【書評:1193冊目】幸福寿命(伊藤裕)

【「幸福寿命」という考え方】
慶應大学医学部内科学・伊藤裕教授が、生命のメカニズムを解き明かしながら、長寿のカギを握る「腸内細菌」の仕組みとともに、死ぬまで幸せに生きる方法(幸福寿命)を提唱する一冊。

■この本の紹介文

「健康」と「幸福」。
あなたにとって、どちらが大切ですか?

 

本書は、「ホルモン」と「腸内細菌」のメカニズムを解説しながら、「死ぬまで幸せにいたい」という究極的な願いをかなえる方法を、解き明かしていく一冊。

 

「幸福寿命」とは、「幸せを感じていられる期間」と定義されています。
超長寿社会を迎える日本において、考えておくべき概念だと感じます。

 

「ホルモン」や「腸内細菌」のメカニズムを、教養的に学べます。
実用書ベースではなく、より深く理解したときに役立ちそうな印象。

 

健康だから、幸福なのではありません。
幸福だから、健康でいられるのです。

 

ホルモンや腸内細菌という健康面からアプローチしながらも、目指すは「いかに幸福に生きるか」です。
読みにくさを感じると思いますが、興味がある方はぜひ。

 

◆健康<幸福

■本がわかる!15の要約ポイント

幸福になれれば、健康になる、お金が儲かる、仕事がうまくいく、愛おしい人が見つかる、のです。
これが「幸福」のトップダウン方式です。
「幸福至上主義」です。

 

自分たちが生きている社会そのものが生き生きと存続するところに初めて、個人の「幸福」は存在します。
そしてそのためになされる行為に年齢の垣根はありません。

 

「幸せ」は、人との接触、つまり、人との「あいだ」でつくられるということ。

 

希望、ワクワク感は、過ぎ去ってしまった「過去」と、まだどうなるかわからない「未来」とに「あいだ」があるから生まれます。
この感覚こそが、「幸福」の源泉です。

 

ホルモンは「体」と「心」の健全な状態を同時的に達成させることができる力を持っています。

 

「恒常性維持」こそ、ホルモンの真骨頂です。

 

私たちは、誰でも老化して最後は死を迎えますが、これは、一言でいうと、細胞代謝の低下であり、”ミトコンドリアの衰え”と言えます。

 

グレリンが分泌されてグーと鳴れば、全身の臓器のミトコンドリアが元気づけられます。
そして「幸福」を感じることができる体と心が生まれます。
幸福のグーです。

 

「美しさ」に感動して、その「記憶」がしっかり残ると、そのことが「足るを知る力」を我々にもたらし「幸福」に導きます。

 

育児を成功させるためには、自分のパートナーだけでなく、親類縁者、地縁血縁、もっとたくさんの人の協力を得たくなります。
そのためにもオキシトシンは働きます。

 

肥満は男性ホルモンを低下させます。
男性ホルモンの低下がさらに肥満を助長します。

 

短鎖脂肪酸と呼ばれる物質は、いわゆる善玉菌がつくる代謝物として注目されています。
(略)
これらの物質は体に取り込まれると、脂肪細胞や神経に働きかけて、エネルギー代謝を高め、メタボになりにくい体質をつくります。
糖尿病や肥満の人では、短鎖脂肪酸をつくる腸内細菌が少ないことが知られています。

 

食物繊維を私たちは消化することができません。
つまり直接の栄養素にはならないのです。
それにもかかわらず健康にとって大切だといわれるのは、食物繊維が、腸内細菌たちのエサになるからです。

 

サーチュインは、カロリー制限で活性化し、過食や肥満でその作用が低下します。

 

間欠的な絶食は私たちの体質を変えるのです。

 

■これをやろう!3つの実践ポイント

【1193-1】食物繊維を積極的に摂取する

【1193-2】腹八分目を心がける

【1193-3】プチ断食を定期的に実践する

 

■ひと言まとめ

幸福を1日でも長く感じられる人生を。

 

■本日紹介した書籍情報

【書籍名】幸福寿命 ホルモンと腸内細菌が導く100年人生
【著者名】伊藤裕
出版社朝日新聞出版
【出版日】2018/3/13
オススメ度★☆☆☆☆
こんな時に健康的な人生を送りたいときに
キーワード健康法教養サイエンス
【頁 数】240ページ
【目 次】
第1章 「幸福」のトップダウン方式
第2章 「幸福」は「あいだ」にある
第3章 「あいだ」をうめるホルモン力
第4章 「幸福」をつくるホルモンたち
第5章 「幸福」のための腸!いい話
第6章 「幸福」は時間の流れである
第7章 幸福人生へのナビゲーション

 

この本が、あなたを変える!

 

伊藤裕さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

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