【4つのスキルをセットで磨くことに意味がある】
編集者・松尾美里氏が、『読む・聞く、まとめる、言葉にする』と題して、あらゆる仕事において必須要素となる、情報を上手に整理しまとめて言語化する技術を指南する一冊。
もくじ
■書籍の紹介文
情報収集→情報整理→情報発信。
あなたは、どこに苦手意識を持っていますか?
本書は、【読む】【聞く】【まとめる】【言語化する】という、どんな仕事をするうえでも必須となるスキルセットの磨き方を、書籍要約サービスのプロの技術を通して指南する一冊。
◎情報を読み解く力
◎話を聞く力
◎情報を整理し、構成する(まとめる)力
◎言語化する力
これらは言うまでもなく、仕事をする、いや、社会を生きるうえで必須となる”スキル”です。
そして、ほとんどの人が日頃から無意識に行っている(できている)ことでもあります。
しかしながら、「十分な力がついているとおもいますか?」と問われると・・・。
途端に自信がなくなる人ばかりではないでしょうか。
あたりまえにできるのに、十分な力がついている自信はない。
そもそも、どこまで力がつけば”十分”なのだろうか。
このように、改めて問われるとモヤモヤした感情が湧く人も多いでしょう。
そんなモヤモヤを解消してくれるのが本書です。
書籍要約サービス「flier(フライヤー)」の編集者・ライターである著者が、”十分な力”の磨き方を指南していきます。
4つのスキルセットをフル活用しながら、常に向き合い磨き続けるプロの視点は、大いに勉強になります。
スキルを磨くうえで大切だと感じたのが、”流れ”です。
1つ1つのスキルを別と捉えて磨くのではなく、常に互いを意識し連動させながら磨く姿勢が大事なのです。
・本や新聞、ネット記事などを読む→まとめる→短文に要約する(言語化)
・商談や講義などで人の話を聞く→まとめる→短文に要約する(言語化)
こうした一連の流れが自然にできるようになると、自分でも満足のいく良質なインプット・アウトプットができるようになると著者は語ります。
そして、そのために役立つ技術、日頃から心がけたい習慣・心構えが本書に集約されています。
皆が、あたりまえにできるのに自信を持ててはいない。
このスキルを磨き続ける意味が、ここにあるとおもいます。
◆くり返し読み込みたい一冊。
読む・聞く、まとめる、言葉にする
松尾美里 フォレスト出版 2024-6-21
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■【要約】15個の抜粋ポイント
●「読む・聞く、まとめる、言葉にする」の5つの効果
(1)「聞く力」「読む力」が身につく
(2)対話がうまくなり信頼関係が築きやすくなる
(3)思考の整理力が身につく
(4)本質を掴む力(要約力)が身につく
(5)言語化力が高まる
そのとき自分がどのような視点で物事を捉え、その本質を抜き出したか、つまり自分の「解釈」によって、どの部分をどう言語化するかが変わってきます。
「良い言語化」を目指すのであれば、「誰に伝えるのか」「どの媒体(メディア)を使うのか」「どういう結果がほしいのか」を明確にすることが大事になります。
インプットの質とは何で測られるのでしょうか。
人や状況、何をインプットするかなどによって様々ですが、あえて絞ると次の2つだと捉えています。
①アウトプットにつながるか
②独自性や希少性があるか
私がアウトプットのための読書で意識しているのは次の2つです。
コツ①:カバー・帯・目次から「見取り図」をつくり、構造を頭に入れて読む
コツ②:問いを持って「宝探し」をする感覚で読む
「相手(対象)のことを知りたい」
そんな純粋な好奇心を抱き、言語・非言語両方で示すことで、相手も自分の考えや本心を開示しやすくなります。
本心が開示されると、アウトプットのための素材がより本質に迫ったものになり、結果的に、言語化の質を上げることにもつながります。
大事なのは「好奇心」。
そして、それを表現することです。
どうすれば感想を上手に伝えるスキルが身につくのか。
それは次の3つです。
①問いを持ってインプットする
②感想のアウトプット回数を増やす
③食レポ言語化トレーニング
「相手の話のポイントと細部を覚えておく」
これは自分のアウトプットを良くするというよりも、相手との関係性を継続的に良くするための考え方。
箇条書きの取捨選択をする際も、「大事なものは何か。それ以外は捨てる・絞り込む」と意識するだけで、伝わるアウトプットになります。
ポイントをまとめて、何かしらのアウトプットを生むうえでは、「制限」(制約)が重要になります。
まずは言いたいことをまとめようと思わずに書く。
書ききったら、そこから大事だなと思う要素を抜き出し、文章を削っていきましょう。
「書いて、減らして、まとめる」
そうすることで、それぞれのプロセスに集中できて、「まとめる」が上手になります。
●「伝わる論理」を組み立てる3ステップ
(1)伝わる順序を作る〜「結論」を核にして論理を展開する〜
(2)論理関係を明確化する〜箇条書き同士を接続詞で結ぶ〜
(3)納得感や共感を生む「流れ」になっているかを確認する
●言語化力を高める3つのメリット
メリット①:人からの信頼・応援を得やすくなる
メリット②:自分の本心に気づけるようになる
メリット③:組織やチームが目標に向かう力が高まる
自分のインプット(読んだこと、聞いたこと、体験したこと)をまとめて言葉にしてみる。
これを毎日の習慣にしてみてください。
続かなくても大丈夫。
何か心を動かされる経験があったとき、またこの習慣を思い出して、書いてみてください。
「一言で言うと?」「伝えたい本質は何?」という問いの答えは人によって異なるはずです。
自分が伝えたくて、相手が興味を持てるポイントは何かと考えながら、絞り込んでみてください。
■【実践】3個の行動ポイント
【2136-1】誰に伝えるか・どう伝えるか・求める結果、の3点を決めてから文章を書く
【2136-2】その日1日のインプットをまとめる習慣をつける
【2136-3】「それって、ひと言で言うと?」と自分で問いかけて短く要約する習慣をつける
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】読む・聞く、まとめる、言葉にする
【著者名】松尾美里 ・ 著者情報
【出版社】フォレスト出版
【出版日】2024/6/21
【オススメ度】★★★★☆
【こんな時に】明日の仕事力を磨きたいときに
【キーワード】情報整理、読書術、文章力
【頁 数】240ページ
【目 次】
第1章 良い言語化の秘密 ?良い言語化は、「読む・聞く」から始まる?
第2章 インプットの習慣 ?「話を聞く」と「情報を読む」スキル?
第3章 メモする習慣 ?インプットとアウトプットをつなげるスキル?
第4章 まとめる習慣 ?「思考」と「情報」を整理するスキル?
第5章 言語化する習慣 ?まとめて言葉にするスキル?
▼さっそくこの本を読む
読む・聞く、まとめる、言葉にする
松尾美里 フォレスト出版 2024-6-21
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松尾美里さん、素敵な一冊をありがとうございました!
※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。
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