
【「どう動かすか」よりも「なぜ動かないか」が大事!】
メンタルコーチ・大平信孝氏が、『感情的にならず相手を「すぐやる人」にする34のコツ』と題して、科学的に人を動かすコツを豊富なイラストを交えて解説する一冊。
■書籍の紹介文
相手がこちらの思い通りに動いてくれない。
このとき、あなたならどのように対処しますか?
本書は、相手が思うように動いてくれない状況に感情的な対応をしてしまい後悔する、そんな失敗をくり返さないために、科学的に人を動かすコツを豊富なイラストを交えて解説する一冊。
「なんでやってくれないの!」
これまでの人生で、何度相手に対して思ったことでしょうか・・・。
そして、「やってくれない!」という事実ばかりを嘆き、「なぜ」を掘り下げてこなかったことか。
こうした、冷静になって振り返ると恥ずかしい気持ちになってしまう経験、きっとあなたにもあることでしょう。
◎あなたが相手に対して勝手に期待をしているだけだからだ
◎人は「自分事」にならないかぎり自ら動こうとはしないものだ
恥ずかしい思いをくり返さないためには、まずこの2つのことをきちんと理解することだ。
著者のこの指摘から、本書ははじまっていきます。
そのうえで、科学的に証明された「人を動かすコツ」を解説していきます。
コツを理解することで、感情的な対応で後悔することなく、「なぜ?」「どうしたら?」と冷静に考えられるようになることを目指します。
キーポイントは、「信頼関係」と「メリット」。
相手や状況に応じて、どこに目線を向ければ、2つのポイントをクリアできるのか。
この感覚を掴めるようにトレーニングをすれば、「人を動かすコツ」は習得できるでしょう。
それに比例にして、感情的になってしまうストレスからも解放されていくでしょう。
注意点として、ほとんどの場合、相手はあなたを困らせたいわけではないということ。
言い換えれば、「勝手に動いてくれると期待してきて、動かないと勝手に感情的になって、いったいなんなの?」と困惑させてしまっている状況なのです。
ここを意識しながら著者が解説する「人を動かすコツ」を学習すると、理解が早いとおもいます。
相手も自分もストレス軽減につながるコツ、ぜひ身につけましょう!
◆意図が分かりやすい解説で学びやすい!
感情的にならず相手を「すぐやる人」にする34のコツ
大平信孝 かんき出版 2024-12-4
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■【要約】15個の抜粋ポイント
頼んだことをすぐやってほしい。
指示通りに動いてほしい。
そのために、絶対に必要なことがあるのですが、何だと思いますか?
それは、相手との信頼関係です。
自分の意見や考えは一度脇に置いて、「どうだった?」「どう感じた?」「どう思う?」「どうしたい?」といった相手の状況を確認する「質問」から始めてください。
そうやって相手の話や考え、気持ちを聞いたあとに、自分が伝えたいことを3つ以内に絞って簡潔に伝えるようにしましょう。
●相手との距離が縮まる「4つの承認」
(1)結果承認:「頑張ったね!」
(2)行動承認:「頑張っているね!」
(3)存在承認:「いてくれていつも助かるよ!」
(4)第三者からの承認:「部長が褒めてたよ!」
ポイントは、あなたの指示や頼み事を相手にとっての「自分事」にしてもらうことです。
「頼んだことをすぐやらない」というのは、それが頼んだ側の都合だからです。
つまり「他人事」なのです。
逆に言えば、相手にとって「それをやることで何らかのメリットがある」。
もしくは、「やらないと不利益がある」ととらえてもらえれば、自ら取り組んでくれるようになります。
「楽しそう、面白そう」といった「いい予感」がすると「快追求」のスイッチが入り、相手に近寄りたくなる、言うことを聞きたくなる、一緒にやりたくなるのです。
これは、人を巻き込むうえでとても大事なポイントです。
実は、私たちの脳は「言葉」では動きません。
その言葉から生まれる「イメージ」に反応して動きます。
ですから、たんに言葉で「あれをやっておいて」とお願いするだけでは不十分。
「完成図」という「イメージ」を共有することが重要です。
相手を「すぐやる人」にするためには、「10秒アクション」を活用し、最初の一歩として「とりあえずやってみる」ことを習慣づけることが有効です。
(悩んでいる相手を)ヒアリングする際は、まず不調になったのは「いつ」からなのかを確認しましょう。
次に、その時期に人間関係のトラブルやいつもと違うネガティブな出来事、体調の変化などがなかったかを聞いてみます。
「時期」と「出来事」の2つを確認すれば、多くの場合、不調のきっかけを突き止めることができます。
相手が口先ばかりで動かないときは、メリットとデメリットを具体化し、「快追求」の行動スイッチを入れる(メリットを最大化)、もしくは「不快回避」の行動スイッチをオフにする(デメリットを最小化)ためのサポートをすれば、相手もスムーズに動くことができます。
相手に対して「期待」すること。
実は、「自分は期待されている」と思い込むと、人は成長するということが科学的に立証されているのです。
指摘する「順番」を意識してくださいということです。
つまり、「できていること」を指摘したあとに、「できていないこと」、つまり課題について指摘すればいいわけです。
相手の経験値を上げるのが「行動目標」。
より高みを目指すために必要なのが「結果目標」。
現在地を確認する際のポイントは、必ず「できているところ」「うまくいっているところ」など、ポジティブな側面の確認から始めることです。
「自分にはできない・無理・・・」を、「できるかもしれない・できる!」に変えるためには、「未来志向型」のアプローチがおすすめです。
方法は2つあります。
1つめは、相手に「もし、すべてがうまくいくとしたら?」という質問をすることです。
もう1つは、「30分あったらやってみたいこと」を最低5つ、できれば10個リストアップしてもらい、実際に1つやってみることです。
ポイントは、「やるべきこと」「やらなければいけないこと」といった義務感ではなく、「やってみたいな」という自主性を尊重することです。
■【実践】3個の行動ポイント
【2157-1】指示や頼み事をする際は、相手にとってそれが「自分事」になっているかに注意する
【2157-2】指示や頼み事をする際は、「イメージ」の共有を意識する
【2157-3】課題の指摘は、「できていること」→「できていないこと」の順番を意識する
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】感情的にならず相手を「すぐやる人」にする34のコツ
【著者名】大平信孝 ・ 著者情報
【出版社】かんき出版
【出版日】2024/12/4
【オススメ度】★★★★☆
【こんな時に】明日のリーダー力を磨きたいときに
【キーワード】人間関係、指導力、子育て
【頁 数】232ページ
【目 次】
第1章 相手との信頼関係が劇的に深まる! コミュニケーションの技術
第2章 「あとでやります」がなくなる! 指示の出し方・頼み方
第3章 相手が動ける状態をつくる! 環境の整え方
第4章 相手が「言わなくても動ける人」に変わる! 自信の植えつけ方
第5章 相手を成長と自立に導く! 夢・目標実現サポートのコツ
巻末付録 相手を「すぐやる人」に変える! 「週1ノート」活用法
▼さっそくこの本を読む
感情的にならず相手を「すぐやる人」にする34のコツ
大平信孝 かんき出版 2024-12-4
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大平信孝さん、素敵な一冊をありがとうございました!
※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。
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