【数字は社会人における共通言語】
ビジネス数学の専門家・深沢真太郎氏が、入社1年目からの数字の使い方と題して、ビジネスにおける「数字の基本」を解説する一冊。数字が使えるようになると、仕事が楽しくなる!
仕事でつかう数字。
使いこなせている自信はありますか?
本書は、社会人なら知っておきたいビジネスにおける「数字の基本」を、身近な6つのテーマに沿いながら、入社1年目からでもすぐに実践できる39のポイントを解説する一冊。
社会人にとって、数字は一生つき合っていく存在です。
なぜなら、数字は誰もが同じ理解のできる共通言語だからです。
「あと少し」「なるべく早く」というのは、受け取る人によってその理解はまちまちです。
「あと1分」「15時までには終わります」というのは、誰でも同じ理解ができます。
ビジネスは、どんな場面もお互いの認識を合わせて進めていくものです。
だからこそ、共通の理解できる数字を使いこなせるかどうかで、仕事の質は変わるのです。
このことを、ビジネス数学のプロが分かりやすく教えてくれる一冊です。
社会人1年目の読書は、この本から入ってほしい。
そんな風に感じられる良書です。
数字を味方につけて、いざ社会へ。
◆数字は、あなたを高める!
「数量が変わると、行動も変わる。ゆえに数量を間違うと、行動も間違う」
だから、私たちビジネスパーソンは数量に敏感でなければなりません。
言い換えれば、数字というものをとても大切にしなければならないのです。
実はビジネスパーソンが仕事で使う数字は、たった2種類しかありません。
1つは「実数」と呼ばれるもの。
もう1つは2つの実数を比較することでつくられる「割合(%)」と呼ばれるものです。
「その割合(%)の分母(もとの数字)は何ですか?」
割合(%)を分数表記したときに分母の数字を確認する。
「ビジネスシーンでは、相手に『どれくらい?』と尋ねられたらアウト」
このように思って仕事をしていれば間違いありません。
「どれくらい?」と尋ねられたということは、数字に変換するべきだった言葉を変換せずにそのまま使った証だからです。
・原因や理由を考えたいときは「なぜなら」を自分に問いかける
・具体的にどうするのかを考えたいときは「したがって」を自分に問いかける
●報告するときの公式:情報→数字→情報
情報:まずは訊かれたことに答える
↓
数字:数字で説明する
↓
情報:考えや意見を伝える
相手がほしいものだけを提供する、が正しい理解です。
数字を見る→大小を把握する→「傾向」と「異物」を探す→情報に変える
ただなんとなく眺めるのではなく、この手順をしっかり意識して会議資料やエクセルファイルの数字を眺めてみてください。
それが「数字を読む」の基本です。
●データを読むための「5ステップ」
ステップ1:まずはグラフ化し、「傾向」と「異物」を把握する
ステップ2:データの平均値と標準偏差を計算する
ステップ3:必要であれば「異物」を除き、改めて平均値と標準偏差を計算
ステップ4:「平均値±標準偏差」で”だいたいの散らばりの範囲”を把握する
ステップ5:「標準偏差÷平均値」で相対評価する
●3つの基本グラフ
棒グラフ:大小比較を表現する際に使う
折れ線グラフ:推移を表現する際に使う
円グラフ:シェア(割合)を表現する際に使う
資料づくりは料理と同じ。
味付けや盛りつけにひと手間を加えるだけで、その味や印象がまったく変わってくるものです。
手間を惜しまず手を尽くすことが、仕事の質を高めるためには必要です。
実はちょうどいい具合の話し方が身に付くコツが2つあります。
数字を使って話し方のペースをコントロールするのです。
①数字だけはゆっくり話すようにする
②10秒に1回、「1秒の間」を取って話す
100%の理解ではなく、75%の納得感をゴールにしよう。
プレゼンは「なるほど」がゴール。
ゆえに相手が「なるほど」と思えるポイントに絞り、「なるほど」と感じられる数字だけを、できる限り少ない情報量と時間でわかりやすく伝える。
何が正しいかなんて、実は誰にもわかりません。
ですから「正しく伝える」ではなく、「正しそうに伝える」という考え方でプレゼンをしてください。
【1152-1】「どれくらい?」と相手に聞かれないように準備する
【1152-2】割合(%)を使うときは分母の数字を意識する
【1152-3】伝える前に「相手がほしい情報」か確認する
数字を使いこなすほどに、仕事がやりやすくなる!
【書籍名】入社1年目からの数字の使い方
【著者名】深沢真太郎
【出版社】日本実業出版社
【出版日】2018/3/23
【オススメ度】★★★★★
【こんな時に】明日の仕事力を磨きたいときに
【キーワード】数学的思考、論理的、ことばのチカラ
【頁 数】256ページ
【目 次】
序章 入社1年目のあなたにまずお願いしたいこと
第1章 社会人が毎日の仕事で期待されている数字の基本
第2章 「ちゃんと考えている」と自信を持てる論理的に考える方法
第3章 一目置かれるようになる数字を使った報告の仕方・意見の言い方
第4章 データを活かせるようになる数字を楽しく読むための7つの基本
第5章 実は先輩も知らない!数字とグラフを使った資料づくりのコツ
第6章 「伝わらない」がゼロになる!数字を使ったプレゼンテーションの技術
この本が、あなたを変える!
深沢真太郎さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/
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2018年 4月 24日
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