに対する解決法(答え)の9割以上は、すでに書籍になっている」と言われています。
にも関わらず、今日も多くの人が悩みに苦しみ続けています。

 

それはやはり、教えを自らの経験に変えて自分オリジナルのノウハウに昇華させられていないからです。
「悩まない人」になりたいと願うのなら、自分オリジナルのノウハウづくりを今日から始めていくほかありません。

 

本書は、その一助に活用できるのではと思います。
ぜひ参考にしてみてください。

 

一点、著者の熱量が高すぎるためか、やや詰め込み過ぎかなという印象を受けました。
そのため、「このテーマで最も大切な教えは結局何?」というクエスチョンが出がちな点だけは、選書時に留意してください。

 

◆悩む人生から楽しむ人生へ。

「悩まない」は9割習慣
本山ウリ セルバ出版 2025-8-5
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■【要約】15個の抜粋ポイント

悩まない人になるための習慣には3つの軸があります。
思考の習慣、心(内側)の習慣、体(外側)の習慣を変えることです。

 

過去がどうであれ、これからあなたがどんな環境に身を置き、どんな選択をして、起きたことをどのように解釈するかは、あなたがすべて自分で決めることができます。
環境や自分にかける言葉を変えると、脳の神経細胞が変化することがわかっています。
あなたの脳は今からでも変われるのです。
性格も年齢も関係ありません。

 

悩まない人になるためには、まず「メンタルポジション」を確認しましょう。
「メンタルポジション」とは、ゼロを基準に今のメンタルがプラスかマイナスのどのあたりにあるかを表したものです。
きっちりと数字で決めるものではありません。
「万年マイナスだな」「基本、ゼロより少し上だけどたまにマイナスかも」というように、自分の感覚で決めます。

 

●思考の暴走を止める「3つの質問」
質問1:これは私がコントロールできることかな?
質問2:この心配は現実的かな?
質問3:その上で、私にできることは何だろう?

 

いつも立ち直るまでにしていることを可視化しておくと、効果的に立ち直ることができます。

 

●立ち直りマニュアルのつくり方
ステップ1:立ち直りレベルを決める(3段階程度で、ネガティブな気分になってから立ち直るまでにかかる期間をレベルで表す)
ステップ2:過去の経験と立ち直りレベルを結びつける(レベルごとに、過去の経験を振り分ける)
ステップ3:立ち直りマニュアルを記録する(「過去何をしたら立ち直ったか」を思い出し、レベルごとに具体的な対処方法をメモ)

 

「このくらい平気」という言葉が出たら、当たり前に我慢しているサインです。
この言葉には、「本当は無理している」という自分の本音が隠れています。

 

よく「自分を愛しましょう」と言われますが、(略)、愛するとは、その対象が生きるのに必要な手助けをすることです。

 

体のコンディションはマインドにも影響します。
イライラや不安といった感情の波は、血糖値や自律神経など、体の内部で起こる物理的な反応に大きく左右されるからです。

 

心が疲れているときは血の巡りが悪くなりがちです。
そのため、運動で血流をよくすることが大切なのです。

 

お茶(ハーブティー)は心身を整えるのに効果的な道具です。

 

「自分のため」の理由をつくっておけば、脳のストレスも軽減されて、「自分だけ我慢してる」の爆発も防ぐことができます。

 

断るときのコツは、理由を説明しないことです。
理由を聞かれないならもちろん言う必要はありませんし、聞かれても言いたくないなら答える必要はないのです。
「ありがとうございます。でも遠慮させていただきます」シンプルに、でも丁寧に断りましょう。

 

運の良さや幸せの基準は、実は自分が決めています。
あなたの心の状態、物事の受け取り方、感謝の深さによって決まります。
「何かが起こるから」という外部条件で決まるものではないのです。

 

そもそもの話ですが、起きたこと自体にはいいも悪いもありません。
自分が「ラッキー」と思ったらいいこと、「嫌だな」と思ったら悪いことになるのです。
(略)
物事にはいつも表と裏があります。
自分の立場によって見方を変えているだけなのです。
このからくりがわかれば、あなたにいいことしか起こらなくなる日は近いでしょう。
こじつけでも屁理屈でも、「自分がごきげんでいる」という目的が達成できるなら何でもいいのです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2197-1】「悩んだきっかけ」と「悩みからどれくらいの期間でどう立ち直ったか」を記録する

【2197-2】「自分の助けになることはなんだろうか」と問いかける癖をつける

【2197-3】「自分がごきげんでいる」ことを最優先にして物事を解釈するようにする

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】「悩まない」は9割習慣
【著者名】本山ウリ著者情報
出版社セルバ出版
【出版日】2025/8/5
オススメ度★★★☆☆
こんな時に自分を変えたいと思ったときに
キーワードマインドメンタル自己対話
【頁 数】192ページ
【目 次】
第1章 悩みすぎるのはあなたが一生懸命生きてきたからだ《これからアップデートする習慣》
第2章 Week1:悩まない人が知ってるマインドの取り扱い方《まずはマインドの状態に気づく習慣》
第3章 Week2:思考を書き換える最強メソッド《すべての悩みの原因を解決する習慣》
第4章 Week3:マインドが変わる究極の習慣《心の土台を整える常識外れな習慣》
第5章 Week4:体から変える最強アプローチ《最後にフィジカルをメンテナンスする習慣》
第6章 Week5:人間関係で消耗しない境界線術《人との関係に向き合う新習慣》
第7章 Week6:新しい自分で理想の人を歩む《さらに人生が変わる驚きの習慣》

 

▼さっそくこの本を読む

「悩まない」は9割習慣
本山ウリ セルバ出版 2025-8-5
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本山ウリさん、素敵な一冊をありがとうございました!

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