【外国人と接する機会が増えた”今”こそ読みたい!】
外国人材コンサルタント・千葉祐大氏が、『今日も異文化の壁と闘ってます』と題して、異文化の相手を前に必ず発生する、「違いの壁」を乗り越える方法を解説する一冊。
■書籍の紹介文
外国人と接するとき。
あなたは、いつもどんな心持ちでいますか?
本書は、外国人を見かけたり接したりすることが”日常”になった”今”だからこそ理解しておきたい、異文化の相手との間に生じる「違いの壁」を乗り越える方法を解説する一冊。
”変に”緊張してしまう・・・。
”変に”斜に構えてしまう・・・。
外国人とのコミュニケーションに慣れていないと、少なからずこうした心持ちになってしまいがちだとおもいます。
誤解を恐れずにいえば、「うわ!外国人だよ!!ど、どうしよう・・・(困ったor怖い)」といったところでしょうか。
とはいえ、いつまでもこの状態のままでいいわけがありません。
相手の外国人に失礼なのはもちろん、なにより、接する度にドギマギしていてはこちらの生活が成り立たないからです。
コンビニや飲食店に行けば、ごく自然に外国の方が働いています。
お隣さんやご近所さんに、外国の方が住んでいるという人も珍しくありません。
つまり、外国人との”自然な共生”が”あたりまえ”に求められる時代に日本も入ったのです。
ゆえに必然的に持ち上がる、大きな大きな問題があります。
そう、『文化の違い』という大問題です。
この「違いの壁」を上手に乗り越えていかないと、思わぬトラブルや損害を被ることになりかねません。
そうした悲しい道に進まないためにも、と書かれたのが本書です。
日本で生きる外国人労働者の現場を長年見続けてきた経験から、「異文化の壁」を乗り越えられる具体的な方法を解説していきます。
大切なことは、違いを敵視せず、違いを学び、違いを理解し、違いを楽しむこと。
言うは易し行うは難しかもしれませんが、この心構えを忘れなければ「違いの壁」は必ず乗り越えられると感じました。
不幸なのは、理解を放棄し歪み合うこと。
日本に来たなら日本のルールに従え!というのは、もちろん正しいことです。
でも、ルールはきちんと伝えてあげなければ理解できません。
伝わっていなければ、自分(母国)にとってのルールで動いてしまうのは当然のことです。
こちらのルールを伝え、相手の中でのルールに耳を傾け、お互いにとって心地よい着地点を探す。
この、”自然な共生”への第一歩となる役割を自分が果たせたら、カッコいいですよね。
◆4コマ漫画がおもしろい!
今日も異文化の壁と闘ってます
千葉祐大 三笠書房 2024-11-7
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■【要約】15個の抜粋ポイント
何かを要求されたとき、十分な知識や経験がなければ「できない」と答えるのが日本人。
それに対し外国人材の中には、日本人から見たら全然できていないのに「できる」と言ってしまう人が少なくありません。
一度でも経験があればまだマシなほうです。
なかには自分にはポテンシャルがあるという意味で、未経験なのに「できる」と言ってしまう人もいます。
明らかに、日本人とは「できる」の定義が違います。
(日本特有のあいまいな表現は混乱のもと)結論や要求はストレートに言うべきです。
とにかく「自分の本心を見える化する」のが鉄則です。
外国人材の多くは、日本人ほど宗教の話をタブーと思っていません。
このことは、コミュニケーションを取る際の前提として、知っておいたほうがいいでしょう。
●人の言動に影響を与える要素
要素1:個人の性格(遺伝と学習によって獲得)
要素2:グループ共通の文化(学習によって獲得)
要素3:人類共通の普遍的な考え方(遺伝によって獲得)
中国人と接するときは、「あなたを大切に思っています。軽視していません」というメッセージを、こまめに伝えるようにしましょう。
「気を使うより、使われるほうが上」という意識を持っている人が多いので、折にふれて相手を特別視したほうがいいのです。
アメリカ人は、「謝罪する」=「自分の非を認める」=「責任を負わなければならない」と考えます。
謝罪の重みが日本人とずいぶん違うのです。
だから、一緒に働くアメリカ人が全然謝らなくても怒ってはいけません。
「これがアメリカ流」とスルーするのが無難でしょう。
違和感を覚える出来事があったときはまず、自分が知らない事実が裏に隠されているかもしれないと思ってください。
異文化の相手とうまくコミュニケーションを取るには、水面下にある相手のあたり前を正しく理解することが必要なのです。
外国人に「沈黙の美徳」は通用しないと思ったほうがいいのです。
外国人の同僚に返答するときは、まずはイエスかノーかをはっきり言うようにしましょう。
外国人部下に指示をするときは、望んでいるアクションを明示するのが基本です。
どんな行動をしてほしいのか、どんな状態を求めているのか、できるだけ具体的に言うのです。
お互いの違いを克服するためにも、最初のうちは接する回数をできるだけ増やす。
異文化コミュニケーションの基本のキです。
外国人若手社員と何を話せばいいかわからないとお悩みの方は、一度ドラえもんの話を振ってみてください。
じつは人さし指で顔を指す行為は、日本で働く多くの外国人が嫌がるNGマナーなんです。
文化の壁を乗り越える方法は一つしかありません。
違いを学習することにつきます。
文化の壁は無知からきます。
だから、日本のあたり前と相手のあたり前の違いを理解し、違いをふまえた対応を考えていくのです。
これから日本人が外国人と共生するうえで、変えたほうがいい考え方があります。
それは、すべてを完璧にしなければならないという意識です。
日本人は何でも目いっぱいやろうとしますが、あえて手を抜いたほうがいいケースもあります。
■【実践】3個の行動ポイント
【2142-1】自分の常識を相手に押し付けない
【2142-2】相手に伝えたいこと・望んでいることは、できるだけ具体的に言葉にする
【2142-3】疑問に思ったら、積極的に学習して解消する癖をつける
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】今日も異文化の壁と闘ってます
【著者名】千葉祐大 ・ 著者情報
【出版社】三笠書房
【出版日】2024/11/7
【オススメ度】★★★★☆
【こんな時に】明日の人間関係を良くしたいときに
【キーワード】グローバル、人間関係、社会
【頁 数】224ページ
【目 次】
第1章 いま職場は「異文化」であふれている
第2章 国・地域別 特性を攻略すれば「異文化」も怖くない!
第3章 考え方編
第4章 伝え方編
第5章 接し方編
第6章 職場以外にも広がる「異文化の壁」
▼さっそくこの本を読む
今日も異文化の壁と闘ってます
千葉祐大 三笠書房 2024-11-7
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千葉祐大さん、素敵な一冊をありがとうございました!
※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。
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