【書評:1608冊目】読書をプロデュース(角田陽一郎)

【本への価値観が変わるバラエティ読み!】
バラエティプロデューサー・角田陽一郎氏が、『読書をプロデュース』と題して、読書に否定的な人でも読書へ前向きになれる、”バラエティ読み”という読書法を解説する一冊。

■書籍の紹介文

読書という行為。
あなたにとって、おもしろいことですか?

 

本書は、読書が苦手・読書が嫌いという人に向けて、本からいろいろなおもしろさを見つけ出す”バラエティ読み”という読書法を解説する一冊。

 

紹介される”バラエティ読み”のポイントはつぎの5つです。
(1)ジャケ買いでいい
(2)途中で読むのをやめていいし、併読してもいい
(3)積読したほうがいい
(4)メモや感想文は不要
(5)速読はしない

 

バラエティ読みの特徴のひとつが、読む本のジャンルを選ばないこと。
小説でも、単行本でも、マンガでも、新書でも、どんなジャンルでも通用する読書法です。

 

これは、バラエティ読みの目的が「本のおもしろさの追求」にあるからです。
どんな本にもおもしろさがあり、それを見つけられると、本への価値観が変わっていくと著者はいいます。

 

そして、変化を実感する最短ルートが、5つのポイントの実践だと説きます。
「80冊のブックガイド」や「4つの新書レーベルの編集長との対談」を交えながら、本のおもしろさを追求する旅へと誘います。

 

本の読み方に決まりはありません。
自分の好きなように、好きなタイミングで好きな本を読めばいいとわたしは思っています。

 

強制されると、おもしろくなくなります。
学生時代に興味のない科目の教科書を読まされる感覚と一緒です。

 

自主的に読むと、おもしろさは無限です。
マンガに熱中して気づいたら休日が終わっていた感覚と一緒です。

 

バラエティ読みを実践することで、前者の感覚を小さくし、後者の感覚を大きくしていくことができます。
結果、本を読むことが楽しくなり読書習慣が確立されるのです。

 

5つのポイントをみれば、ハードルが低いことがわかるとおもいます。
ぜひ、バラエティ読みでバラエティ番組のように本を楽しみましょう!

 

◆本はおもしろい!

読書をプロデュース
角田陽一郎 秀和システム 2020-1-31
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■【要約】15個の抜粋ポイント

僕が提案する「バラエティ読み」は、気持ちよく読書することを突き詰めたメソッドですが、そのポイントは次の5つです。
①ジャケ買いでいい
②途中でやめていいし、併読したほうがいい
③積読(つんどく)でいい
④感想文も書かない、メモしなくてもいい
⑤速読しない

 

結論から言うと、まえがきと第1章くらいまでは読みましょう。
そこから進めるかどうかは、読み手が決めてください。

 

「そもそも積読なんてできない」という人には、書店や図書館を書斎にすることをおススメします。
街中の本屋さんや近くの図書館を「私の本棚」にしてしまうのです。

 

好きとか嫌いとか、いわゆるパターンマッチングで選ぶよりも、自分の幅が広がる可能性から本を選んだほうが、夢や目標が叶ったり、やりたいことが見つかる確率が上がるでしょう。

 

自分の知識量でしか「おもしろいか、つまらないか」を判断できない、その人の生き方がすでにつまらないのではないか、ということです。
「あれもこれも知っていることばかり」と不満を言う人は、知らないことが書かれている本を探して読めばいいだけではないでしょうか。

 

僕は、読書をして、自分がいろいろ思考をローリングすることこそ、価値あるものだと思っています。

 

人は、読書することで想像力が鍛えられますし、鍛えられた想像力をビジネスに活かすこともできます。
その想像力を、もっとも鍛えてくれるジャンルは小説だと思っています。

 

孤独から救われる物語や、絶望の淵から這い上がるストーリーは、失敗して挫折を感じている自分へのエールになるかもしれません。
読書することで、実際には傷つかずに失敗でき、挫折感を味わい、這い上がる経験ができるのです。

 

誰だって、挫折や失敗、苦悩はしたくないけれど、本なら傷は浅い。
何度でも失敗できますし、誰にも責められません。

 

基本的に僕は、作家の死後30年以上たった本を選ぶことを1つの目安にもしています。

 

知らない人が書いた本だからこそ読みましょう。
自分が会ったこともない、知らない人が、あなたとは違う価値観で書いた本を読むことは「越境」です。
違う文化を本の中で体験できれば、価値観の違う人との関わり方がわかると思います。

 

費用や効率性だけを考えて、なんでも外注でやっていると、つくり手(著者)を育てるつくり手(編集者)がいなくなっていく危険性が高まってしまうのです。
(略)
「まず言いたいこと、つくりたいもの、自分が生み出したいものがあり、次にそれをどう売るかを考える」ということに注力してこそ、出版社の存在価値があると思います。

 

僕が新書をおススメする理由は、まず新書が「バラエティ読み」にマッチしていると考えているからです。

 

興味が広がったり、知識が深まったりするだけではなく、難しい本へのタフさも身について、確実に”知のステップアップ”になるのが新書なのです。

 

今からの人生で、これから好きな本を、好きなスタイルで読めばいいのです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1608-1】表紙の気になった本は積極的に手に入れる

【1608-2】まえがきと第1章までは読んで、以降を読むか判断する

【1608-3】小説を楽しむ

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】読書をプロデュース
【著者名】角田陽一郎著者情報
出版社秀和システム
【出版日】2020/1/31
オススメ度★★★★☆
こんな時に読む力を身につけたいときに
キーワード読書術教養考える
【頁 数】240ページ
【目 次】
第1章 なぜ僕たちは今、本を読まないと死んでしまうのか?
第2章 どんな人にとっても、読書は「いいこと」しかない
第3章 仕事でもっとも大事な「想像力」は小説で磨ける
第4章 僕たちは今後、どのような読書をすればいいのか?
第5章 読む本に迷ったら、まず新書を手にしよう

 

この本が、あなたを変える!

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角田陽一郎さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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