【書評:2195冊目】ドイツ人の時間の使い方(松居温子)

【だれを軸に”時間”をつかうのか】
ドイツ留学専門会社代表・松居温子氏が、『ドイツ人の時間の使い方』と題して、日本人とドイツ人の時間に対する捉え方を比較しながら、ドイツ流の良いところに学ぶ時間術を指南する一冊。

■書籍の紹介文

「ドイツ」ならびに「ドイツ人」。
あなたはどのようなイメージをお持ちですか?

 

本書は、日本人との類似点を挙げられることが多いドイツ人において、こと「時間」に対する捉え方だけは真逆だと提起し、ドイツ流の真似してほしい「時間の使い方」を指南する一冊。

 

地域大国であり先進工業国として世界をリードするドイツ。
勤勉さや真面目さといった民族性をもつドイツ人。

 

日本という国の比較対象国として、ドイツほど取り上げられる国はないのではないでしょうか。
この本でも、『時間』をテーマに日本人とドイツ人を徹底的に比較して論じています。

 

日本人は「どれも大事、全部やる」。
ドイツ人は「大事なことのみ、集中する」。

 

なかでもこの端的な表現が、両者の時間に対する考え方の違いを明確に表しています。
ゆえに、「時間が足りない!」が口癖になっている人こそ、ドイツ流の良い部分をぜひ取り入れてみてほしいと著者は説きます。

 

日本人が日本流の時間の捉え方をしていて苦しくなっている。
ならば、類似点は多いが時間の捉え方が”真逆”のドイツ流に、解決のヒントを求めてみてはいかがでしょうか。

 

この著者の投げかけを意識しながら読むと、学べる点にたくさん出会えます。
ただ、”真逆”の捉え方ですから、「言いたいことは分かるが、今の自分の職場で実践するのは無理」という反応が必ず起きるでしょう。

 

ここで蓋をしてしまっては、「時間が足りない!」地獄から抜け出すことはできません。
ぜひ「どうすれば実現できるか?」「どうすれば自分を大切にできるか?」と問い続けてみてください。

 

”真逆”の捉え方を知り、粘り強く行動をしていく。
その先に、1分また1分と『自分の時間』が増えていくことでしょう。

 

自分の時間を犠牲にして、相手に時間を使われてしまうか。
自分の時間を大切にして、自分に時間を使ってあげるか。

 

どちらの人生が有意義かは、いまさら言うまでもないでしょう。
ぜひ、本書を参考に「時間がない」地獄から脱出していきましょう。

 

自分の時間を大切に、自分を大切に生きる。
これができる人は、周囲の人も大切にできることだけは間違いありません。

 

◆読みやすく学びやすい一冊。

ドイツ人の時間の使い方
松居温子 SBクリエイティブ 2025-6-18
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■【要約】15個の抜粋ポイント

感覚的にいうと、日本人は意識の矢印が、「内向き」=他人から自分に向いていて、周囲からの評価を気にして行動します。
一方でドイツ人は、意識の矢印は、「外向き」=自分から外に向いていて、自分の気持ちを軸に行動するのです。
内向きか、外向きか。
そのベクトルの違いに、日本とドイツの相違の本質が、集約されていると思います。

 

日本人とドイツ人の時間の使い方を一言で表すと、日本人は「どれも大事、全部やる」、ドイツ人は「大事なことのみ、集中する」だと思います。

 

ドイツ人が「大事なことのみ、集中する」のは、自分の余裕をなくさないようにする目的もあります。

 

「大事なことのみ」のポイントは、「やらなきゃいけない」と思っていることの9割を捨てることです。
もちろん、一つひとつにかける時間を短くするという意味ではありません。
やるべき作業自体を9割なくすということです。

 

日本人の働き方は、タスクをこなすことに夢中になりすぎて、本質を見失っているように感じます。
本当に力を入れなければいけないのはどこなのか?ということを考えられるようになれば、いまよりも高い成果を上げながら、自分の「やりたいこと」に使う時間も多く取れるようになります。

 

●「大事なこと」を見極める4つの基準
基準1:それは本当に「自分の役割」か?
基準2:それは本当に「自分のためになる」か?
基準3:それは本当に「完璧にやる必要がある」か?
基準4:それは本当に「時間内に終わる」か?

 

ドイツ人は読書を大事にしています。
ですが、情報を「丸暗記」したりインプットすることに時間を費やすことはしません。
それよりも、読書を通じて得た知識をもとに、考えることや、人と語らうことに多くの時間を使います。

 

まずは終わりの時間を決めて、その時間内で終わらせることから始めましょう。

 

●「捨てること」を見極める4つの基準
基準1:「曖昧なこと」は捨てる
基準2:「横柄な人」は捨てる
基準3:「目先のことだけ考える癖」は捨てる
基準4:「損失回避思考」を捨てる

 

「ありがとう」を付けて断られると、お互いに気持ちのいい距離感が保てますね。
強い拒絶として受け取られる誤解も避けられます。

 

基本的に、ドイツ人は「どうやったら楽しくなるか?」を自分で考えています。

 

時間という目に見える軸で終わりを明確にしておくこと。
それによって、「絶対に終わらせる」という強い意識が、集中力を生み出します。

 

相手のことを考えて勝手に動くのではなく、相手の要望を聞き、自分の意見も述べたうえで、妥協点を探し出します。
だからこそ、すれ違いや不満が少なく、合理的に物事が進むようになるのです。

 

●自分が本当に「やりたいこと」を見つける3つの方法
(1)小さい頃のことを思い出す
(2)五感を使った体験をする
(3)SNSを手放す

 

ドイツ人は、自分軸に沿った時間術を、古くから使いこなしています。
(略)
時間が限りある大事な資源だからこそ、「自分のためにある」という主観を強く持っている気がします。
時間に使われるのではなく、時間を使うために生きている。
時間よりも自分に主体を置いた自分軸思考なので、どんな時間でもすべて、幸福の方向にコントロールできているのだと思います。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2195-1】終わり時間を決めてから、仕事や作業を開始する癖をつける

【2195-2】判断や決断をする際、「どうやったら自分が楽しくなるか?」を常に考える

【2195-3】断る際は、「ありがとう」の気持ちを添えて明確に伝える

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】ドイツ人の時間の使い方
【著者名】松居温子著者情報
出版社SBクリエイティブ
【出版日】2025/6/18
オススメ度★★★☆☆
こんな時に明日の仕事力を磨きたいときに
キーワード時間術働き方グローバル
【頁 数】264ページ
【目 次】
PROLOGUE:ドイツ人はいつでもどこでも「幸福な時間」をめざす
PART1:日本の3倍休んで成果は1.5倍!「ドイツ式時間の使い方」
PART2:見極める
PART3:捨てる
PART4:集中する
EPILOGUE:増やした自分の時間を「幸福な時間」で満たす

 

▼さっそくこの本を読む

ドイツ人の時間の使い方
松居温子 SBクリエイティブ 2025-6-18
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松居温子さん、素敵な一冊をありがとうございました!

※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。

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